肩たたき券にプレミアがついた
部長の女と知らず説教している
蛙の鳴き声を聴くのが好きさ
ぼくの家の緑に囲まれた
窓からも
そいつらの逞しい声が
よく聴こえる
近所の公民館の植栽を
しっとりと彩る
ツツジの花や葉っぱも
田んぼについた ....
冷たい風の中を
歌いながら歩いたら
歌が千切れて
後ろへ
飛んでいった
飛んでいった歌が雲になって
遠くの煙突と
空を繋いだら
紫色の歌の塊が
夕陽の方へ
押し寄せてい ....
春の海の
波の色は真珠のようだね
水平線が桜色に燃えて
誰かが捨てた氷結の缶すら
宝石みたいに光るんだから
花見に行きたいと言ったら
危ないからと止められた
不審者が出るのは
経験 ....
古い蝉が、この部屋の
窓に貼付いて乾いている
色々なものが置かれていたが
結局ひとつもとどまらなかった
きょうの月は、頼み方しだいでは
ベランダに ....
クスリを吸うと夜中に
眠れなくなるのは
どういうわけだ
受験生が最後の追い込みのために
自分のこめかみに鍼を射った
それは単なる
おまじない
おまじない自らにしたら
ドン底にな ....
通販で購入した商品を開梱すると
梱包用の発泡スチロールの厚い板が入っていた
不燃物ゴミは来週の火曜日まで捨てられないので
小さなリビングにそのまま置いていた
1m四方程度の発泡スチロールの ....
チョイブス好きの私の夢は
剛力にあやめられる前に
丸飲みにしてやることだったが
もはや剛力には名前ほどの
インパクトを感じなくなったので
やはりここはオモカタさんを
丸飲みにしてやろうかと ....
隣のおばさんたちがコーヒーを飲みながら
仕事の愚痴を言っている
私はそれを聞きながら携帯電話でゲームをしている
隣のお姉さんはじっと下ばかり見つめていた
私はそれを見ながらじっと煙草を吸ってい ....
あの子は5000円って噂が心に張り付いて
心音高まる放課後に薄紫の意識のまま嗅覚がかえらない
窓際で頬杖つく茶髪は駅前の方を向いて
触れることができるならそれはきっと熱そうな視線を
避雷針のあ ....
夕闇が嫌いな人たちは
原子力でそれを追い払う
宇宙から見る日本列島は
真夜中でもくっきりと浮かんで見える
世界中で一番明るい列島
誰がそれを見つめるのか
数十人のアストロノウツ ....
局所的に覚醒がくり返されるボロボロ
愛されたがる女の計算したがって聞かない
塗り潰した美の奥底で
折詰にされ、お土産になった溜息が泡立っていた
残虐は過去と未来との境界を袋とじしたまま
....
歌詞を忘れたって
るるるでうたえる
音を忘れたって
頭の中でうたえる
こころを忘れたら?
忘れるわけがないよ
生きているって想うことだから
うたは
わたしのこころの中にある ....
そりゃ大変だろうね
追っかけてばかりいてさ
キツイだろうね
帳尻あわすのは
よってたかってのクソメディア
やっている人をバカにすんな
そりゃ言葉に出来たら良いよ
呑み込んで言葉にならず汗 ....
オモカタさんが
俺好みのチョイブス感を
徐々に表してきたので
ここで知らん顔は
ブス好きの名が廃るっつうもんだから
全面的に擁護することにした
考古学博物館で印象に残ったのは
ペンダントの形の小さな昆虫 だけど
その姿を 近所の空き地で探しても
それはどこにも見つかるはずもなかった
青銅器の鏡を前にして立ち
じっと見つめていると ....
ホテルの朝
女はパンツも穿かずに
うつ伏せに寝ていた
夏になる
少し前のこと
昨晩
勢いにまかせて女を抱いたが
避妊を忘れた
女の中には
俺の残した
幾つかの忘 ....
仲間を欲しがる人間の
不安と恐怖を責めてはいけないと
愚かな武装をした大人たちから
うっかりと聴いてしまったものだから
ぼくらはまた抜け目のない罠を
今日もまた一つ
職場の ....
死んだように
ヨボヨボの木は
イビツに曲がりくねって
春風の空に
蝶々の群れを呼ぶ
あんまり綺麗だから
透き通るような黄緑色の葉っぱを
木に登って
一枚むしって食べた
葉が舞い散る 季節を過ぎて
キミは 隠れた
何処に 隠れたんだろう
見まわしてみても 白一面
あんなに キレイだった 真っ赤な カエデも
ジャマくさいと 無碍に ....
彼女は毎日散歩することにしていた。
おもいがけなく、風の強く吹いたその日、坂道を登り切ったところで
風に語りかけられた樹のように
彼女はざわめいた
そこで傷ついて死んだ小鳥の姿を
見られてし ....
「意志の物理的力」よりも、やっぱり、
「心細くなった猫」の方を読みたいかなぁ。
「再生」は、
「蘇り」よりも積極的だ。 と、思いつつ、
「捨てたものは拾うな」を手にはとったが、買うほでもない。 ....
赤い糸が黒ずんだ
いつでも
どこでも
どんなことに出くわしてしまった時も
わたしは大丈夫じゃないままに
受け止めてくれている大地がそこにある。
たおれてしまっても大丈夫なんだよ。
すぐにたちあがれな ....
ゼミ旅行が4カップルと俺の9人
売られたケンカを買う暇がない
疲れ果てて
ひとりでボーッと昼飯を食べていたら
タカエちゃんから
ちっちゃな人形をもらった
富士子ちゃん?
えー知らないんですか〜
コップのフチ子ちゃんですよ〜
コップのフチ ....
真夜中のファミレス
遠慮がちに
丸まって寝る老人
テーブルには
ドリンクバーのカップ
人もまばらな
真夜中のファミレス
ひとり・ひとりが
さみしく何かを
抱えて飲むコーヒー
....
とつぜん目をふせた
タクシーに乗りたくなった
マツコデラックスな気持ち
価値観
気持ち
正義感
一次予選すら通過しなくて
もう違うことを考えている
じぶ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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