栗色のひとみが
風にさらされている
窓のきわ、沈みゆく陽はとおく
きょう、
なにもいえなかった
だからたぶん、あしたも
きみになにもいえない ....
知りたかった
僕を
取り巻く
空気の中に
今
どれだけの
水の粒子が
溶けているのか
手と手
心と心
乾燥地帯で
ぶつかるたびに
静電気が起き
そこに生まれるのは
青白 ....
膝 様様。
私の日に日に重くなる体重を支えて頂き感謝申し上げます
妊婦が一番感謝しているのは 膝 様様です
よっこらせが呼吸なのです
それでも努力は怠っていませんよ
毎日きちん ....
小鉢で泳ぐ白魚を掬いとり
生きたままを飲み込むという
珍しい食べ方で
食材を頂きました
口の中の足掻きも
喉をすぎる嚥下も
滞りなくすんで
食道を無事通過し
もう胃に入ったのですか ....
地平線の彼方も
ここと同じ地面が続いているだけって
ことは分かっていても
認めたくない自分がいる
夢とか希望とか
そんな言葉で未来を飾ってみても
今日の続きでしかない
明日に期待して ....
思考が止まる時私の頭上を時間だけが空回りしている
時間は止まっても自らの時間のみがストップするだけ
時は確実に先へ先へ前へ前へと自動的に移行している
時間は待ってはくれずお構いなく私を追い越 ....
さざなみに心を許して
軽い手荷物すらもういらない
石の原野に泉をみつけた
だから
もう何もいらない
青い花たちが
みえない風に踊っている
啜り泣きは石っころたちの
いつもの癖
地図を ....
毎日、何十個もの隕石が地球に向かって降ってくる。1cm足らずの小さな星屑が、地球衝突以前に大気中で燃え尽き、それが恋人たちが見上げる夜空をロマンチックに駆けながら流れ星になる。
そして数年後 ....
レタス売場では
皆
外側の葉を剥く
そして次の外側の葉を剥く
そしてまた次の葉も
そのまた次の葉も
わたしはレタスが食べたかった
わたしはレタスを買いたかった
でも皆は
レタ ....
半旗を翻す火曜日の午後
誠意を見せたいのではなく
誠意を隠したい
高層ビルの切り立った角に視線を走らせると
やがて雲ひとつ無い青空に至る
一般的には青として知られるその色を
疑うことに ....
公園の中
牛乳パックにストローを通す
遠くに緑色のタイヤ館の看板
今がただあまりにも寂しすぎた
思い出は 遠い
近くには
でも 書くことも 見あたらない
ありふれたものばかりが転がっ ....
窓を少し開けて
煙草をくゆらす
ベランダ越しの
見上げた空に月
月を見ていた夜
静寂が溢れた夜
満月の明るさで
星は消え去って
ふと振り返ると
浮び上がった顔
....
よい夢が見られるように
今日は沢山ご飯を食べましょう
よい夢が見られるように
今日は何時もと違う床に付きましょう
よい夢が見られるように
楽しい話しをしましょう
同じ夢は見れないから
せ ....
なんか そっけないなあ
いま
なに考えてるの?
あたしのこと…
じゃないよね
「ねえねえ
こんなふうに
まとわりついたら
うざったいよね」
ってたずねたら
それまで
‘うーっ ....
ハヤブサのような男が
上空から舞い降りた
「ここは千歳海岸か?」
「いえ、水谷団地ですけど」
「フン、ずいぶん目測がずれてしまったな」
「転移ゲートならあっちですけど」
「それには及 ....
am6:30起床
洗面 風呂掃除 新聞取り 妻目薬温タオル洗面 妻オムツ交換・経管栄養・薬投与・とろみぬるま湯投与・希釈酢投与・咳止め吸入・歯磨き・エステ
am11:00 pt来宅妻リハビリ
p ....
捨て猫あいさつしない
(こニャニャちは なんて言わないニャ)
ビール缶から雨水こぼれた
(つらつら ぽたん )
扇風機の首が折れる
(ブウーン ゴキッ )
....
運命は何で決まる
そのときの居場所で
親からもらったDNAで
自分の行いで
偶然で
運命はどの様にして決まる
必然的に
神託的に
呪術的に
理不尽に
運命とはど ....
陰毛に混じる白いものを
互いに抜くようにしている
どちらかがパイパンになるのは
いつの日か
夜中
叫ぶ蝉
かなしい程
我を嘆かない
例えばサイレン
そうして来る災禍
気付いていないのか
誰に聞かせたい?
誰を救いたい?
七年の歳月に
何を知った
痛むのは
何処だ
....
TiAmo風が吹いた
静寂が横たわり球体の葬列
老いた人魚が打ち上がって紫の港
進撃の巨人を寝転がって読んでいたら
遠くで巨人が歩いたように
揺れた
漫画をわきに置き、
テレビをつけると
速報の揺れは
50m級だった
カーテンを開けると、もうすぐ朝で
....
タマキンは
女性にとって
直接関係ないものなので
あってもなくても
良いのかと思い
貴女の意見を聞かず
取っちゃいました
まさかそんなに怒るとは
あの日の
君の叫びを忘れない
忘れないよと
話しかけるうみのいろは
たしかにうみだ
いつか
うまれかわるね
うまれかわろうね
今日の肉体は
昨日の肉体より
確実に
死へ近づいているのに
今日の傷は
昨日の傷よりも
命をうたっている
ふしぎな
からくり
はがれていった
皮の下から
赤く湿った
細胞が ....
わたしの辿った
春を数えていただけの、
それだけで、よかったはずの
とおい春
わたしには
あとどれくらいの春がめぐるのだろう、と
なにげなく指を折り、数え始めた
そう ....
遠い昔の冬景色
吹雪いた白い彼方から
蒸気機関の汽笛音
ポッポーと遠く聞こます。
白い息を吐きながら
走行する機関車の車輪の音(ね)
今、眼の前の雪景色
儚く消え去る場違いな
音無 ....
サムリー&ガウーチの偽ブランド品が
御徒町界隈で出回っているとの
情報を入手したブランドGメンが
本格的調査に乗り出したところ
サムリー&ガウーチそのものが
ユニクロの商品に
ひらがなで
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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