発狂した人々は
いつも正義面するものだ
自分の中に悪を感じていない者は
たやすく「正義」という名の悪に
落ち込んでしまう
見よ、彼らの陽気な事
彼らの浮かれた、はし ....
結露した鉄管を登ると
冷気の上がる自家発電の貯水層があり
ミンミンゼミは狂いながら鳴いていた
夏はけたたましく光りをふりそそぎ
僕たちはしばしの夏に溶けていた
洗濯石鹸のにおいの残るバスタオ ....
ずっと暗い中生きてきたからこその
解放された気分はどうですか
光はさぞかし眩しいでしょう
誰かの体温に触れれば離れられない
健やかに息のできるこの世界
でも、でも
....
「ウイグル帽は止めとけ」
砂漠の砂と陽に焼けた案内人は言った
空港の前の道路に立っていた兵士が
死んだ伯父の口調を思い出させる
「殺せ」
そう言われたんや
粗末ななりして、笊持った ....
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あれは5月の終わり
小学生のぼくは
一人で仲間から離れ
体育館の横の鉄棒の側の
紅いダリアに見入っていた
転がり ....
「何故」と「どうして」が泳いでる部屋の中、一日はまたなに一つ進行せずに過ぎてゆく、仰向けに横たわった俺はまるで、生きながら土葬された哀れな亡骸のようだ、ソリッドなギターロックが ....
うぬぼれやだったわたし
完璧だと思っていた私
だれも居ないところに、きみが来て
完全だと思っていた私
敵などいないと思っていた私
ときどき見るねと、きみが来て
すべてから解 ....
追いつめないで
追いつめ過ぎないで
かすかな居場所は残して
追いつめないで
深追いはしないで
逃げ道がなくなると
自分を抹消するしかない
逃げ道を残して
....
夜毎訪れるセピア色の光景にふと吐息を漏らす。
奪われてゆく時間の中では全ての音色が透明だ。
物語は夢と現の境を行き来して
真夜中の扉をけたたましくノックする。
頭の中から幾つ ....
わたしの心が
くらげのかたちになったら
会いにきてくれますか
手のひらに月をすくい
くちびるを歌でみたし
むかえにきてくれますか
わたしの心 ....
美しく澄んだ
限りなく静かな湖
透き通った水は
陽の光を揺らし
底まで見渡せる
風が漣を踊らせて
木の葉が船のように浮かぶが
そこには誰もいない
そこには何もいない
....
職業欄に忍者と書いて消したあとがある
口寄せした牛でBBQパーチー
ダンボールに鋏を入れたあの日から生きている
寿退社する君へと
パッションフルーツを
プレゼントする昨日
月末に送別会があるようで
退社するときに演説する
練習をまたしている
揺りかごから
墓場までと云う言葉を
知っている?と ....
余韻とやらを味わいたくて
夜のいちばん明るいところばかりを
かぎ回っていた
浅薄な憧れはいつしか
秘めるべきものへ変わっていったのに
なぜだかそれは継承すべきものでもあるらしい
....
私の歴史は放射状である
蜘蛛の巣を銀色のフォークで
巻き取るようにして辿っていけば良かろう
やわらかな祭壇から羽搏く宝石函
銀のスウィートピーが窓辺で揺れる
炎と氷の繊細なレースを身に纏い
水平と垂直との幸福なダンス
ダイアモンドの心臓の生きいきとした旋回
ピアノの鍵盤は記憶と予感 ....
心をギュと絞る様な
そこまでの付き合いは
ない
互いを刺し貫く
そんな鋭い出会いも
ない
皆自分の貝殻に閉じこもり
僅かに触角を触れ合わすだけ
殴り合う事も
罵り合う ....
パチンコ屋の換金は
どう考えてたって
違法じゃねえのか
と言う疑問には
一切答えないくせに
カジノって言ったら
目くじらたてて反対するって
ははーん、さてはお前ら
ちなみに私は
....
きのう土砂災害で死んだ少年がグリーン車に乗っていた
ニュースで少年の横顔を見たときそれは短命の容貌ではなかった
だからいまグリーン車に少年を発見しても動揺はなかった
きのう会社に戻っ ....
ひとつ、階段をおりると
まるでこどもにもどったようだ
狂おしいほどに
血をもとめていたことも
海馬の海に ....
私は今年 こんな事に 挑戦しようと 思っています
力強く 笑顔で 豪語した アナタだけれど
のっけから その宣言が 崩れてく
嗚呼 一句 出来ちゃったワ と 苦笑い
言葉通りに ....
お爺ちゃんも、お父さんもそうだった。
僕たちの仕事の要諦は嘘を本当だと言い通すことだ、と言っていた。
そんなこと小学生の僕に言うなよ。
どこかに遺伝子の記憶があったのか、明らかに嘘と誰に ....
重くて
重くて
泣くだろうから
だからなしでいいんだよ
かわいそうだから
足の裏になにかある
ぼくは冷たかった
君のためにタンドリーチキンをつくったら焦げた
焦げのところを包丁ですぱすぱ取り除く
ぼくは熱かった
足の裏にあるもののせいで それのせいで
おおきなそ ....
こころの透明な日に海がやってくる
あてどもない迷いに逢いにやってくるのだろうか
迎えるすべをしらない私はとおい砂浜で貝を観察したり
でも思い出に似た貝殻をさがしてみる
光沢を失った風景 ....
1.モノレールを走らす柱の真下で手をの
ばしたハズだ。明日は今日よりマシだって
話だったけど…?
2.宇宙が橋の端から端で夜景と固形の時
計を燃やしてしまってあたしの足はヤケド。
夜 ....
掃除、片付け
ゴミの分別
始めるまでは厭わしく
いざ取りかかれば簡単で
終わってしまえば、
気持ちがいい
分っちゃいるけど、先延ばし
そうして、かれこれ二 ....
この音楽が止まるまでは放っといて
何も考えたくないんだ 今は
悲しいのは嫌だから
寂しいのは嫌だから
何も失いたくないけれど
今はこの音楽に身を浸したいだけ
まるで目隠しさ ....
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