レモンの青い葉の
そよそよささやくななめしたにある木陰が
独りの影に重なりつらなり
古い灰色の木製の椅子に座り
宙を見つめている無限に
くりかえされる喪失は
だれにも知られることはなく
 ....
女が買ってきた猫は
目を覚ますことがない
エサも食べず水も呑まず
常に丸まって眠っている
置物ではないかと
怪しんで触れてみると
確かに呼吸をしている
手触りも生き物のそれである
何し ....
から騒ぎのヘッドフォン
耳から外した途端
空虚がなだれ込んだ
世界は静止してしまった

私の体はがくんと落ち
その場で手にした石を
池に投げ入れても
波紋さえも描かない

生気を奪 ....
  .
くにざかひ{ルビ嶮=さ}しき小径を伝ひ
{ルビ菩提樹=しなのき}の厚き葉叢の陰に
古びてあるか二もとの{ルビ碑=いしぶみ}
旅人は振り返り又振り返り歩き過ぎてむ
  .
石のおもは ....
絶望、希望、平和祈祷
不満、不安、自分の唯一性
純潔、セックス、愛する人へ

それがお前の表現したいことか
それがお前の表現したいことか

それがお前を駆り立てるのか
それがお前を駆り ....
ケータイ開いて
メール来てたら、ちょっと嬉しい

ケータイ開いても
メールが無かったら、ちょっと悲しい

メール来ないかな、と思って
ケータイ開いた瞬間に
君からメールが来た時 ....
いつだって私には、なにもなかった

くだらない事ばかり言って
悪態ついて
早起きもできない
素直じゃない
怒りはいつも自分宛て

どうせみんな燃えちまうんだって
そんな事ばかり考えて ....
お花
彼岸花の女の子
触ると消える
夏だけの女の子

アスファルトが太陽を照り返す
暑さ二割増しの今日だって
森深くのあの場所に行けば
きっとあの子に会える

夏になると悪 ....
今、ワールドカップに目を注いでいる
地球人の何パーセントが肯うだろうか
なるほど彼は年相応だと
四年前は四十二、三というところ
何と二十六だった
あり得んロッベン

ファン・ペルシーと同 ....
あなたが私を
見つけたのは、偶然じゃない
私が暗い闇からあなたを呼びつづけていたから

繁華街の出口から
あなたの待つ家にむかう
次第に濃くなる暗闇と引き換えに
私の即興詩を差し出す
 ....
ししとうはすいかに意地悪をしたい
だから襟口をまっすぐ指さしながら
お米が付いているよと言い添えてやる
すいかは自動的に俯いて
始めの釦と二つ目の釦のあたりを
つまみつつ見つめているのだが
 ....
栽培キットに水をやる
夏がまた巡る

一昨年は朝顔
去年はミニトマト
今年はホウセンカ

今日三つ花をつけた

鳳仙花
紅い花

今年もそろそろ花が咲くと娘を呼ぶ

鳳仙花 ....
僕の隣で眠る彼女が
真夜中突然跳ね起きて
大きく一度息を吸う
呼吸を覚えたての人魚のように
そうして怖い夢をみたという
彼女はおそらく陸にまだ
うまく慣れることができていない
昔の約束を ....
その絵画は、
曰く付きだった

とある画家の
最後の傑作であった

まず、その絵のジャンルが分からない
人物画なのか肖像画なのか
風景画なのか何なのか

ただ、正確に言うと ....
ここに来てSTAP細胞は
在るような気がしています
ただ、作る途中で
他人には言えないような
とても恥ずかしい何かを
混ぜなければならないのではないか?
だからオレンジジュース程度の酸など ....
君らしく

例えばいつだっけ ずっと守っていくんだって
強く繋いでいた 想いですら途切れてしまって
ここから一体 何を信じればいいんだろうって
それでも続いていく未来は 君にとって残酷だった ....
ありがとう ごめんなさい
あいしてる だいきらい

