読者あっての五行歌は
高く広く深い
器を持っている
度量の大きい詩歌だ
私はそこに惚れている
令和の五月
夏のようでも冬のようでもある夢の白昼
暑さに震えて
五反野駅前を歩いた
わたしのわるい眼では
通行人の姿が見えない影だけが揺らぐ
バス停では
不揃いの椅子が並ぶ
ど ....
つきつめると
その人の
お人柄だ
宝は
その笑顔だ
・
欲望には
限が無い
私の
どんぐりは
光合成をする
・
実感は
あまり無いが
けっして私は
若くは ....
生まれつき聾唖を背負った
人生は地獄だと
一本の大きな釘が私の胸めがけて突き刺してきた
その日から私は
果てしない透明の中に自分を失いそうになりながら
無音を指揮する能力を身につけようとして ....
新緑の渓に分け入ると
この姿は透明になってしまい
緑色に染まっていった
宝石の魚はピシャリと跳ねて
日々の雑踏が彼方に消える
ヒリヒリとした感覚に指が震えた
キーボードを彷徨いながら
ポチリと確定キーを押してしまう
もう後戻りはできない
今夜は狙っていた美品の渓流竿を三点落札した
しめて約七万円が飛んでいったけ ....
あふれる想いは
言葉を見つけられないまま
ため息となって、夜空を漂い
暗い海へと吸い込まれていく
焦点の合わなくなった目には
沖合いの漁り火も星座も同じ
水平線の、さらにその向こう
....
繰り返し
繰り返し
思う
物は考えようだ
いちどきりの人生よ
・
この手と
共に
やってきた
人生
かけがえのない
・
かえるの
合唱で
ひとつ
ひとつの ....
ほのかに香るセレナーデ
肌着のように身につける
オシャレのアイテム香水に
含まれてるのはアルコール
人を酔わせて溶かしていく
香水は
似合う姿や人柄と
似合う場面を選ぶので
マッチ ....
霧のなかで羽ばたく
ふるえる声
光の底に沈んだ
夜の鱗揺らして
一枚のガラスのよう
結露した
時間
鏡にしかなれない
いつも裏返ったわたしたちの
化石のような孤独 甘い ....
風のことなら風使いに聴けだなんて
なんて安易で甘ったるい考えなんだろう
僕は宇宙の心の底が知りたくて
風の声を聴きたくなったけれど
だからといって
風使い ....
ほんとうなんて
どう書けばいいのか
わかんないよ
夜は眠りたくないんだ
だから
アルコールなんて飲まないんだ
だから
スマホなんてみないんだ
夜は
ずーっとつづくべきな ....
せつない せつないよ、と窓が泣いているのです
泣いているのですこつこつと 風はなぐさめられながら
しわしわとかすれ
ぽろぽろくだけ
かたうでの蟹が ご飯からいくつかどうぞとならべても
どうし ....
大学の先生が言ってました
必死に追いかけたんですけどって
彼の消息を教えてやっても
よかったのではないですか
なんて言って教えるんだよ
不穏な言葉しか出てこないか?
また、また ....
時は
過ぎる
何がどうあろうと
魂は
共に在る
今 一生のことは
分からない
次の瞬間か
十年後か だから
今を大事にしたいな
私の人生はまさしく
大きなモノになっていたに
違いない
生まれ変わったら
巨根になりたい
生意気な女の横っ面を
その巨根で往復ビンタしてやるのだ
女は頬を赤く腫らしながらも
ウット ....
一突き矢の突き刺さる、
光裂この瞬間に。
*
無数無限に
アナタたち顔その印象、
ふっと浮かび来る
タマシイのカタチ
それぞれにそれぞれの
普遍大海原の神性一滴 ....
この世に神は存在しない。
ただすべての事に例外があるように
貧乏神と死神は存在する。
※3年前、ぼくは娘を心不全で亡くしました。
その日は奇しくもぼ ....
耳に届いてくる
日常の声
生活の音
どれも消えることはない
生きている限り聞こえる
元気な身体
元気な声
溢れている幸せ
日常の生活が楽しい
嫌なことはあまりない
....
○「時の流れ」
時の流れがはやすぎて
立夏になっても
ストーブ出しっぱなしだ
○「転ばぬ先の知恵」
年寄りは
人のことよりも
自分のことに集中すべきだ
○「田舎暮らし」
*田 ....
ああ 三年ぶりの頭の爽快
傘を差さない彼女の夢のみが僕を捕らえるけれど
穴のない血管と青空と
正しい脈拍があるからぼくは大丈夫
ぼくは精神科病棟を横切って
新しい神保町へ
勢いあまっ ....
幾つもの街を壊し、
平和な村を焼き払って
異臭に鼻を抑え、
黒焦げの死体を踏んで
やっと生き延びた
どうかお願いだ、
火薬の匂いがするボクと、
朝までいて欲しい
嘘でも良いから
....
AIなら、出来るのだろう。緊急に、しかし確実にトドメを刺し、
成田悠輔さんの言う「高齢者は集団自決せよ」では癒えないので、
「高齢者自称詩人たちは我孫子市に集まって村を作ろう」が正解。
生身のひとが
都市に残っている噂とは逆に
鉄路を踏んでゆくと
霊とすれ違った
稀にたたずむ
かつてのひとの家宅は
いま わたしの背丈を遥かに超える蔓草が
幾世紀の愛憎を晴らすように
....
道向かいの街路樹の
盛んに繁茂する新緑の
大風に波打ち揺れ動くに
私の思考の溶け込んで
私は自分を保ったままに
緑に波打ちうねり合一し
みどりうねり
運動思考そのものだ
....
ハロ~!
と声をかけられたらアホ~と言い返してやれ
勲章を差し上げます。 要るか、ボケ!
と言い顔を向けてやれ
きみた ....
五月の風に若葉が揺れて
透明な渓谷が呼んでいる
虹色と真珠の魚を求めて
静かな胸の鼓動が高鳴り
ニンフが舞う水面を想う
ディランが何やら小難しい歌を喚き続けているのでハイウェイの方に近付くのは辞めにした、そもそも騒々しい場所はもとから好きじゃないし、道もあれこれと入り組んでいる上に一方通行も多くて面倒臭いことばかり ....
なぜ此処に来たのか
(絶えず忘却しながら)
なぜ此処で生きているのか
(絶えず想起しながら)
失われた記憶の底
掬い出せば
無限の哀しみ無限の歓び
相俟って響き合い
な ....
186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.78sec.