カーテンの隙間から
穏やかじゃない光が差す
透き通る君の横顔は
夢のような気がした
触れられないのは
きっとそのせいである
いつの日か
別れの時が来る
ということも ....
剣のような針が
私の背中を追いかけてくる。
私は追いやられている。
70年前に首都や広島、
長崎をめちゃくちゃにした、
機銃掃射もこんな風に逃げ惑う人々を
追いやったに違い ....
アサシ新聞の捏造が
明らかになった日を
捏造記念日と名付け
「過ちは繰り返しません」
とかってスローガンで
数週間前から
特集組んだりしたらいいのに
しないのは
きっと共産主義者の陰毛 ....
満月の夜、月はやさしく犬を見ていた
犬は不思議そうに眼をあけ、すっくと立ち
濡れた鼻をしながらあたりを一瞥した
犬は初秋の虫の音を
一心不乱に聞いていたのだが
ふと月明かりに、自らの何かが微 ....
見上げた夕暮れの青空が
迫り来る夜の黒に飲み込まれてゆく光景
その時僕が感じたのは
何も恐怖だけでは無かった筈なのに
自分が抱いた感情さえ
忘れている
こんなにも忘却が悲し ....
産まれたばかりで
まだ間もない
黒猫を拾う夢を見た
朝を迎える港で
潮騒が聴こえる
僕はその秋まで
確かに遠い港の桟橋にいた
すでに真夏が
終わる記憶のなかで
南太平洋の海風が
....
台風ってだれの息
なぜみんな震わせてゆくの
台風ってだれの声
あんなに悲しそう
かたくしめたドアから
しのびよるささやき
心配なのはあなたのことと
おもいたいのはわたし
そこにやさしさのふくまれることのは
さわる、よりもっとかるくふうわりと
かくさんしてゆくかそうくうかんから
ふとすくわれるたれかのこえきゅうに
うすさむいあさにはんらんするきせつ
ひたひたと ....
最強の日には
誰も私を
夢から起こせない
日常に起きるすべてが
嘘みたいに葬られて
私は夢から目覚めない
だれもかれもが魔法の産物で
そして私は気にしない
いいじゃ ....
150824
音の無い世界で叫ぶ
どんなに大きく叫んでも
どこにも聞えないはずだから
思い切り思い切りこれ以上は無理
と思うほど大声上げる
親切なお方にはマイクを借りる
....
天空から降り注ぐ粒子のあられ
α<アルファ>
β<ベーター>
γ<ガンマー>
三重奏の掠れた旋律は
我が肉体を透過したのち
真空の箱に充ちることはない
ブラインドされた虚ろな ....
苦しいだけよりは
少しばかりの笑顔で 取り繕うと
あなたは 眉を 動かす
連動するように
ワタクシの 唇が
歪な角度で Uの字を 描く
ここから出してと
叫んで いるのね ....
最後の最後は
己の身体の生命力
己の魂の忍耐力のみ
何故なら、
愛 ハ 自らの奥深くに
生きて在る のだから
少なくともわたしはいま
まだ幾らかの怒りを残す
悲しみに悶えた心は
まだ幾らかは立ち直らない
思いながら風の行方を知る
窓の外はそれは青空
一つきりになった夢の標
絶望が訪れもしたけ ....
人は生きているうちにいったいどれほどのことが出来るのだろう
この星にはたくさんの人がいる
人によって生きられる時間は短い
短かったり 長かったり
この限られた時間の中 ....
酒の自動販売機の前で
近所のおじさんは
ワンカップのボタンを押す
がたたん
おじさんは
しゃがみこむ
しばらくして
立ち上がったおじさんの手にあるのは
完全に飲み干され
....
三年後にはいくつになる?
五年後は?
答えはわかっているけれど
どんな自分でいるのかわからない
昨日と今日
おなじわたしにみえる
中身は同じじゃない?
大木の前できいてみる
....
叫び声に満ちた夜だ
すべての距離が叫んでいる
だがこの叫びは全て
私自身の黙された叫びだった
闇がつぶれている
渦を巻いている
夜の風景ばかりが
激しく身をよじるが
私はも ....
いじけていてもしょうがないから
しゃんと背を伸ばして立っていよう
この青い青い空の下
大きな大きな樹のように
この時代に生まれた
幸福と不幸を見つめて
大きな大きな根を張ろう
やがて ....
血は血となり
肉は肉となり
骨は骨となる
魂は心を試す
魂は心に眠る
魂よ
心となれ
ベイビースター
ひとり部屋にうずくまって 灯りという灯りをすべて消すと
明るい世界に すっかり目が慣れていたせいで
その刹那 僕は自分の手のひらの位置すらすぐに見失った
僕はここに居ながら ....
わたしの居場所ってどこにあるんだろう。
そんなとこ、あるのかな。
会社にはないし、住んでる街にも、自分の部屋にさえないように思う。
電車に揺られていると考えちゃうんだ ....
雨なら外を見たくない
優しい人なら会いたくない
時に多すぎる感情を
いい香りの紅茶で飲み干して
心の中に吹く風は
ふうっと長い息にして吐く
なんでもない
なんでもないよ
....
お前はいいヤツだ
そう言おうとすると
熱いものが
こみあげてきて
とうとう
言葉には ならなかった
世界中に
大声で叫びたいのに
その言葉は
深く胸に還り
暖か ....
セミの上半身だけが
おちていました
体内に抱えていた
音は開放され
世界が
せかいのすべてが
共鳴室になったのです
ふるえるのは木々
波はゆらぎ
やがて雨を降らすでしょう
....
スニーカーを脱いで
靴下を丸めて
砂に埋まる指は
すこし
つめたい
服は着たまま
視線はとおくへ
からまった滑り台が
何本もうねうね
バッグの底の
イヤホンみたいに
沖の ....
あなたがぼくを愛してくれるので
ぼくはここに生きていられる
そしてまた同時に
いつ死んでも構わないと思えるのだ
心の底から
愛は蒼穹の奥に実り
愛は深海の闇に茂る
愛は春先の風に ....
強烈な台風で
日本列島がもっと太平洋よりに動いて
面倒くさいアジアから抜け出せたら良いなあ
とか思っちゃうんだけれども
かといって
カリフォルニアのちょっと横ぐらいまで
行っちゃったら
....
Ⅰ<夏も終わりの>
夏も終わりの
夕ぐれの海辺にいって
大きな貝殻を 見つけましたか
まるでひとつの 終止符のように
眠っている 白い巻貝
貝の耳に あなたのここ ....
真実というの、
多面体について推測することを
誰かを信じたり信じない
曖昧さを拭い去って
女の果実は甘く
夜を抱けば朝が焦がれる
水槽で泳ぐ
海を知らない魚にとっての、
す ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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