群竹を抜けてきた風が 木戸を開けた
重い飛行機雲は 丸い山をかすめてたなびく
TVでは 認知症の軍事評論家が勝手なことを喋り
狭い路地の向こうから 野菜売りの声が届く
ご先祖様 ....
どうしよう
仕事以外
お料理も
身体を提供することも
できないのに
年だって
ゆびをたくさん
折らなきゃならないくらい
違うっていうのに
わたしはといえば
若返るわけもなく
年相 ....
サイレンが鳴って校歌が流れる
テレビの中で夏の甲子園が終わっていく
あの時打てていればなんて思ったりする
何年経っても同じように思うだろうけど
日々あの時は少しずつ色あせて
寂しい色に変わる ....
「ありがとう」が
必要なくなったって
ニュースは聞いたことがないな
「あいしてる」が
必要なくなったって
ニュースを聞くことはないだろうな
自然に溢れる
「あ ....
その視線があったことで、どれほど心高鳴ったことだろう
その優しさがあったことで、どれほど心高鳴ったことだろう
その声があったことで、どれほど心高鳴ったことだろう
その温もりがあったことで、ど ....
2015年のデロリアンを知っているかい
昔の映画で タイムマシーンとして造られたメカさ
たくさんのミニカーの中でも いちばんサイケな奴
こどもの頃から あけることのなかった引出しから
....
超現代詩は 聞かせるようにつぶやけば出来ます
下手に表現技法とか 文法とかにこだわると
情(こころ)がそがれます
超現代…
はて 現代を超えると何時の時代になるのでしょう
近頃 宇宙 ....
心はいつも籠の中。
苦しさ紛れの言葉遊び。
朝方の霧雨に煙る旅情。
夜はまだ先。
渓流の流れに似たひと時。
我が腰の辺りを啄ばむ猛禽。
湖でもがく 浮上の兆し。
....
君を守って
傷つく獣でありたい
愛されるかどうかなど
考えない獣でいたい
たまに毛並みをなでられ
一生愛を信じるような
たまに風に吹かれ
一生幸せ感じるような
自由で無 ....
悲しいのは
気のせいでしょ
寂しいのも
やり切れないのも
気のせいでしょ
そうやって自分に
嘘ばかりついてないと
世の中の爪で
思い切りはじかれちゃうでしょ
150819
落車して
頭抱えて
高低差を
恨むとき
近代の花
制限無し
ゴールよ
おまえの
出臍がね
ぽちぽた
4文字の
制限速度
100粁
自動車の
自 ....
顔と局部を晒したって
恥ずかしくはない
AV女優なんて
恥ずかしくも
何ともないのだ
恥ずかしいのは
日頃似たようなことを
しているくせに
AV女優を恥ずかしい人達と思う
お ....
切々になった階段が私を呼ぶ。
たった一粒の錠剤が
彼女の声と記憶を切り刻んでしまう。
切りぎざまれた彼女の声と記憶は、
ビニールテープになって、 ....
わたしは子供を産む気はまったくなかったし
生理不順で婦人科の台にのって
股をひらいたことは一度だけあるけど
幸い恋人はあまり したがらない人だし
わたしもセックスが愛情のベースにな ....
――皿が割れた!
まわす皿はもうない
みんな落として割ってしまった
誰かのせいにしたくても
皿を落として割ったのは自分
落として割れたのは自分の皿
何事も寸分変わらない
仕方がなく
架 ....
晴れた午後の
プールサイドに僕らはいた
ここの海岸は砂が白く
夏の一時期
それなりに賑わうのだけれど
町には人が少ないのだ
仕事場にはチャリで通っている
いつも真帆ちゃんという
....
シャワーの栓を戻し
前髪を上げ
ゆっこはコンタクトレンズを外した
ブラのホックも外し
彼女は浴衣を脱いで
素肌のまま布団に滑り込む
見知らぬ男の前で
裸になるのはこれが初めて ....
目を閉じて思うことがある
ここから北に行けば行くほど咲ききれてない花もきっとまだなんてこと
僕はたばこを吸うから窓をほんの少し開けておく
信号待ちの先頭が流れ出したら
風たちは歌うように踊 ....
そんなきの陰で一冊になります胸のなかがわでつめたくなったはなしばかりがこごえる夏です足のはやい雨にたたられたあなたはそんなきの枝で私をひとつきに失礼する一ページ目に似ています背表紙から海猫のにおいがた ....
はじめて出会ったのがキャラメル畑だったからすこし弾ける、わたしはまだ父とキャラメルということについて口喧嘩が絶えなかった、そのことで母は父と弾けて、夜はずっとキャラメルだった、まだ誰もがとろけてい ....
チンカスだって
たくさん溜めれば
肥料ぐらいにはなりそうだけれど
気色悪いきみの自称詩は
大量にあったって
全く価値がないよ
きみの自称詩を
載せるスペースがあるなら
僕のチンカスを載 ....
アンテナの関係で
携帯会社を変えた 若者たち
ピッチを速めて 歩く内は
周りの音に 気づかない
だから 傷つくことばかりが上等ですと 呟いて
何時まででも 肩をイカラセ ....
銀色で騒がしい電車の
独りごとが
さっきまで飛び抜けて上手だと思っていたハードルの越え方を変えてしまい
帰ったら
わたしたちはうちたたねを
する予定
来週やさ来週には
新しく駅ができ ....
空には 常に 空の顔付がある
雲にも 雲の顔色がある
そして・・・人にも
その人の 顔立ちがある
緑陰は いまが盛りと
そよいでいる ....
蝉がひっくり返り動かなくなっていた
マンションエレベータ前のコンクリート床の上で
僕は危うく踏みつけるところだった
何もこんな殺風景な所で死ななくても
僕はそう思いながら摘まみ上げようとした
....
クソの塊で出来た話を聞いていた
汚れたテーブルを挟んで僕は黙っていた
きみはクソを吐き出しおえて
真っ青な顔をして震えてる
そのざまを僕は眺めながら
自分が困ってるのかどうかわからない
....
しれっとしてあなたは澄ましている
いつもそんなことだ
まあいいか
べとべとのおんなよりは
もとかののファイルを
おとこは名前をつけて保存する
もとかれのファイルを
おんなは迷 ....
子供の名前は
夢一杯の怒痢異無がいいなあ
いやいや
クラスの人気者間違いなしの
魔貪女がいいよ
君たちセンスないなあ
私なら夜でも安心な上に
偉人になれる
安寝にするよ
....
ねがいは大人になりたくない
醜くなりたくない
明日を拒み時を拒んだ
人の言葉に耳をかさずに生きてきた
そうする事で心は止まったが
身体は止まってはくれず
明日になる度に子供の身体から
大 ....
深い森の中で
眠っておりました
頰に雫が一滴垂れて
涙かと思ったら
沢蓋木の葉から落ちる
樹雨でありました
ところで
どうしてこんな森深くに
来てしまったのでしょうか
....
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