昼と夜の間を染める
クレヨンにない空の色
どこへ行くわけでもない
僕たちを包む
まだ暗くならないで
遊んでたい
帰りたくないよ
肩にとまる赤とんぼが
眩しそうに見つ ....
春の夜に
誘われて 君の待つ あの場所へ
いるのか いないのか わからないのに
なぜか僕は
誘われるまま
春の夜に
かすかに 香る あの甘い匂いは
君のかおりか
または 苺のかおり ....
消したいのか取り戻したいのか
未来と言う名をつけたのは知らない
いくら石を投げつけても跳ね返ってくるのはわかっていた 。
それでも止められないのは閻魔と交わした契約だろう
予感と引きかえに ....
{ルビ弓弦=ゆづる}が啼いている
火と風の言葉で
戦いはもう終わったと
あのひとはもう帰って来ないと
裸足で駆けてゆく濡れた樹下闇
白い裳裾を引きずりながら
胸には冷たい雫が流れ込 ....
径を照らす茶色の花
川のかたちを隠す樹の影
砂岩の崖のはざまを下り
陽は淡く細く鳴りひびく
光はまぼろし
こがねは緑
巨大な片羽
星の同義語
午後の陰を ....
間違いを犯し続ける
勇気が欲しいね
何が正しいのかを
忘れてしまわないうちに
黒板に殴り書きされた
白いチョークの言葉を覚えてる?
あれが最初の知恵だっ ....
手の平の中で笑い
確信を抱き飛ぶ
上にmore上に
上に上に
疑問符のシャワー
浴びるだけのブラックジャックは
GameOver
KingがQueenを抱き寄せる
52枚の ....
?公園に女の子が八人いました。
さらに後から男の子が何人か来ました。
全部で子供は十五人になりました。
公園に男の子は何人いますか??
レスリーは両手の指を曲げたり伸ばしたりしている
....
もっともらしい言葉で
魔法をかけようとしても
下心は見透かされて
彼女は立ち去っていく
もっともらしい儀式で
神を呼び起こそうとしても
やってきたのは雨雲
雷を落として
....
時間は存在しない
空間は存在しない
物があって
人がある
コンピューターは一秒に
四億三千万手先を見通し
人の遥かな直感は
古代人の心性を想起するに足る
....
世界の
まんなかにいたのに
すみっこにいた
すみっこにいたのに
まんなかにいた
風向きひとつ
陽射しの強弱
空腹感
あいまいで ただ
わたしにすっと落ちてくるもの
巣のない ....
蛇口へとめぐる途中の
おだやかな息遣い
逆光の月が見たかった
色気のない一面の灰色には
歴史的なあかりは見えない
湧くのは水だけではない
木の根になって支えたい ....
ささくれた丸太でこしらえた筏ひとつで
たったひとつの新天地へと船出する
ここに方位はないから磁石などつかえない
ここに時間はないから時計など意味がない
せめてカモメかウミネコがいたならば、とは ....
どこもかしこも駅なのです。通過点で、とどまれない。
数瞬、隣の人の肩とふれ、見知らぬ生活の匂いと、わたしの皮膚細胞とが、ほのかに混じる。それは、一個体として存在する孤独の、群れへの譲歩。
わたしの ....
うつ伏せに寝ていると
今日はたまたま息子さんが居て
こっちへやってきて髪をさわる
中国語の心地良い抑揚
髪の匂いがいいよとお母さんに言ったらしい
色々なマッサージや整体を経てここにやって ....
あたしの
肛門の吸引力は
そんじょそこらの
掃除機とは
わけがちがう
普通の掃除機は
ハウスダストやダニを
吸い取るだけなのに
あたしの肛門は
あの悪名高い
マダニを吸い込んで
....
職場に行くと
体臭が匂うと言われる
みなマスクをしている
それほど匂うらしい
家に帰ると
息子が帰りを迎えてくれる
お父さん、臭いか
と尋ねる
息子は
う ....
街を歩いていると
まるで宝物のように
我が子を抱く母親を
見かけることがある。
いや、きっと母親にとって
我が子とは宝物なのだろう。
そういえば僕はいったい
どうだったのだろう
ど ....
さよならを言えば
全てが終わりになるのなら
世界はもっと淡く出来ている
何も選ばないのは悪ですか
何も残さないのは罪ですか
けぶるような空が少しずつ
それでも紺碧に光るので
未だ ....
「ラフ」と「うつ」は似ている 字面が
ミュージカル調で怒られている
初富士を拝む背中がガラ空き
地上の灯りが胸を刺し魂は飛翔を続けて
まるで未知の惑星系を探索するように浮かんでいる
永劫の時の打痕と蓄熱された空間
斜めに切り取られた過去の累積をトリミングしてみる
太陽が眼に焼きつ ....
言葉の紡ぎ方をしばし忘れておりました
あまりにも喪失が大きくて
なくした なくした なくした と
途方にくれておりました
私には あれが全てなのだと
泣いて わめいたけれど
誰 ....
あなたと会話をする
迷路にまよいこむ
歩いても
ふいに道があわられきえる
言葉が
ひゅるひゅるとうねって
あなたをかすめてながれてゆく
わかってない
互いがしぼりだしている
....
ハッ、ハッ、ハッ
ああ〜、ああ〜、あ?
だ、誰か覗いているわ
ええ、またアイツだな!
おい、おまえ
何度言ったら分かるんだ
覗くんじゃない!
ピーポーピー
嘘つけ、明らかに故意だろ
....
かぼちゃのスープ
あったかい
しみるねえ
ほんとしみます
垂らしたものが
世界を侵食していく
産み落とされたものが
世界へ踏み出す
僕と別離しない僕
いちばんの他者
今度君 ....
朝
あっちとこっちの
境い目をうとうとしているとき
聞こえてくる鳥たちのさえずりに感情を撫でられる
透き通った優しい手
昨夜の波立ったわたしが嘘のように
帰って来たわたしが
少し ....
千年の恋を織る
記憶の斑
泣いてこんにちは
そして笑い合って
「さようなら」
百年の愛を知る
秒単位の海馬
争い殺し奪ったあとで
守った者たちへ
「ただいま」
ねえ神様
....
バスの中はおばあさんだらけだ
おじいさんは何処に行ったのだろうか
小さな小さなおばあさんは飴玉みたいな瞳で
少し高い場所から外を眺めている
歩く人を通り過ごし
自転車の人 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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