街灯が照らす夜道を歩く夢を見て
人並みと揺れる風が小さくひらいた花びらを落とす
目がさめたら残っているものがあるだろうか?
思いは遠い過去にあるけれど
今日の瞬間も必ず遠い過去になる
忘 ....
口下手で悩んでいた、僕は
ある日突然、目の前にいる人が
?の文字を秘めている
黒い人影に視えてきた
その人の瞳の奥にある
不思議を求め
些細な一つの質問で
もしも、口 ....
帰り際に君が残していった
つれない言葉のひとかたまりが
僕を軽々吹き飛ばし
ふりだしにまで戻してしまう
まるで魔法だね
はだしで睦み合った日々を
真下に眺めながら
いつも ....
名曲喫茶ライオンの店内は
五十年前のコンサートが流れ
ブラームスの魂が
地鳴りを立てた、後の{ルビ静寂=しじま}に――
(ごほ…ごほ…)
無名の人の、{ルビ堪=こら}え切 ....
何気なく
蒼風を受けて
広大な水と一つになり
木葉の声を聴いて
移り変わる水色模様を見て
始まりから終わりを見守る
優しい笑顔に包まれて
錆び付いた歯 ....
千本の隙間に君を視る
連立した木立、立ち込める夜の匂い
揺らぐ葉、ざわめき
君は何処を見ている?
君は何を観ている?
抜ける風、ざわめく
連立し ....
土星ではハンサムな顔ですよ
鬼はそと非通知
ドリフにたとえても知らない世代だったか
コーヒーショップに夏が来て
向かいの席の女子高生が
ブルーソーダを飲み始めた
青い液体をストローでチュー
コップの中身が減っていくにつれ
女子高生は足先から海になっていく
水位は下腿から太 ....
加齢の彼氏が
ライスカレーを頬ばっている
あぶら顔をさらして
席をへだてた 妙齢の彼女は
茗荷のてんぷらを注文している
涼しい顔を店主にむけて
しにせの大衆 ....
ケツはいらんかえ
プリップリの
ケツはいらんかえ
ほとんど
経験のない
ケツはいらんかえ
切れ痔ひとつしてない
さらさらの
ケツはいらんかえ
はい、いらっしゃい
毎度おおきに
....
四月の空が映える頃
君の魂は、君の言霊は、
淡く消えて淡く揺れて
新しい芽が萌ゆる頃
君の魂は、君の言霊は、
淡く褪せて淡く枯れて
今日は夏至
夜よりも昼のほうが長い
夏本番を知らせている
海や川の匂いが
夏を表現し始めて
一つの季節が動き出す
忘れた幾つかのもの
思い出し繋ぎ合わせるように
身も心も夏にな ....
1
ぬくもりを知ってしまったぶんだけ
喪失は獲得よりもいつも大きい
穴を塞いだところで
爛れたままの周辺が孤独を告発する
2
大木の幹の裂け目に光るどんぐりに
ひ ....
夢の扉の向こう側に
絹の衣装を纏ったあの時の
嬉しそうに君
幻になった
君の
優しかった歌
ユリの花束も抱え切れないほど
飾って置いた無傷な部屋
/海底に沈んでいった記憶の ....
ステゴザウルスの色
乾いて縮んだ脳が鳴る
十三本足打法
振って振って絡み付け
俊足のマネキン
カンザシフウチョウ
思い出した
私は色のないクレヨンだったのだ
青空とはそんなものではない
情緒とはそんなものではない
破壊とはそんなものではない
批評とはそんなものではない
真心とはそんなものではない
徹夜とはそんなものではない
植物とはそんなもので ....
れんちゃんは犬なのに
お手もできない
ある日
このぼくにできることを数えてみた
あれと、
これと、
それに、
三日数えても尽きなかった
それで
ふと、気づいて
そうだ
ぼくに ....
鳥は
飛ぶ訓練をする
幸せでも
不幸せでも
ひそかに
ひそかに
夢をみるのだ
別の世界を
別の自分を
飛んでいる自分の羽が
風となる日を
朝 陽光と爽やかな風に気づいて
眼を醒ます
ふらりと入った喫茶店の
偏屈そうなマスターの淹れる珈琲がすこぶる美味い
擦れ違った女性の残り香は
懐かしい女性のディオリッシモ
他人 ....
連れてってというものたちは
刺をもつ
過ぎ行く時間のすそに
そっと
刺をさす
──エクサンチウム ストルマリウム
野山で遊んだ私たちは
君をくっつき虫と呼んで投げ合った
いつか ....
愛してる
人とはさよならしたけど
愛することとは
さよならできない
金がなくても幸せは
少しだけなら
買えたけど
金がいらないなんて
まだ笑えない
誰かといるのが
辛い時も ....
金が欲しい
宝くじでも、あたらないかな
そしたら安楽に一生遊んで暮らすのに
そんなことばかり考えている
金が入るという逃げを
最初から打ってしまっている
なんの当て ....
今は六時
光のうろこ
空の隙間
土からの声
風とおしの良い
泥の街だ
姿の無い
列車の音も聞こえくる
うなじに揺れる羽も尾も
すぎる翠の反対を向く
背中 ....
蛍光灯が明滅している
何度か取り替えても
変わらずちかちかしている
アパートの前にタクシーが止まり
客を降ろして走り去った
と思うと、降りた客が追いかけて
行きかけたタクシーをもう一度 ....
あの頃見てた世界はどんなだったんだろう
ずっと寝ていた
ずっと1人で
携帯片手に毎日を呟いて
ただ寂しくて
そして怖くて
気の毒なくらい重荷を背負ってて
誰も分かってはくれない
誰かに ....
満員電車の中みたいに
それぞれが違う方向を向いて
時々誰かは轢かれて
進んでいく朝7時の世界
どこにむかって?
悲痛な選挙演説に
立ち止まる時間など無かった
間違っていても
アメリ ....
ただあなたを見つめてる
ただそれだけで
溢れてくるの
瞳から零れる一滴
ただあなたに手を伸ばす
ただそれだけで
もう届かないの
私から離れてく存在(愛してる人)
ただあ ....
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