生まれながらにセンスがないという
逆境をものともせず
詩人として活躍している
佐村小路守忠相氏の
(どっからどこまでが苗字なんだ)
詩集「蟹みそ」が
まったくの別人によって
書かれたもの ....
季節外れだと思いながらも
地元で行われる
小規模な花火大会を楽しむ
空気が澄んでいて綺麗に見える花火
寒さより美しい花火が優っている
厚着姿が印象的な夜
強い北風が何度も吹き抜 ....
雨のニューオリンズは、
曇った窓越しに少しぼやけながら
淡く水色に滲んではゆらめき
傘をさして歩くふたりを見るともなしに
鯰のフライを一口摘みながら
琥珀色した苦いカクテルを啜り、
ど ....
生きていれば いるほど
<
だんだん強<
なる
<
だんだん強<
欲望する
<
だんだん強<
幸せになりたい
<
だんだん強<
幸せにしたい
もっと ....
「生き残るために瀕死の僕は暴力を振った。怒りを物質化するとても美しい暴力だった「その暴力が美しい被害者を作った。被害者の傷は美しかった「僕は決して消えない罪を背負った。この上なく美しい罪に僕は深く抉ら ....
牙のある天使が夕焼けも見ないで
独り 膝を抱えて座っていた。
全身に受けた燃えるようなオレンヂのひかりも
全身を包むように前に広げた大きな羽根も
寂しさを覆いきれない そんな夕焼けの場 ....
重なるたび、すこしずつ、わたしは失われ
すかすかの肉がさみしくて
取り戻そうと、ふたたび、重なり
また失われ
ぽちゃぽちゃと、太ももの脂肪がつめたい
波のように、寄せては返す、痛みにう ....
並んで歩く父と子が夕暮れの街を通り抜ける
父は子を見下ろしながら
子は夕陽を見上げながら
父は子供の頬を撫で
時折優しく指を沈める
その人差し指に伝わる
底がないような柔らかさと、 ....
.
星々は金銀の砂子
夜の空はつやつやと黒く輝く
赤く点滅しながら
ゆっくりと渡って行く夜間飛行
その軌跡を追い
憧れは弧を描く
その横顔を思い出す
声 胸 指 その瞳
耳をよぎる吐息 ....
雪はライトに照らされて
数千万の点の直線になる
雨よりストップモーションで
風より自由はないようで
そんな光景を外に置きながら
ひとり畳のうえでうたた寝をする
....
古い酒蔵のステージ
ドラム叩きとベース弾きに
ときおり目くばせしながら
ヴォーカリストの暴走をくいとめてる
EとBの間
ヘッドでタバコをくゆらせて
だれを気取ってるの?
あんまり ....
物心つく前からいつも一緒にいたね
大人になってもずっと一緒だと思ってた
だけど君がこの街からいなくなると聞いた時
僕は泣きたかったけど 君の為に笑顔で見送ったよ
君と別れるのは ....
あわただしくなった病室
「…清志郎さんと歌えるかいなあ」
その人はつぶやいた
酸素吸入マスクに遮られた声
古いフォークソングを教えてくれた
知らせたとき 穏やかに遠くを見た
あたし ....
まず、膝を使わないこと
都のお姫様になったように
地を這うように摺り足で進むこと
けれど、決して出すぎずに
つまさきに少し力を込めながら
出る杭が打たれないようにすること ....
しかくい青さに煮出されるみたいにして泳いでいたあの子がいまはほんとうに
ま緑色になってしまった、泳ぎはかわらないが
ちらちらと遠くみえるのはかなしみだけであった
あんなに、なんども
きれい ....
? 前奏曲「ねずみ男によろしく」
なに? スローライフに清貧だと
エコな貧乏暮らしなんてまっぴらさ
げ、脱原発?、民主党でもないようだけど
あんた古いね、アカだろう
もう ....
変幻自在なあやしさを
とにかく、すぐにも
体得したいね
敵があるのが仕方ないなら
そうしてかわしたいものだね
矢継ぎ早に寄せる白目には
理路整然と語るしかないね
....
さむらごうちとは別人の
さむらごうちが現れて
あいつはさむらごうちですらなく
本当のさむらごうちは
この私だと言い始めた
こっちのさむらごうちは
別人に作曲させていたのも
聴覚障害者の振 ....
あんなおっさんの曲を使うこと自体
偽善的な臭いがプンプンするので
自業自得、バカな野郎だなと思うけれど
(本人が選んだじゃないにしろ、だ)
それにしても
この銅メダリストは
ダメおやじある ....
撮られてホラー
疫病神が青ざめている
物心まだついていない
この町の冬は、お世辞にも美しいとは言えない。
低い空は、一日中厚く険しい雲に覆い尽くされ、
県道沿いに積もった雪は、自動車の排気ガスで茶色がかっている。
人気のない、高齢者ばかり ....
捨てられた。
捨てられた。
死を膨らませた後姿。
残飯を明日食う空白の集。
昇る陽、落ちる陽を眼に焼き。
捨てられた。
捨てられた。
飢えを吐いて飲み込む後姿 ....
これを喫煙して何十年になるか也
禁煙しょうなどとただの一度も
常に側にあった
辛い時
悲しい時
女房の不倫の発覚の時でさえ
肉欲とカネが俺の精神を蝕む ....
知ってるよ
あなたが
口の端を 歪めて
哂った こと
ちょっと
小馬鹿にした風な
テイストで
褒めているような
貶め方が
得意なのね
どんなに ステ ....
喉に巻きついた嘘の鎖
ぶちまけて掻き消した眼差し
厭うべきものはなく
ただ、最後まで待てぬことばかり
燃える羽毛の檻の中で
....
あゝ薔薇が咲きました
昨日までは蕾であったのに
馬鹿だね 何もこんな寒い日を
選んで咲くことないのに
小学校から知っている息子の友達は自衛隊に入隊するといいます
有事の際には戦うので ....
まだ眠ってる街を起こさないように
始発がでるまで少し歩こう
回送表示のタクシーが一台
スローモーションのように通り過ぎる
ながい夢を見ていた気がする
きみの唇はひび割れてしまった
....
2048 2049 2050 2051 2052 2053 2054 2055 2056 2057 2058 2059 2060 2061 2062 2063 2064 2065 2066 2067 2068 2069 2070 2071 2072 2073 2074 2075 2076 2077 2078 2079 2080 2081 2082 2083 2084 2085 2086 2087 2088
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.58sec.