しずけさが
きこえてくるよる
やまゆきをふみしめてあるく
こころがふたつ
あおく 天空につづくみちのかなたに
まんまるな月
ダム湖のなかにも
まんまるな月
ふたつが みつ ....
反発しあう網膜剥離
浮遊した視力は宇宙に飛散して
リベラルな学問となる日中の情事
いわゆる貧困女子と言われる私は
全くもってわからない処女をたぎらせる
蜜を育て吐き出す身体は非常に不器用に曲 ....
サラリーマンの生活にストレスはつきものである。先輩の何気ない一言に威圧的なニュアンスを読み取って、傷ついた感情で脳がぐるぐる回ったり。上司の仕事についての厳しい叱責が腹の奥をつんざいたり。 ....
ゆめみるさなぎ
こっそり覗いた穴の向こうには 真っ青な空があった
不完全な僕は 実体もないまま殻に閉じ込もって
いつまでも眺めていた もしも願いが叶うのならば
いつかいつの日か その空をは ....
押し付ける事の意味の無さは
君の拒絶が証明してくれるから
遠いところで嘲笑ってください
ふすまを隔て、聞きたくもない
色んなものが割れる音は
眠りの質を下げるから
両手を奪わないイヤホンで ....
青く臭く砂鉄の如くカモフラージュされた
若くてぴちぴちした名残り 懐かしむには早い人間歴
ラップにつま先ブレイク ダサいハッカ煙草
瞼に乗せるブルーラインにネコ目パンチ
誰も ....
村上春樹とイモトアヤコの誕生日だ
スキーの日でもあるらしい
ぼくは優雅にへばりついていた
つまらない存在の最小単位だった
鳥に髪の毛をひっぱられていた
獣がまわりで糞をし ....
人づきあいは苦手ゆえ
頭に猫をのせることにした
出会う人たちは皆
頭の上の猫に気を取られ
(毛並みをなで
喉をなで
さかんにじゃらし)
私のことは気にも留めない
そのすきに私は
....
そのかなしみを
べつに
かなしまなくてもいいんだよ
そのくるしみを
むりに
くるしまなくてもいいんだよ
そのよろこびを
いちいち
よろこ ....
(発車音)
{ルビ突衝=つつ}かれた意表はグレープフルーツ味、半年ぶりのくすむドラム、癖になるくせ今の今まで聞かなんだ気は確か
四角い粒の潮流 「過去、今」と新しい面妖を連れ やはり前後の道理 ....
紫の葉が落ちた時
生まれた頃の泣き声は還らない
腐敗が始まった土壌で
夢は悪臭を呆然と放って歌は枯れていく
耳の役目を終えた貝殻を二つだけポケットに仕舞い
少年は東へと永遠に消え ....
千切れた身体を引きずり
たどり着いた場所で
残った肉体を地中に埋めた。
遠くで呼んでいたはずの名前は聞こえなくなり
冷たい空気の元
よりよく澄んだ空を眺め
静かにた ....
枯草が、湿り気を帯び、奪われた割れる音、
だけが取り残されたように、
平野で歌う、小鳥たちの嘴が、微かに、発泡して、
杖の、一振りで、凪いでいく、象は、
地平線に帰り、月の粉末は、その跡に ....
第三次世界大戦はもう
始まっていて
どんなポストもどうせ
あなたへと繋がっていて
みんな死ぬ
ことだけが明白な
今日もどこかで
勃起しがちのペニスは
狂った方位磁針と
四角い眩暈を補 ....
木目の美しい一膳の、
箸に惚れた
色香を漂よわせ
朝に夕にと
おいしいものたちを
口に運び入れ
わたしに感謝の咀嚼をせが ....
風景がちがう
あなたがいないだけなのに
ただ、いないだけなのに
{引用=
まだ、
うまれたばかりの、夜の、
瑞々しい暗色の、
ぬれた線で描かれた物語、
について、ぼくはできるだけちいさな声で、
語りたい、たとえば亡くなったひとの、
骨を拾うように、
....
最近は
テレビから流れる宣伝が多くなった
もう何回も聞いた
聞き飽きた
近頃の若い世代は、
またそうでなくても
一度依存してしまったら
もう手離せないのだろう
歩きながら
車を運 ....
流れ星、ながれた
願い事している間もなく ながれて消えた
淡い光が むなしく 闇夜に吸い込まれて 消えた
白い鳥、逃がした
唄わない鳥は いらない と言って逃がした
白い羽根が ....
わたしの 死は いつまでも 死につづけ
わたしの 生は けして 懐胎することが なかった
いつも 腹をすかしていた わたしは
夕暮れの
白い闇の 澱んだガラスの部屋で
首を括った ....
きらきら光れ
私とあなた
どんどん惹かれ
ふたりの気持ち
するする引かれ
駆け引きの糸
キリキリ挽かれ
薄めの珈琲
グルグル轢かれ
私の嫌いな私
オ ....
聞き流される愚痴にフィクションを織り交ぜている
天地は混じり合い
混沌に帰る
始まりの神話が終わり
終わりの神話が始まる
地平の果てまで行こうよ
悲しみの無い場所を目指して
愛しい大地に残された
深い太刀傷の跡を
洗い流 ....
一生続くであろう闇に光を照らしてあげたいのだけれど
照らしてあげたいのだけれど
アンパンを作るにも餡がないし
カレーパンを作るにもカレーがないし
そもそも小麦粉がないし
パンを欲しがってるか ....
ピアノ協奏曲第2番が流れていた
雲の切れ間から射し込む くぐもった冬の陽は
積み上げる書物の埃を 頼りなげに
浮かび上がらせて ストオブの気流に乗せた
この部屋に 何年いたのかな? ....
制服を脱いだ
背広も脱いだ
表彰状を脱いだ
学歴も脱いだ
あなたを脱いだ
皮膚を脱いだ
脂肪も脱いだ
内臓も脱いだ
骨も脱いだ
言葉を脱いだ
地位を脱いだ
名誉も脱いだ
金も脱 ....
子供と呼ぶには
失礼だと感じ取った。
突き放してしまうのは
しこりが残るほど何かが重い。
抱きしめたいとは思っていても
震える両手はそれを許さない。
まっすぐな心を ....
白い粉雪が舞うとき
まだ私は蠍座のアンタレスを想うの
どろり 光った 赤色の1等星
表面的ではなく内面的
それを知ってしまったら
きっと 貴方は
潜む 猛毒 隠す 劣情
....
ある春の日のこと
泉から女のひとが姿を現すから
嘘を答えるようにと
茶色の小鳥が教えてくれた
何も代償を求めずに
言われたとおりに
一番尊い値のそれを
わたしのものだと訴えた
女の ....
甘い雑音、甘美な陰口、心地よいならそれはもうノイズじゃないなと考えながら、家路につく人々の間すり抜けて歩くあるくプラットフォーム、警笛を鳴らし滑り込む電車の風圧に舞い上がる髪押さえつけ、右足から乗り込 ....
1768 1769 1770 1771 1772 1773 1774 1775 1776 1777 1778 1779 1780 1781 1782 1783 1784 1785 1786 1787 1788 1789 1790 1791 1792 1793 1794 1795 1796 1797 1798 1799 1800 1801 1802 1803 1804 1805 1806 1807 1808
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