今日も生息した
生きて息した
それだけ
役立たずで
怠け者で
どうにもならない私
でも確かに
生息してた
そのことで保たれる
平穏もある
生きて息する
と
生き ....
ぼんやりものを見て
不十分にしか読み取れない
だからそれでいいと
思ってはいけない
この手も 腕も あるのはなんのため
この足も 目も 動くのはどう使うため
知らないけれど
知ってい ....
髑髏の傘の下、春にしか咲けない花
寝息を聴くヘッドフォンのむこうに雨音
紫陽花になりたくない雨が寝息をたてている
焼き芋 焼き鳥 焼きうどん
焼いちゃう 焼いちゃう
焼き肉 焼きナス 焼きはまぐり
焼けてる 焼けてる
ヤキモチ 焼いて ふくれてる
かわいい人
焼き餅 焼けて ふ ....
心をひっくり返してみた
雑多なものたちが床に落ちた
ざらついた猫の舌
尖った黒曜石の破片
排水溝にこびりついた髪の毛
紫色に変色した米粒
証拠を隠滅してやろうと
慌てて足の裏で踏み潰した ....
ひとがいきて
ひとがしぬ
いぬもいきて
いぬもしぬ
ねこもいきて
ねこもしぬ
くまもさるも
ひつじもとりも
みんないきて
みんなしぬ
枯れ井戸の底に蹲って
見上げている 星空
赤い色の流れ星が 切り裂く
家路を急ぐ 羊飼いの少年
今朝通った道は,塞がれている
黒々とした金属光沢の壁
青ざめた月の光ほど孤独
....
父と息子は 肝心な事は
もう何も話さない
とりとめのない話に
相槌を打つだけ
傍目にはよそよそしく見える
父の心にはいつでも息子がいて
離れていても その姿が見える
....
かえりみちに口ずさむうたうたは
誰かに聴かれることもなく
よるの闇に葬られる
小指ですこし触れただけで
粉ごなににくだけてしまいそうな闇にさえ
取りに戻れない
臆病さばかりが
増長し ....
朝、1分間だけ手を合わす
あぜ道の前のおじぞうさん
泣いているように見える日も
微笑むように見える日も
私の心は救われる
おじぞうさん、
おじぞうさん、
....
新しい在庫管理の方法か何かですか?
日本が誇る自動車メーカーで新たに開発されたとか?
えっ、違う?AV?
なるほど家電メーカーで導入された手法ですね
それで具体的にどんな手法ですか?
うん、 ....
だいぶん昔の
ことだけれども
てとてのしわとしわを合わせて、
しあわせ、
なーむーと合掌するという
葬儀屋のTVのCMが
流行っていた
しあわせとは
もっと違うものだと
感じた僕 ....
こどもを抱いている
おかあさんの腕は太くて
しょうもないやつなんか
はりたおしてしまいそう
なのに
言えないことばかりらしい
不思議だな
すれ違う
抱かれたこどもと目があった
....
初夏の夕暮れ
見舞いに来た僕は君と歩く
五階の病室から一階の売店まで
五階のエレベーターホールまで
病室から二〇メートルほど
エレベーターに二人で乗る
乗るときも手は離さない
三五年 ....
虐められてた子が言ったんだ
世の中需要があんのは偽善者さ!
あぁ だって
僕は変われない
僕はあの子に振り向いて欲しいし
あの子は彼に振り向いて欲しい
彼が素晴らしい男だっ ....
砂漠に降った 春の雨
港に張った 薄氷
夕陽映した 水田や
虫泣き渡る 磨りガラス
あなたはきっと そのすべて
美しいと思うのでしょう
おやすみなさい 目を閉じ ....
もう二十年も昔になるだろうか
「政府の備蓄米が放出されているらしい」と
うわさが流れていたころ
「あんたの家のお米ぐらいはいつでも確保しておくからね」
そういった町の米屋さん
近くにスー ....
唐突な話なんですがね
最近 魚になりたいって思うんです
いえ 泳ぎは得意じゃありません
なんか太陽とか土とか風とか
面倒臭いなあーって感じるから
海の中はいいだろうなあー
何処までも
....
何だか失恋が急に降ったようなある曜日
んん、たしか晴れてたから
顔を出した太陽からは避けられない 一日が稲妻
あれから時間は淡々と
寝息が規則正しいみたく
それを眠れない耳で聞いてる な ....
繰り返す胸の音
ドキドキと
君に気付かれちゃう
ミントティーの似合う午後
くちびるはほんのり染まり
ロマンスを待ってる
古びたノートには
君に会いたいと
好きな歌がたくさん ....
むしゃむしゃと食べる
むしゃむしゃと食べられる
食べるところが無くなればおしまい
食べられるところが無くなればおしまい
僕にはまだ食べられるところ
残ってます?
過去に縛られた自分がいる
過去を羨み、後悔する自分がいる
なんだかな。
寒気の中で鳴いている
冷静さなんていらない
出会ったばかりの赤腹と
交わした話
暗い土の部屋
蛍のランプ
一夜限りの輝きは
蛍光色の陰影
爪のない手に触れている
毛の無い体に ....
顎まで
滴る液体が
不快なまま
ぬるい風が
吹き込んでいる
この暑いのに
エコだってんで
窓からの
温い風を
浴びてる午後に
急に今日中だって
現場入れられて
人手も足りな ....
「サーカディアン・フラクタル」
空といたい。
そう言って見上げた優しいおでこに
ギリリと違和感が粘着していて
不毛の鳥は翔けてゆけない!
「ヒューストン、応答せよ!」 ....
June
手紙を書いている 来る日も来る日も
一言で済む話に 二言目、三言目を無理矢理つなげて
文字で埋め尽くされ 便箋は真っ黒
子どもみたいに汚れた手で ポストに投函する
届き ....
指を動かして
捕まえて
握り潰さないようにして
優しく摘まんで
太陽にかざして
透けて見えるものが
僕です
血のつながりの有無などは関係なく
子供の保護者としてこの社会に登録した者は
個人であれ行政に携わる者であれ
社会に監視され続け
何かあればすぐに疑われることが正しいと
覚悟しなければならない ....
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