会合にも出た
それから句会にも出た
あとにはひと気のない座敷に一人きりで
茶を飲んで余韻を冷ましている
憂いはあらかた片付けてしまって
人に用立ててもらうものも特にない
おもいきり火を使っ ....
孤独が巷にあふれている
必ず死ぬ人にサヨナラ伝えにいく
良いこと言って聞かれてなかった
ほんの数十年前
空がピンク色に染まった夜の日々
凜として生きていた正義の味方
正義の味方は美しく
正義の味方は気高く
正義の味方は清々しく
誰から後ろ指をさされることもなく
....
磨りガラスの向こうの公園で
外国人に話しかけられた
どうやら、フランス語らしいが
何を言っているのか分からない
家に帰ると母親が叫んでいた
ひとつひとつは意味のある言葉
けれど、つなげ ....
思い出したくない事を思い出す
忘れたい事はまざまざとして
それらは破片だ
ジグザグに切られた欠片でもあるな
完成されないパズル
枠を試行し
直線を ....
私の紡ぐ衣は
フリーサイズではない
ピッタリ合う人と
ぜんぜん
似合わない人がいる
人それぞれ
好みがあるだろう
色や柄が気に入らなければ
あなたの箪笥から
どうか 放り出してく ....
がようし いちまいあったら なにをする
あおくぬったら まなつのそら
だいだいいろにぬったら あきのゆうぐれ
さんかくにおったら かみひこうき
しらないくにへ とん ....
【 ユニゾン 】
人はなぜ歌う
その言葉を
伝え残すため
変わらぬ日々を願い
感謝と畏怖に斉唱する
【 フリジア旋法 】
ゴジラがくる
破壊によって目覚める怒り ....
何もない
街を歩く
拾ったのは袋
褪せた それはアイスの袋
枯れ草の中で
風にいつから吹かれていたのだろう
そんなことを考えながら
思い出していた
小学生の頃の友達との
寂しいで ....
ゆびきりげんまん 誓いましょ
「また明日」
沈む夕陽を 背に抱え
少し下向き 走って帰った
ゆびきりげんまん 誓ったよ
なのにどうして
月が照らしても 涙かわかない
朝陽が見えて ....
本物ばかりが欲しいのに
みんな真似して生きている
言葉の意味を探しては
結局辞書見て名作読んで
でも本当の本物が
みんな見つからないはずなのに
明日の近道を探しては
み ....
現実がもっと欲しい
生きてるから
ズオオオーーーーーーーーン
ズオオオーーーーーーーーン
国道の地下隧道で怪物が鳴く
ズオオオーーーーーーーーン
ズオオオーーーーーーーーン
悲しいか
ズオ ....
花嫁よ
しろい、チュチュに包まれて
向かうのは地獄
花嫁よ
長いレースはゆるやかに
階段を下りてゆく
花嫁よ
オフィーリアの叶わぬ夢を
手にしているのは、あなたへの薔薇です
....
嫌いなものになろうと
おもう
嫌いなものになれたなら
嫌わずに済むとおもう
もう、きっと
好きに
なり始めるとおもう
ようやっと
嫌いなものになろうと
おもう
....
母にオレオレ詐欺から電話がかかってきた
どうやら僕が会社の金を使い込み
1200万円を用立ててくれと言ってるらしい
連絡を受け急いで実家に帰ると
10人もの警察関係者
詐欺犯と現金の ....
オリオン座を見てくると ダウンを羽織りタバコを持って
ベランダへゆく あの人
最初に惚れたのは あの人だけれど
今は遥かに私の方かもしれない
にやけた幸福の笑みは空気を至福へ空へと押 ....
真夜中にピッチの着信音
どんな目覚ましよりも効果がある
気がつくと白衣を引っ掛け
廊下を小走りに駆けている
おとなしい茶色い目の
奥さんを思い浮かべる
父親に似て意志の強そうな
....
じょうりくの
きげんが
わるいから
だんごとか
あげて
きげんを
とって
じょうりくが
わらって
くれるかと
いうと
わらって
くれないし
あげない
だんごとか
じょ ....
ばばあやじじいが
木や花や風や山をうたうのをみると
あんたらもそろそろ
土に帰るんだもんなあと
一瞬優しい気持ちになって赦したくなるが
その割に月水金と医者通いして
12種類の薬品漬けで
....
ほっほっ、ほおたるこい
ほっほっ、ほおたるこい
自転車に乗って帰ったり
ぬるい夜風に咳込んだり
ほっほっ、ほおたるこい
ほっほっ、ほおたるこい
楽しいことなんか ....
遠くから冷たい風が吹いてきて
ぺろりと剥げた顔が排水口に吸いこまれた
あわてて手を突っこんでももう遅い
その日から鏡もガラスもすっかり曇ってしまい
自分の顔というものがわからなくなった
写真 ....
きみの顔を
思い出そうとしても
ただ美しかったということだけが
輪郭として浮かぶ
それが
きみにとって
幸せなのか
そうでないのか
僕にはわからなくなっている
だから
きみ ....
濡れた暗闇を放射する
硬くて厚い椿の葉群
静かな時間になって
森の奥へと僕を誘う
ポトリポトリ
夜の壁から剥がれる様に
甘い紅白の花が落ちる
落ち続けて
踏まれ続けた花は
乱れる ....
バス大好きな子供は言い残して 公園のバ
ス停から 車庫行きのバスに乗った 肌身離
さず持っていたバス路線図で 描いた世界の
なかで子供はもうすぐ 国境を越える
雪は降り止み
風も途絶えた
満天の星空は
きりきりと冴えわたる
放射冷却の夜
氷のランタン
雪の壁
立ち止まり
眺める
子どもの頬
母親の手のひら
蝋燭の炎は揺れながら
あ ....
夢精の度に水子供養
青黴チーズ齧って有明の月
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