展望台から見える海は
絶世の美女が濡れるような色を湛え
白内障の濁った水晶体の前に
波をひとつ、またひとつ寄せる
風速30mのなかで
物理学者が叫んだように聴こえたのは
軽やかすぎて、怖い ....
触れられる範囲でしか
触れていなくて
表せられる範囲でしか
表せていない私が
ここに居る
笑いたくなるかなしい郷愁を
色にして音にして匂いにして
どうにか形にしたいのだ
過去はもう起こせないよ
君はもうここにいないよ
時間を飛び越えてみせなよ
ほら
笑いたくな ....
前略 くりちゃん
相変わらず人々が、散っていく桜のことばかり
気に留めて、嘆いたりしている春でしたね。
あなたが濡れてカワイソウだとドライヤーを
あてた綿毛は小さなタ ....
バイだって構わないさ
僕はその人間に興味があるんだもの
道徳律を弄んでいるうちには
真実はどこかへ消し飛んでしまうかもしれないんだ
僕は僕でありその根拠は
唯一無二の ....
せんかんやまとがしずむとき
いかりにちんぽこはさまれて
とられてたまるかちんぽこを
ぐいとひつぱたらぬけちゃった
ありゃまあ
こいつは
もんだいだ
ていこくし ....
しののめ
泣きやんだ雨と別れて
焦げ目のついたトーストの耳を
甘噛みする
(余韻だけの部屋)
逆さまに沈む 朝の底辺に
ひっそり と
しがみついている
(ちいさく おどる ひか ....
ドアをあけたらまた今日でした
かわらない君がいて
少しほっとする
ハムスターにエサあげて
いわれて小さないのちにむきあえば
もっとやさしくしてくれと
するどい爪でひっかかれた
き ....
中学生のころ
幸福という映画を観にいった
当時映画といえば二本立てで
アモーレの鐘というのが同時上映だった
あのころぼくはさびしかった
じぶんを置いてきぼりにして
....
君の唄う『君』は誰?
僕はずっと同じ人だよ
君の目は泣きそうな僕を透かして何が見えたの
見てない世界君と見ようって
決めた僕はどこへ向かおう
どこへ連れて行こうかなんてもう古い考えなんで ....
thinking is sad
but we can not lose it
many trashes are in the town in everyday
but, to eat, peop ....
先生、教えて。
僕等、拒む棘を舐め合ってる。
先生、教えて。
幼さ故に、ナイフを抜き差してる。
先生、教えて。
美しい、夜と夕方の境界を。
先生、教えて。
深い夜の色の邪さを ....
回すハンドル
ワークは踊る
きちんとチャックは
コーリャコラ
締めてアラヨノ
出来上がり
削ってなんぼの
どっこいしょ
切粉も愛しや
....
明日のための地球
本日八度目の生まれてきてゴメンナサイ
掛け違えたボタンのまま一日過ごすことにする
世の中はパイのわけ前のうばい合い
ガテン系には関係ねえさ
明日の飯を稼ぐだけ
理屈なんてくそくらえ
なまっ白い倫理や美学なんていらねえさ
現実に対処するのみの俺だが
....
こんな風に今日も終わってゆくのかな
君はつぶやくけど
平和ってこんな日のことじゃないのかな
私は心でおもった
さくらがちって
思い出みたいに
からだにしがみついてきた
ふりはらわ ....
その痣を
消そうと
擦ってみる
乾いた布で
擦ってみる
乾き切った布で
擦ってみる
乾き切った表情で
擦ってみる
侮蔑の唾で湿らせて
擦ってみる
羞恥の涙で湿らせて
擦ってみる ....
想いの花咲く季節なら
じめり気の有る梅雨は避けたい
されど紫陽花 美しく
一輪挿しで 満たされたい
葉に積もる 一滴
きらきら光る 太陽が
掌の上 すっぽりハマる
心と心 繋 ....
自暴自棄のまえに
あたたかさはないさ
流転
どこまでころがるの
きずだらけになって
ていねいに
ていねいに
かなしみの匂いを嗅いで
それに吸い寄せられるような
負の連鎖を
プラスの ....
深い陽射し
まどろむ蔭
滲む夢
形のない犬が
忘れられない扉
開くことのできない扉
行動は求めている
心は求めていない
全体の剥離
望んだ希望
または、嘘
まだなのか
....
まさぐる天の 青色の時
そらが、青いって誰がきめたのさ
海も 僕らの春も青いという
この世のすべてを網羅する
辞書は、こんなにも重いのに
そらの プリズムのあらゆる小 ....
春の三時は直角 直角チョコレート 食べると飛ぶ猫 まる三角は頂点 ちょっと折れたチョコレート食べると青い 冷蔵庫 草原のかたまり 驚いた 三時は直角 踊った三角は頂点ちょっと滑る 男の子 草原は ....
先生が僕を卑怯者と呼んだ
その名前はおでこに貼りついて
やがて
僕の皮膚になった
月日が過ぎて
周りが誰も気づかなくても
僕の耳には
先生の声が時々聞こえた
先生 僕は先生のよ ....
あまりにのびた
はなもさいた
かわいそうと
おもったが
せんていした
はをあつめ
りょくちゃと
にだしてみた
すばらしく
かおりたかく
つみ ....
お月様は金色に輝いていました
湖底に沈んだ笛は綺麗な音色で鳴りました
少年は密かに想いを寄せました
まるでニンフのような少女へ
胸が時々しめつけられて
届かぬ想いを知りま ....
遠い昔に 悲しみの雨が降っていた
おいらは腹ペコの犬
遠い昔に捨てられた
あのいたいけないブチの仔犬が俺さ
母も知らず愛という言葉さえも憎んでいた
ただ雨に打たれてい ....
声がする
崖っぷちに
かろうじて
爪を立て
呼んでいる
誰かを
よるじゅう
求めている
雨に打たれて
傘も持たない
家もない
母もない
優しい思い出も持たない
痩せた猫が
....
庭先が散らかり
物陰が増えていく
見覚えのあるような
雀ほどの大きさの
鳥の形のたくさんのもの
手遅れになってしまった
忘れることが出来ないものを
正しく思い出さないために ....
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