休みの日の朝、6月
旅立ちを目の前にしたツバメの鳴き声よ
レースのカーテンを透した
陽光に包まれし温もりよ 子供たちの歌声よ
コンビニでプリンをひとつ買った
代金を払って待っていると、 ....
巻き過ぎたネジは戻せない
ダイヤの輝きのような日々を また磨く記憶
色褪せた地図に目を凝らし
油垂らして燃えてゆく 魔法の時間が消えてゆく
迷い込んだ日々から抜け出せない
誰かが傾けた方 ....
裏切りのバラードを聴いたことあるかい
裏切りの悲しみには人を殺す毒がある
裏切りに恋して
裏切りにフラレて
涙まで流して
忘れることができない
死を裏切ることは人間にはできないから
....
紅い華の記憶が
わたしにはある
頭が痛いんだ
紅い華の夢が
わたしのなかに
心が寒いんだ
暗い霞がかかった
黒いゆめで
紅い華のだけが
とても輝いて
怖くてそれ ....
際限無い 神学論争はやめよう
わからない で良いではないか
月の満ち欠けも 太陽の悪意も
信じたくなければ 目を閉じればいい
他人の善意も無関心も
遠いこだまなのだ ようやく 耳に届く頃は
....
裏切り者は
一体誰か
弟子達は
自分は違うということを
証明するために
タマンキ従属度総選挙を
開催しようと言い出した
一番タマンキに人気がないのは
誰かを決めて
その者に
裏切り ....
初夏の淡い光が
ラップトップに白くこぼれる
なにを言葉にすればいいかわからない
机のすみに置かれた古い文鎮
地下水のようにしんと音は澄み
こわばっ ....
前略
朝食に納豆が出てくると君の少年時代のことをいつも思い出します。君は小学生のころ冷静なまなざしで、何についても黙々と何もしゃべらず、周りのことを常に察している性格でしたね。だからかなぜか、 ....
ぽつぽつと音を立てて、しずく
さらさらと流れる、時間
満たされてゆく、速度は
かたつむりよりも遅いくらい
忘れそうになったとき、あふれる
盛り上がった水面を覆う皮に、亀裂
其処を ....
瞬き、膨れ上がる眠気
カッフェーで向かい合う恋人の
片割れが言う
「モカ」
という音韻に倒されて
睫毛から鱗粉が発火する
それは、春に降る雪のようにこぼれる、というが
一秒の、線分の上に ....
トウキビの葉がゆれている
昨夜の雨に濡れたまま
まだ膝くらいの高さだが
すぐに背丈ほどにもなるだろう
トウキビはうまい だが
そんなに食べたいとは思わない
年に一度も食べられれば十分だ ....
ポーチュラカって なんだか いいよね
ポーレシカポーレ みたいで さあ
ポーチュラカって 日照りに強い花だよね
ポーレシカポーレ は ロシアだけどさ
沖縄って なんだか いいよね ....
空中線にぶら下がる
見下ろして世界は罅だらけ
鏡面の海
其処に写った顔は笑っているの?
廃れた空瓶は僅かな水滴で
小さな光を反射して
プリズムの檻を世界に被せた
....
ひとは
自分では
はじめることも
おわることもできない
できることは
ただすすむだけ
うろうろと
ふらふらと
すすむだけ のろのろと
それをみただれかが
指をさしてわら ....
トオクノ ホシノ
ハ ジ マ リ
フカク フカク オモイ
ダレニモ キヅカレ ....
あなたを見る
あなたの助けを借りて
ぼくはぼくのイメージを追う
あなたと触れあうすべてのちからで
ぼくはぼくのイメージを追っている
離れるたびトイレで先を拭いながら
....
私とは何か
私とは何だろうか?
パスカルがうまい事を言っている
・・・「誰かが窓際に座っていて道行く人を見ようとする
すると、そこに私が通りかかる
だとしたら、その人は『 ....
駅ビルの中で方角を見失ってしまう
エレベーターの混雑や
エスカレーターの昇り降りで
心は6Fあたりをいつまでもさまよう
閉店間際に
ようやく辿り着いた書店では
探している本は見つからな ....
雲一つない夜空なのに
空は月明かりで覆われている
川辺の茂みには無数の蛍の光
まるで星が避難してきたみたい
涼しい夜風が吹き渡る
真っ直ぐな道は
虫や蛙の鳴き声で満たされて
私の足音 ....
一番味方で一番の敵
矛盾
成長させては
老いて
衰えては
逞しくもあり
次に託し
新たに産み落とす
愛して
憎くて
分かり合って
分かり合えず
譲れず
譲らず
泣いては笑い ....
_
嫌いなものがたくさんできた。
景色に溶け込んだBMWも見たくないし
晴れた日曜日も憂鬱で
屋台のわたあめも
カエルのおもちゃも
褒めてくれた髪型も
無くなればいいと思った。
自動販売機みたいに
ぴっとボタンを押したら
がらんと愛が生まれた
君は顔を真っ赤にして
満更でもないようだね
ふらっと遊びに行ったら
僕に白い歯、見せて
笑ってくれたね
だけど、た ....
「そらはそらいろなんだね」
そう君は言った
子供だったぼくは、
あたりまえさと気にも止めない
その時のきみの横顔が
焼き付いて離れない
ぼくは走り出した
くだらない言葉にうもれた ....
タマンキと弟子達が
ニコタマールの街を
歩いていると
路地から
一人の少女が
飛び出して
タマンキにぶつかりそうになった
弟子のハラグローが
咎めようとするのを
タマンキは遮られて
....
いつ世界が終ってもいいように生きるのが大人のたしなみ
例えば手を繋いで歩いているこの瞬間が永遠に続いていてほしいと言ったら
それは違うと怒られそうだけど
このひとと一緒に消えてしまうので ....
{引用=
さだめらしき願いを ひとつ知りました
六月の
嵐にひかえる空は
細心のあやうい平衡と ためらいに似た心地なさを {ルビ具=よろ}う
見あげれば
流れは岩にわかれ
....
うまいもんも不味い
留守電の知らない声に励まされる
余計な一言が面白いと思っていらっしゃる
思い出を一番から五十六番まで
USBメモリに移動して
一息
私のディスクは空(から)になる
空(から)になった空(そら)に
星が一粒
もう一粒
繋がって
絵を描く
尺取り虫が
一歩 ....
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