蒼い夜を仰ぐ
氷点下の月面は寒いだろう
息をするだけで
小さく鋭い氷柱を飲むような極寒
月の海はどれも凍りつき
孤独死をするのにはうってつけだ
氷点下の月面はきっと美しいだろう
....
向かいの席で麦わら帽に花柄ワンピのよく日に焼けた女がもたれて居眠りしてる大きなスーツケースの上にアイラブ沖縄と書かれた真っ赤な袋が南国のバカンスひと夏のロマンスなんて言葉連想させて涎が出るほど羨ましい ....
すいかが見ている宝物の石ころには
湾曲した空が映っているので
不純物を観察している目玉には
もっと広く曲がった景色が映っているのか
あるいは
そっくり反転した空が貼りついていて
そうすると ....
できれば月に還りたい
できれば土に還りたい
犬の鼻っつらに広い夜
人工衛星お尻を見せて
できれば月に還りたい
できれば土に還りたい
指さきには赤ちゃんの匂いが
....
携帯メールの送り先が
特定の3つに変わった。
欠けていった鉛筆たちは
ころころ
机から床に転げ落ちて
旅をはじめた。
*
交わらない
平行線も
やがて海 ....
引き戸の開け方で
それが誰なのか聞き分けられるようになった頃
未練を滲ませる静寂を恋しくおもお
大き目なテーブルの四隅は、夏だというのに冷たくある
残った筆跡が語ることを(僕が)語るには
....
恋をしましょう
恋をして
乳首つねって
頬染める
あの日見た夢
叶わぬが
口に含めば
まだ甘い
(佐村河内音頭)
あさし新聞大スクープ
おぼちゃんは
火星人に
STAP細胞 ....
きみとじゃんけんして
どっちが勝ったってかんけいない
だれかがやらなければならない
きみを愛した代償なんて欲しくはない
ぼくたちは証券なんてあてにしてはいないんだ
まっさらな後悔なん ....
昔々のその昔
東勝神州の小さな島国
国がとても若い頃
残虐な無残な報復の果て
滅びてしまった王家の話
青空見上げ兄は涙する
謀殺された父に涙する
暗い地面を凝視して
弟は疲れ果 ....
茶色い酔っぱらいのげぼから憎悪の塊の宝石がいっぱい採れたきらきら
父とふたり
夜おそく
買い物へ行った
せっかく買った一升瓶
ちゃんと受け取れなくて
小さなあたしには
重かったのか
落として割れちゃった
確か
父は
これっぽっちも
怒ら ....
暑い夏 当然の夏が過ぎていく
このアスファルトの暑さは 当然か
おいしい 焙煎コーヒーができそうだ
苦味の効いた ひきたてコーヒー
苦味と 甘みも兼ね備えた
焙煎人間にな ....
うねる 静かな炎は囁くように
くねる 穏やかな波は叫ぶように
照り返す 白き光の渦
盛り返す 情動の深き熱
粘りつく透明なる泡沫
したたり落ちる蒼く儚 ....
恋なんて
懲り懲り
触れ幅は、等しい
鳩を鴉に差し出して
また一日を生き延びた
誰も居ない橋の下に
ただ雨だけがやって来た
苦労知らずの三十路の子供が
にこやかに自身のことばかり言いつづける
聞いている ....
目のない鳥が
空を飛び回った。
どこへ行くのか
知らぬまま。
ある時鳥は
楽園に到達していた。
けれどもそれを知ることができず
素通りしてしまった。
豊満な果実も
豊 ....
夏らしい夏の日なんて
数日しかないし
秋らしい秋の日なんて
数日しかないし
冬らしい冬の日なんて
数日しかないし
春らしい春の日なんて
数日しかない
時間に正確な体は心を置いて
そ ....
笑顔描かれた靴で蹴られている
寝て起きて見なかったことにして寝る
そんなボケいらんねん遠くで桜咲いている
赤いドレス
あなたが一番似合っていたよ
少し深呼吸をして 吸って 吐いて
ゆっくり僕と最後の息をしようか
手を取り合ったら
水の音が聞こえるでしょう?
目をつむって
....
き
き
き
き
きめえ
きみきみ
ききみみたてられてるよ
ききみみっっ
はいれせらしえ
いれつぬらしえ
き
き
き
きききき
ききみみたててさ
みてますよ
めもいっぱい ....
昨日と同じ時間に起きて
昨日と同じ電車に駆け込んで
昨日と同じ坂を登り
昨日と同じ教室に入る
昨日と同じく昼ご飯を食べて
昨日と同じ友達と
昨日よりも楽しく笑って過ごす
それが今 ....
うつくしくないからという理由でもうすべてやめられる
どの縄で死のうかなと考えることとか
いっそギャルになるかという妄想
薬飲むとか
夜遊びするとか
憂さ晴らしにもいろいろ選択肢があるけれど
....
あかいあかい空を 夜汽車がさらってく
ながいながい間 呼吸をとめる
たかいたかい塔で ひとり息をひそめる
知らんかおで今日も 扉をしめる
夜はいつも 人をまよわせる
けどどうかその目を ....
吉田利雄氏の証言を
アサシン新聞が取り上げたことで
世界的に問題となった
従家庭慰安夫だが
3週間たって
吉田氏夫人の美恵子さんはこう発言した
「家にいたってパソコンの前に
座ったきり、 ....
さざめく森
煌めく湖
澄み渡った空
白馬が鬣を靡かせて
草原を行く
紫色の羽虫が
周囲を飛び回る
白馬の肉が
一瞬一瞬の間に
削ぎ落とされ
気付けば白骨に
後には血も残らず
....
だんだん老いが進んで
精神的な繋がりの方が
重要になって来て
日陰で横に座って
きみが栗原はるみのレシピ本を
見ているのを眺めている
ただそれだけでいい
なのに
僕がきみのパンティに
....
爪の伸びた人差し指で
ぐりぐり
肉の孔を掘る
肉の孔に
滴る体液をこぼす
肉のあなから
何かが生えてくる
草のような、
毛のような何か。
何かは形になって ....
塩と水と みじかい詩と
あとはすこし体温があれば
生きていける
たぶん
あなたがいなくても
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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