151210
青い青い海
これ以上の青さは無い
深度30メートル
これ以上の青さが無い
暁時の空
群青色に染めた僕のTシャツ
焼き物の世界に入り込んだ痴れ者をぶん殴 ....
世界は季節に支配されている
春に、夏に、秋に、冬に
冬の後に夏があったら
桜は花弁を失う
夏の後に春があったら
氷の美しさは化粧を装う
10月の後に3月があったら
山々の葉は蒼く ....
小さな街を歩く
通勤快速や急行は止まらないような街。
偶然賃貸住宅のサイトで見つけた。
駅前はこの前グーグルアースで見て回ったけれど。
名前すら知らなかったような、
そんなそんな ....
キャベツを刻む 0.5mm できるだけ薄く
手間と時間がかかる 何のために?
きみが喜ぶ顔を見たいだけ ウソつきのあたし
なけなしの時間を使う理由があった
小さく手を振った 改札か ....
黒く透明な魔物にとりつかれた指は、
もう止まらない、
もうもどらない、
指が進む先は、
まっすぐ なようでかなり
曲がりくねっている。
指には耳がある。
かなりたくさんの耳だ。
無数の ....
ことばを欲しがる指先が、
熱を帯ながら、
水面をぴしゃりはねる。
指先の熱が水を伝って、
水面に映りこむ私の唇に話しかける。
熱は針のように鋭い薔薇の棘になって、
私の唇を抉じ開け、
舌 ....
捨てようとおもいました
いろいろなものを
捨てようと
たくさんのものに囲まれて
いては息ができないと
重いとおもったから
でも
どれにもそれにも
わたしがいて
捨てたかっ ....
立ち上がれ 立ち上がれ
それぞれが重荷背負ったその肉身
骨格軋ませ筋肉収縮させ
この世で開放されんとする意志なければ
あの世でも人はただ眠り込むのみ
神の与え得る力すら余りに微弱
....
そういえば野葡萄の森には
女学生たちの笑い声が響いていた
ルージュをいまだ知らないいとけなさが
あまりにも無防備にうららかに
秋の終わりを彩っていた過日
#
電気代・ガス代に ....
歳の瀬に
固くしこる肩を抱き
小刀をとり
伽羅を聴く
静かな四畳半に
立ち込める静けさは
生まれる前の記憶を呼び覚ます
一年は走馬燈のようだと
誰かが言った
少しだけ眠く ....
物欲の塊は
妻から針金のような注射をされる
少年の頃のように
怖いわけではない
チクリと刺されれば
それで済む
反省の無い猿以下のぼくは
飽くことを知らない
留まるところを知ら ....
キンタマ王子は
キリンレモンに目がなかった
いつもママが買って来てくれるのを
首を長くして待っていた
キリンレモンさえあれば
いくらでも首が伸びる気がした
その一方で
キンタマ王 ....
忙中閑あり
終末は妻とアイナメを釣りに
銚子へ行こう
ほんとは電車を乗り継いで
銚子電鉄に乗りたいところだが
荷物がかさばるので
車で行くしかない
その昔、
一年間を独りで暮らした ....
*テープ起こし*
一億総ナントカ社会においては、一億人の集団意識をまず、切り刻まねばなりません
同調しすぎ、硬直するのが我が国の悪弊でありますから、近所のゴミ拾いでも人のメガネを拾わない、
....
世界で何番目かに高いクリスマスツリー
去年は誰と見ていたっけ
君だって誰かと見上げていたんでしょ
さっきエスカレーターで
すれ違ったのは昔愛した人
もうすぐこどもが生まれそうだった
....
書きたくないねえ
なんだか 自分の死を待つようで
あんたが死んだ後の片付けだと
どうすりゃいいか分からんってか
死んでから見張っていられるでもなし
とやかく言うたかて
訃報を出すと ....
東海は 渥美半島の 砂山から
真昼の渚に 乱舞する
海鳥たちを ながめるとき
太平洋を覆いつくす
「悠久」のふた文字が
こころにしみて
....
早朝は告発の時刻
人々の覚醒のまなざしは
地上のどのような罪も許さない
告発の白いまなざしである
人々は互いに会話するように
互いに罪を着せあう
告発はいかなる権力にも届かない ....
それは全て愛だった。
それは全て愛だった。
父が少しずつ貯めた積立金。
何かの足しになるようにと内緒にした
大きな空き瓶いっぱいの小銭。
「銀行に持っていったら、8万円になっていた ....
無常にも燃え上がる炎。
愛する者の身体は
2時間強という短さで骨と言う物体になった。
「形が綺麗に残ったね。」と
一点を見つめる瞳。
「あったかいねえ。」と
声を震わせて歪んだ ....
骨組みだけの気持ちを携えて
一万の瞳が向かない方へ
あれは何だったか
たぶん気の迷い
止まり木を揺らす獣の行進
流れる途中で少しだけうつった熱
あれは何だったか ....
久しく忘れた地上の園を
人々が想い出すように
この世には
時折、虹があらわれる
空気は、視界の端の方でぎらぎらと尖っていました。
時間はぐにゃぐにゃと、伸びたり縮んだりしながら、通り過ぎていきました。
私は必死に仕事をしていました。
腰が痛いのに、たまに雑談して、にこやかに ....
愛 と云うとき
世界がこんなにも憎しみに曇るなら
重い靴をはいて
そしてもう二度と 愛さない
それは ゆるやかなひとつの堕落
最後の刻を待てずに
底なしの憎しみの拳をふりあげたあなた
....
蒸発してゆげになったあなたを食べてた
むかし桜の木のしたで一人で蝶の交尾をみてた
まんかいのユキヤナギ
雨の日は息をとめてすわってみる
すこしでもたくさん思い出せるように
自分のなに ....
沸騰する憂鬱を、
跳ね返すことばが、
さかなになって脳裏を横切っていく。
それを掴もうと、
手を握ったり開いたりしてみても、
私は海底に沈む難破船になって
視線を落とす。
*
....
鍵穴を覗くと
真っ暗です
わたしにとっての鍵穴は
鍵穴にとってのわたしは
見えずともよい間柄
なのでしょう
互いが
そこに
在ることを知ったうえで
見えずともよい間柄 ....
こどもっていっても
はじめからおとなだった
若いっていっても
はじめから老いていた
うまれてすぐに
たぶん意識していた
自分という存在に
ほかのひととはちがってて
ほかのひ ....
月の昇らぬ砂浜に
唐紅の空眺め
忘れた歌を想い出す
衣を染めた白鳥は
空ろな波に身をまかせ
還る棲家を識らぬよう
解れた髪は風に散り
軋む素足は地に呑まれ
潮にこうべを晒しゆく ....
傷ついているひとを見るとつかれる
かわいそうのエネルギーが
ギザギザになってあたしにぶつかってくるから
ちょっとやめてよ
って離れる
誰もが所詮 人間だ
冬の風すらやさしい
夜の庭で ....
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