繰り言が誤解をして戯言になる
前途の揚々とした譲渡するべき未来
妄言妄聴のまま信徒となり
快癒が遠く 浄土もなく
打開の釉薬が焼却される
はず なぐさめ
赤褐色が優越だと
最期の一花 ....
私は生きた
愛した
戦った
それは私が
徹頭徹尾
人間だったと言うことだ
意識の視界に虹がかかる
私は虹の形を手探りする
すっかり両手が七色に染まる頃、
それまで見えなかったものが
ふっと浮き出し見えて来る
この世があの世と繋がったように
あの世がこの世 ....
くもりのちあめのひのしんごうきは
あかすぎる、と
あおすぎる、が、あって
きいろだけは、すぎないから
ちょっとだけうれしそう
わたしたちはおもちゃばこのなか
うみすてられて、おいてかれ ....
おこころづかいが
ありがたい
人の
笑顔に
支えられている
静かに
狂う
私に
流れる
歴史と
星は輝き、
夜霧は流れる。
{ルビ美=うる}はしの、祭の{ルビ山車=だし}よ、おさらばさらば
今日は人生に文句が無い。
静かな夜の公園で、
独りベンチを暖める。
小さな犬が寄つ ....
今も
一つの
存在が
無くなった
ここにお墓が
出来る。ここに
拳位の大きさの
丸い石を置いて
その存在のお墓としよう。
丸い石を置かれて
お墓となった
ここは
しるし
生き ....
歯痒い思いをしたのか、それとも、迫り来る死に抗おうとしているのか、群青色の蛇がバ・ダ・ダン、バ・ダ・ダン、と、鞭のようにしなりながらのたうち回っている、俺は、リズムとしては一貫性の無いそれを、パン ....
立った 残念、捻挫だった
たった ざんねんねんざだった
白く溶けたい 月に気付いたけど黒し
しろくとけたい つきにきづいたけどくろし
「誰?」眩しい月の中 魚の傷、石踏まれた
....
曽根の干潟の中天に
まんまる月が渡る夜
海の中にはキラキラと
故郷照らす月の道
海の中ではカブトガニ
ツガイでゆらゆら潮に乗り
産まれた渚を目指す道
泳ぐためのヒレもなく
ただゴツ ....
目を
つむると
鳥の声が
聞こえて
ここに在る私
在るものは
在るのだが
在るからといって
在るとは限らない
愛の姿を
追えば
逃げてゆく
だから
見守る
愛の姿を
....
詩人の
魂は
筆、
私の
モットー
私の
こころは
清濁で
満ちている
だから私だ
○「他者理解」
☆自分の心のコップを
空にしなければ
相手の心は入ってこない
☆相手の心のコップに
勢いよく
自分の心をつぐと
ぜんぶコップから飛び出してしまう
☆喉が渇い ....
- l'impromptu
樹の幹の儘
{ルビ鄰家=となり}のスープ
仕込み
田(畑)
固めに行き
「急ぐのか」
と ....
折り返し
未来の結末から逃げ切るために
時間は過去へ戻ろうとしている
毎日毎日
目にしているのに
行ったことのない場所がある
立ったことのない土地がある
踏んだことのない石がある
電車がやって来たけれど
それは反対側のホームだった
知っているのに知 ....
生まれる前は死んでいた
その間も歴史というものは存在し、
偶然に生を受けなければ
私のいない世界がずっと続いていた
なのに何故死を恐れるのか
何十年前と同じように
ただ私のいない世界に戻る ....
自分の言葉に答えながら
最深部の果てしない痛みに臨む
触れることも語ることも
思うことすらも頭が割れそうなほど痛む
思うことを思うことすら痛い
明日、思ってしまうのかも
明日、それすら ....
または
栞をはさんで
席をたったはずだ
ただ いつものように
つめたいお茶を飲んで
ポテチをこぼして
指を舐めていた
または
たのし ....
あたりはふるえ続けていた。そしてあなたは、手縫いのように丁寧に畳んで、爪がまたよごれていた。この、ことばで。あるいは、そのことばで。どのことばも少ない会話のほとんどが詩であるように、あなたはそ ....
人の中に閉じこもる。
あなたの中に閉じこもる。
とタイトルのように書いてしまった。
そう書く事もないのに。
話す事もないのに見上げるたびに思うことができた。
でもまた昼も夜もないよう ....
やっぱり青空の向こうからが
大好きだー
そんなことを思う自分がなんだか
不思議だけど
そんな夜だ
誰かの
苦笑いになりたい
遠い遠い朝
名前も知らない街で
銀色の少女が
荷物を置く
馬の尻尾が
風に揺れる時
あるいは
グラスの氷が時間を数え
からり、と音を立てる ....
やられたら
やり返すと
君の言う
誰にやられた
わかりまてん
わからないけど
とりあえず
誰をか殴り
誤爆の
嵐
もう帰る
家はどこにも
ありません
何やってんの
....
あの空の青、
掴んで持ち帰る
散布するのだ、
この大地へ
この大地にあの空の青が在り
あの空の青にこの大地が在り
どこまでもどこまでもなんて青い青い一日だ!
あの空の青、
....
目を
つむると
鳥の声が
聞こえて
ここに在る私
鳥たちに怒られながら、桑の実を摘む
抱えたボウルに次々とほうりながら
これは私のものよと、何度言っても怒られる
何度も何度も、鳥たちは同じことを言う
こちらも負けじと言い返す
だけどすぐに疲 ....
床で起き雨を見
首をくくらなくてもいいと感じた
またまぶたを閉じ
網戸にわかたれた空
や
半開きの窓についた水滴、
つめたいにおいのフローリング
そういうものを荘厳したくて
お ....
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