だれもしらない庭にだれもしらないあなた
わたしたちは夢をみた
はつ夏のひかりのなかで
あれはあなたの花
ジャスミンのむせる匂いに
秘密めいたあそび くちびるの感触をおぼえた
だれも ....
君は知っているか
火葬場の釜の内側にある
爪のあと…
ようやく咲き始めた
耳たぶを
かすめるように
散ってゆく
くたびれた
きのうの薔薇
美しい季節はいっとき
残酷な
まやかしのようでもあるけれど
改行される刹那こそ
愛おしい
....
担架の中で目を覚ます
運ばれる直前の
記憶が定かではない
どこで何をしていたのか
今日がいつなのか
答えられない
なぜかはわからない
倒れるということは
命のともし火が消える
手 ....
ため息のような光をむすんで
いくつかの夜に糸を張った
いまやそれはつめたい手のように
こぼれおちる影をやさしく拾っている
雨夜...、なすともなく...蓄音機。 ふたり...。リュクサンブール。マロニエ、緑葉、飛行船。 娘たち、タルト、即興楽師...、 ....
生まれたばかりで
眼も開かない嬰児は
母の乳房からほとばしる母乳を
難なく飲む
犬も猫も生まれて
目も開かない間に
母親の乳房にしがみつき
当たり前のように喉をならす
何十 ....
ここには生きた死体ばかりが働いています みんな自分の大事な部分を殺して一度死んだ上で その死体を制度の機械的な動きに合わせて 操り人形のように動かしているだけです ここに生きた人間は入れない 入る段階 ....
(メビウス【前レスの無茶ぶりタイトルで書いてく詩】http://mb2.jp/_aria/840.html#S65 にて、蛾兆さん無茶ぶりの(難)題名で書いた詩。)
「キリン座とフラン ....
(メビウス【前レスの無茶ぶりタイトルで書いてく詩】http://mb2.jp/_aria/840.html-62-63 にて、はるりらさん無茶ぶりの題名で書いた詩。)
「雑草の名前 ....
気紛れお月さま
願いを聴いて
十七夜月に囁いてみる
星が流れぬ晩だから
お月さまに縋ってみたくなる
ここは深閑とした或る湖畔
周りに誰もいないはず
わたしはそっと手のひらを
クリスチャ ....
言葉のその先っぽに
ある
光がある
溜息より重く
羽根よりも軽い
光が
ある
同じものを見ているはずなのに
まったく別の顔をしている
わたしとあなた
満面の笑みはどちら ....
アイドルを切り付けるのは
今も昔もあるので(長谷川一夫とか)
頭おかしな奴はいつの時代も
変わらずいるのねってぐらいですが
これが、アイドルが握手会で
一般人をいきなり切り付けるようだと
....
血圧は時間帯で違うらしいが
血糖値は飯食う前後で
違うぐらいじゃねえのか
空腹時血糖を計るんならさ
朝にしてもらえねえか
真昼じゃ倒れちまうよ
腹減りすぎて
PS.ゲーリー・クーパー ....
汽車の黒煙は
青い田を流れて
薄らいで青空に混ざった
暑い夏が、あった
レールは果てしなく
心躍る未来に向かっていた
淋しげな眼をした
白いワンピースの少女でさえ
いつか、必ず ....
俺はね、
飯を喰うために働くんだ
働くために飯を喰うんじゃない
あんた達も、
忘れっぽいから
出かける前に声に出しておくがいい
飯を喰うために働くんだ
働くために飯を ....
遠路
どこまでも続く地平線
歩き続けてればいつかは辿り着くかな
気が遠くなるだけならまだいい
意識失いそうになる程に遠い
ひと気のない荒野立ち止まって
ダメ元で親指を立ててみたけど
日が ....
机の上には、まだやりかけのままの仕事が散らかっている。
君のこと思い出してしまって、ついに手が止まってしまった。
君との会話を思い浮かべてた。君の口から吐き出されるのは、
僕ではない誰かへの想い ....
車窓から見える
取り残された小さな雨雲
遙か上空には羊雲
下から覗き込みながら
西へ西へと私の視点が移動すると
小さな雨雲は立体的に体を見せながら恥じらう
そして雨を降らす間もなく
すぐ ....
どんなに衣服を纏っても
温かい血が流れてなければ
あなたは爬虫類のように
笑うことすら覚束ない
どんなに体を洗っても
心の色は顔に出る
何処からともなく漂う腐臭は
消す術もない
....
こういう雨の前後は
空気が圧縮されて
動くたび
身体全体がひっかかる
ほどなく
降りだした雨を確認したのは
袖の色が
変わっていたから
それは
傘の意味を問うように
自 ....
一生懸命なんだけどさ
上手く行かないんだよ
理想は高いのにさ
逆に行っちゃうんだよ
カッコつけたいのに
すごくカッコ悪かったり
感謝してるのに
文句言ったり
自分でも情 ....
ボブ・ディランの生まれ変わりが3人いてまだボブ・ディラン本人は生きている
魔法の教科書に宇宙船のパラパラ漫画
地下鉄ディスコに陽を入れるな
終わらせたいあなたと
終わらせたくないあなたが
今も戦っていることを
わたしは知っている
ここのところ よく
昨日の続きの夢を見る
昨日の続きは
明日なのに
そのあいだにもう一日
....
よそへいくための服は
襟のレエスがまぶしくて
びろうどのスカートが重くて
ぴったりしずぎてきゅうくつで
母さんが
帰宅するやいなや
着替えさせてくれるとき
ほっとして
わたしは
すこ ....
140526
スマート爆弾破裂して
ケータイ担いだ軽騎兵が
右往左往の駅前は雨模様
下向く侍頭を下げろ
中学生の大統領
三日天下の粗忽者
自分の足元を見失う
襟首から ....
そりゃ散々だったな
駆け足で登った螺旋階段 でもどこにもいけず
勢いよく押した回転ドア 新しい世界は見れず
唯一学んだこと 世間はイケズ
そりゃ飲まなきゃ やってられないな
迷う度に ....
ジョウロを持って
庭先に立っていると
植木鉢の間から
ヒョイと小さな顔を覗かせる
私と目が合った瞬間に固まった
キミと出会うのは
今日で何回目だろうか
植木鉢の森の住人さん
太 ....
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