幾つもの電線、
黒々絡み走る
その先に
曇天、
もっさり灰色雲
重なり
どんより動かず、
青の色彩
いよいよ濃くした
紫陽花、眼前に微か揺れる
梅雨入りの気配、
濃密に漂い出 ....
輝いた肌を白シャツで包み
黒い目を持ち
広い肩を持ち
その人は今日
目の下や口の周りに軽い擦過傷があり
絆創膏を貼っていました
柔道部に所属していて黒帯なのは知っていまし ....
ニラ バニラ
ニラニラ パニーニ
トルティーヤ
リャマ。
ニ ニラ
ニ ニラ
ニラ
リャマ。
アルパカ
カポエーラ
ウン
エベレスト
ニラ
ニラリ ....
○若い頃は
やりたいことが
なかなか見つからず
年を取ったら
やりたいことが見つかっても
もう動けない
○「自賠責保険だと
対物はなし」
そういう車にぶつけられたらどうなるの?
....
異世界に召喚されたと思うだけで
君は前世の人となり
あのいじめに対する憤慨も
君と会えない淋しさも
ただの情報に過ぎなくなってきた
だけど
どうせ君のことだ
君も
この同じ異世 ....
I あがないの子羊
I・I 刺すいばら、苦しめる棘
その男は磔になっていた。
目は閉じていたが、息はまだあった。
皹割れた唇が微かに動いていた。
陽に灼けた身体をさらに焼 ....
内部から
いきなり
つぎつぎ
現れ溢れる
言葉たち
色とりどりの
増殖する円の群れ
上方に伸びる大三角形
熱 帯びながら、燃えながら
直観に捉えられ
交わり結び
....
全てを忘れて飛び出したいけれど そういうわけにもいかず
作業しては休み 休んでは作業し 仕事を終える
帰宅 夜半 風呂 缶チューハイ SNS チャット
ようやく寝る時間になれば 眠 ....
ひとりで
星を見る
水を湛えた
ナウマン象の足あとに
両ひざを抱え
転がした
身体を透り抜けながら
ひとりで見る
星のひかりよ
むき出しの
大理石 ....
降って来る
ただ黙って
いくつもの小さな星が
その欠片たちが 降って来る
そうして星が降ると
僕等の心に穴が穿たれる
僕等は飛び立てない剥製の鳥
翼のかたちをしただけの ただの観念
....
潮騒の岩場に遊んだ日はいつの時か
孤独の壁に気付き響かせたのはいつの日か
病んだこの肉体引き摺り夜闇に紛れ込む
透明な呪いの声に旋律にリズムに耳澄まし
ビート、原初から
打ち鳴ら ....
僕が森に行くのは
そこに隠れている夕焼けを
あの日の夕焼けを見たいからで
森に行けないときは
こうして目を閉じている
できれば
君の息が聞こえるくらい静かな場所で
静かな気持 ....
大きな大きな渦を巻き
光の大洋を進みます
光は掴めないもの
だから、
どこまでも何処までも
進みます
熱、保たれ 熱、燃やし
明日の暁に自殺する誰か居ても
熱、保たれ 熱、燃やし
....
うちの子は
みんなそれぞれが
最高だ。
悪い部分もあるけれど、
うちの子たちだ
物に罪は無い
罪があるとしたら
それは人の行いにある
そして、罪をゆるすのは
人のこころ
僕の隣に立つ女は長身でショートカット
切れ長の吊り目が奥二重
パーマのかかった短いまつ毛
手に布製のブックカバーを持っている
ああ、どうして彼女は
こんな下地の色に淡雪の様な ....
宵闇も境目もやはり子猫のいじらしさとおもえば
(逃げているのではなかろか)
(束ねているので ありませ)
明日はたわわと実りいた
きみは仄かに唄いいた
沈着すべき河童の木乃伊
....
日の傾いたまち角で
ふと立ち止まってながめ見る
昼顔
香り無く素っ気ない素振りに見えた薄ピンクの
一日花
そのアナタが一瞬だけ、わたしへ
ふるふるっ と 照れくさそ ....
いまはもう中心部からは消えてしまったが
都市の周縁部にはまだ電柱が立っている
電線が宙を何区画にも複雑に分割している
ひとつひとつの空色のピースは同じ形をしていない
再開発を諦められた地区の空 ....
この時期三日間晴れるとは奇跡です
と帰りタクシー運転手がいった
鹿児島港からのんびりフェリー4時間の船旅
油のような海をフェリーはゆっくり進む
五月の風が気持ちいい
宮之浦港からバスでいつも ....
あ、風くる、風くる、土曜日の公園で急に磁石のように方角をかえて真鴨の黄色いクチバシのように極端に長い、先の尖ったヘルメットが思わずぼくの眼球にぶつかりそうになる。そんな被り物をした一人の中年のメガネ男 ....
真実は逃げ足が早いんです
真実は恥かしがりやなんです
真実は冬眠するんです
真実は直ぐそこにあるんです
真実の扉をひらくのは自分自身なんです
真実からは逃 ....
雨垂れ 一滴、また一滴
落ちて 落ちつづけ
あなたはグツグツおでん作って
わたしを待っていた
なんて空漠とした空間、
生活感の一切感じられない部屋で
あなたとわたし、
横並び お皿の ....
コロナが5類になってからマスクを外す人も多くなり、あれ?
隣に座っている同僚の顔ってこんなだったっけあるあるが、
あちらこちらでおきている毎日ですが、今はポエムの日々だなあ
とすごしています。
....
空想旅行計画
いく年も前から師匠と打ち合わせ
計画楽しいけどオトシが不安
曾良おもう空をおもうは我かしら
実際行った奥のほそ道
私より足が速い師匠かな
灰色の空に
厳しい線を画いている古城の天守
何百年の年を支えてきた様に
あなたは私へ
愛を 支えようとしてくれている
それなのに
私は人の心を
見つめられ
ない
....
しずかうねるように 花、流れ
みちをたどりゆけば 炎、燃え
永久の瞬間、与え去っていくもの
永久の光景、開き消えていくもの
黒い円のなかに 黒い星の輝きに
*
貴女は小 ....
こうしてファシの街は、アースランテの手中に落ちた。
しかし、アースランテは傀儡政権を置くことはなかった。
あくまでも、ハッジズはファシブルを併呑しようと考えたのである。
当然、ミーガンテもその牢 ....
いたるところに花は咲き
いたるところで花は萎み
街行く人の方向はあちこち
空は相変わらず青く青く
俺は歩道橋で破裂する
目から水が出るのは綺麗
鼻から水が出るのは汚い
鼻は目をひがんでいる
目から血が出ると恐怖
鼻から血が出ると心配
鼻は目を恐れている
目から鱗の話を越える
鼻の高い話をしたい
....
悪政はつづいている
自分は死刑制度は維持するべきだとおもう
国家が戦争を廃止しないかぎりは
国民であることの怒りとして
悪政を行った者に
不正を行った者に
....
196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.24sec.