まだ眠っていたいのに起きる朝
飲みたくもないコーヒーを飲む朝食
やりたくもないことをこなす昼
たいして美味しくもない昼食
クタクタになりながら作る夕飯
早く眠りた ....
明日が来るのが怖くて
眠れない 安心できない
よそ見してる間に違う場所に行ってしまいそうで
眠れない 安心できない
けど
宇宙船に乗るんだと思って
違う宇宙へ
旅するカウボーイ気 ....
病室の窓を開けると
干し草の香り
夏休みの匂いがする
と女房は言った。
土砂降りの雨のなかを
蚊柱が
狂ったように うごめいていた
誰かが
地上の火を
消そうと
とてつもなく
大きなバケツをかたっぱしなから
ひっくり返している
夜
抗えないものをか ....
昔見た写真を思い出す
独立前のモザンビークで
人の首のボールでサッカーをするポルトガル人
子供だった私はサッカーが大嫌いになって
友達に誘われてもサッカーはやらなかった
サッカーの起源も ....
{画像=140610215111.jpg}
快楽に我を忘れる
もう良いやと手放した理性
もしかすると死ぬ時もこんな感じで
意識を手放すのかな
人と言う動物は
思考を ....
同じ傘に入れない蕩けあったふたつの闇
薄い胸の中で柔らかな雨音
悲しく聴こえる雨の音が痛みを癒す罪
僕らが幽霊を見た夜は
夜釣りの帰りに
君は
黙って自転車を漕いで
僕も
黙って
並走していた
僕らが幽霊を見た夜には
誰にも話さずに
お互いに黙ったまま
次の日に
確認し合っ ....
鈴にたとえて考えたい。わたしの体のなかにおそらく百個の鈴がぶらさがっている。怒りが最高潮まで達するとそのすべてが鳴りだして、もうそれ以外なにも聞こえなくなってしまう。光のような音がオバケみたいにわたし ....
おはよう
おやすみ
さようなら
怪我をしたイヌを
名前のわからない誰かのイヌを拾ったんだ
キミに名前をあげよう
だって不便じゃないかい?
スケッチブックを一枚ちぎって
くし ....
ごめん
もうそんな言葉は必要なかったね
きっと 多分
そうなんでしょ?
いつだって
どんなときだって
優しく出来たらって思ってる
僕も君も
多分 きっと
でも
何も ....
「はっきりした病気でよかったわ」
すでにベッドに張り付いてしまった彼は言った
顔のつやも申し分なく
話すことも、普段どおり
少し皮肉っぽい物言いも
ことさら普通にしようとしている
....
心はそのままに
感じる心はそのままに
どんなに痛くてもそれでも鈍感にならずに
おとなになった自分はどこにいますか
探してください
私を見つけてください
あなたが死ぬまで私はまっています
....
苦々しい喜びや
清々しい恥じらいが
わたしの背中を支えてくれる
寒々しい真実や
みずみずしい偽りが
わたしの肩を持ち上げてくれる
どうしたって
戻れないのが過去ならば
....
元素は廻る
この星の総物質量は
減ることはあっても
増えることはないのだから
自然は元素を使って
様々なものを作り,壊して,また作る
海底に蠢く蟲や軟体動物
土中のバクテリア
....
滴が一つ落ちる度
絶えていく生命の連鎖
満たされることは
枯れゆくことで
守ることは
壊すである
距離と時間を思い
廻る人の象徴
....
湯を沸かす
それが一日の始まり
原理なんかどうでもいい
ただ湯が沸いてくれれば
出来る限り早く
沸いてくれれば
ティファール
おお、ティファール
おまえのこと
ずっとティーフ ....
この世の(ふしぎ)を探すのに
遠くを指さしては、いけない。
たとえば風に踊る蝋燭の火が
あなたの横顔を照らす、夜
胸に手をあてるだけで
あなたの(ふしぎ)は湧き出ずる
....
今夜は義父の78歳の、誕生日。
2才の孫を抱っこしてもらい
僕と妻はハッピーバースデーを歌い
熱燗を注いだ{ルビ御猪口=おちょこ}で、乾杯した後
義父は主賓のあいさつ、を始めた。
「 ....
その時、理由(いわれ)のない衝撃に狂うわたしのために
あらゆる風景が恐怖の紐で吊るされていた
だが、わたしは風景の風景たらしめる骨格なのだ
わたしの印象なら壁にそってどこまでも落ちていった
....
<僕らの本当の誕生日>
はるか年上の 僕の友達へ
敬語を使うなと言って 跳ねるように歩く
話したくもないという戦争の話を
僕にだけは 話してくれた
家出した僕を その日の夜に
君が ....
雨よ降れ
雨よ降れ
もっと降れ
全てを流し去ってくれ
全てを流し去ってくれ
私の垢
私の泥
私の穢れ
全てを洗い流してくれ
雨よ降れ
雨よ降れ
全てを洗い流してくれ
私の虚しさ ....
*
レトリックの瓦礫が密集する街を頬を赤らめて通り過ぎてゆく足取りが虚しい
整然さを嫌った歪んだ街路ばかりの、あざとく惑わすような模造芸術の佇まい
支配電波が強烈な悪名高いB地区では入力辞 ....
雨が降りやみ
風も吹きやんだ
笑顔のままで
濡れそぼる重たい旗を
強風に煽られながら支え続けた
孤独な旗手の闘いも終わった
鈍色の空が少しずつ明るくなると
どこかで小鳥の ....
鋼色の瞬間
遠ざかる合図
下らない遊び
紫色の虚偽
空を飛ぶ
烏、雀、燕、鳶
順番に落ちてくる
頭から落ちてくる
視線を感じて、
そちらを見ると、
そこにいるのは、
自分 ....
この地球を構成する118種の元素
水素から〜eka-ラドンに至るまで
この地球が作ったものは ....
山底から吹く風を受けて
君と二人歩いた城山は
頂上に天守
天守から望む山の中腹は
鳶が風をはらみ
そのま中空に浮かんでいる
遙かに見渡す浦賀水道
あの頼朝が命からがら安房へ渡り
さ ....
君にプレゼントした花が咲いたら、
約束の日が過ぎて最後。
1951 1952 1953 1954 1955 1956 1957 1958 1959 1960 1961 1962 1963 1964 1965 1966 1967 1968 1969 1970 1971 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.76sec.