色んな感情を 代弁する 顔文字は
とても 便利

動き回る 絵文字や
遣ったことのない スタンプだって
魅力的だけれども

 ....
飛んでいる矢は静止していることに
時熟できる者は決してゼノンのパラドックスが
あながち間違いではないことに気づく者であり
現在は常に過去であることを知る者であり

おのれを時間化することにい ....
きみらが見ているものは仮想現実だ
ただ厄介なのはその仮想現実が
きみらの現実とぴたりと
寸分たがわず重なってしまうことだ

つまり仮想現実を何らかの方法で削除できるとして
すでに現実との密 ....
雨を尊敬する 飛びたくても飛べない鴉
貝殻が渦を巻いている 時計が時計を罵っている
だからという言葉とそしてという言葉がセックスして
どうしてという言葉が生まれた それを貴方が口付けした

 ....
がたぴし翁が住んでいるという
ここまで来たのだから挨拶をしていこうと
靴を脱いで上がっていったら
ちゃんと列に並んでくれと怒られてしまい
肩の間でしゅんとしている
それで長いこと待って
き ....
青い本、カーテン、壁。
ゆで卵、液晶、ローラーコースター
交互にする指輪、遠い者同士の接吻
からだを折ると、すこし生きやすい。

思いだすのは、ちいさなこと
泣いたら泣いたぶんだけ体が ....
一羽の鳥が
世界の果てを見に行った
そして
泣きながら帰ってきた

飼い主は訳を尋ねたが
何も言わなかった
いや
言えなかったのだ

そのかわり
鳥の羽毛は青く変わっていた
日 ....
空耳
原型がわからない

こんな音
だらけ

ずっと
これからも
おばけ不足で夏を迎えた 夜明けのコインランドリーにトムとジェリーのランジェリー 信者の風船が割れるたびに膨らむ神様 夜の悪戯
午前2時に抜け出して
星と一緒に空を駆けた

君と降り立った夜の水族館
クラゲの展示に食いついて
離れない横顔が好きだ

少し足元照らすライトが
緊張感を膨れさせる ....
黄色いワンピースと
濡れた髪
そっと

あなたのことを
何度も何度も
でも
二度と戻れない

写真のように残しておけない横顔を
出来るだけ忘れないよう

やけるアスファルト ....
橋の途中で車を停めて
降りてみたのは
海風のなか

半袖のシャツを抜ける海風は
きみとぼくとをかすめて
手の届かない
ブルーになる

うっすらと
肌をぬらした汗も
すっか ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
レモン葬こしごえ4*14/7/30 9:06
眠り猫やまうちあつ...214/7/30 8:44
無力小川麻由美2*14/7/30 7:05
二王子峠Giton2*14/7/30 7:05
それがお前の表現したいことかかの014/7/30 1:24
現代病凍月5*14/7/29 23:53
その器に注がれるのはオオカミ214/7/29 23:46
彼岸花瑞海4*14/7/29 23:44
ロッベンsalco6+14/7/29 23:15
失恋歌砦希214/7/29 22:56
桶谷414/7/29 22:39
鳳仙花N.K.4*14/7/29 22:38
人魚の唄ソリッド町子014/7/29 22:33
滲んだ絵画凍月3*14/7/29 22:00
オレンジジュース花形新次014/7/29 21:44
君らしくitukam...1*14/7/29 21:43
顔文字藤鈴呼1*14/7/29 17:40
脱自的思考力(“存在”の序章として)HAL3*14/7/29 17:30
存在と無存在と実存在と(“存在”の本章として)4*14/7/29 17:25
希望の上に乗った希望陽向1*14/7/29 16:25
がたぴし翁春日線香214/7/29 12:48
やすらかな不安はるな514/7/29 9:51
青空の起源やまうちあつ...2*14/7/29 8:45
トンテラン長谷川智子1*14/7/29 7:54
おばけ不足で夏を迎えた北大路京介414/7/29 1:58
夜明けのコインランドリーにトムとジェリーのランジェリー114/7/29 1:58
信者の風船が割れるたびに膨らむ神様514/7/29 1:58
悪戯瑞海5*14/7/29 1:10
重ねてるいるみ214/7/29 0:09
南風[group]千波 一也214/7/28 23:50

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