出会ったペルシャ猫
妻と連れだって
1つ家から1つ家へと
伝道に歩いた
中頃の家で
黒い衣装をきた
奥さんが、出てきて
話し合いに応じた
妻がしきり話した
「猫がいるんです ....
黒髪ボブに茶色いメガネな顔色悪いな文学三十路
(ルビ:ぶんがくしょうじょ)をこうだと決まれ
ば突っ走るしる二十歳に二年たりない歳からフラ
フラっとな根無し草くさ知りたいなってな一冊の
詩集が私 ....
何年たっても
片言の日本語だが
数十年日本にいるという理由で
テレビに出ていたりする
しかし、誰も
こいつが何者なのか知らない
そんな外人が存在するのって
日本だけじゃねえのか?
....
私たちは
けものではない
なにしろ皮膚だ
つるつるである
けものの毛は
毛の物の意味
皮膚は弱い
すぐに血が出る
寒いし
すべるし
仕方なく
衣服をまとい
靴をはいて
....
減価償却を終えた
ベランダの屋根の端から
垂れ始めた雨垂れを眺める
円錐のしずくはセピアいろとなって
際限なく奈落に落ちてゆくのか
卒寿 ....
想像を振り絞り
偽善の思想にキスをする
曖昧を食い物にして
歩く犬を嘗める
あははははは
これも
いい夢
ガタゴトとはいわず
きゅうきゅうと鳴く電車
繊細な指先をもつサラリーマンとか
はこぶ電車
朝早くからごくろうさま
きのうハンカチを落とした女子高生が
あたらしい花柄のハンカチでやは ....
AVの延滞料で救えた命がある
語尾にニャをつけて元嫁
誰にも懐かない犬に雨が降る
高架の脚の隙間から西陽が差していて
線路の上にはまだ青い空が乗っている
僕の足元には脚の影が規則的に並んでいる
時折、電車の音だけが走っていく
のんびりと歩いている僕を
電車が追い抜 ....
鼻毛が出ていました。
鼻の穴からではありません。
鼻の頭からです。
黒々、黒々しています。
まるでヒゲのようです。
抜こうにも短すぎて抜けません。
お前もこうして出てきてしまったか ....
明日の自分に
電話をかける
一枚しか入れない
呼び出し音がつづく
あいつは出ない
いつものことだ
今日よりずっと昔の
思いでごっこに忙しい
呼び出し音がつづく
しょうがなく
昨 ....
小さな島に移り住み
満たされたひとたちは
くだらない寓話を書いた
虫を殺した
テレビを観た
風邪をひいた
支払いを渋った
過ちを悔いた
....
吹き曝しの荒ら家に
青い水溜まり、
懐中時計が沈み
造形を絶えず変化させる窪みの像、
線形時間の詰む停滞を切断し切断し
崩れ開いた天井から降り込む雨に濡れ光りながら
水と水が打ち合い鳴らす ....
「なんであめんぼうは水の上を歩けるの?」子どもは問う
藻のはるプール ぷかぷかと浮く
ぽつりと1人ぼっちで まるで今のわたしのよう
地に足つけず わたしはあめんぼう
――卵がない!
よりによって
妻が亡くなってから
最初の息子の誕生日
わたしは初めてオムライスを作った
息子の大好物
記憶の中の見よう見まねで
決していい出来ではなかった ....
夢みていたのは二十歳を越えることだった
学校も卒業して社会に出て(とりあえず
予感していたのかな)挫折した
そのまま 挫折 を歩いています
挫折ってとても素敵
いまがあまりにも素敵だから ....
雨だれになりたい
樋を伝って膨らんで落ちて
敷石の上で仄かに爆ぜる
細い雨だれになりたい
せせらぎになりたい
闇とも光ともつかぬ暗がりを抜けて
この世界の遥 ....
のろいぞ、とみんなに言われる
わたしは雨の中動き回り
晴れの日は殻の中
ひょいと持ち上げられては
人間に弄ばれる
これでも地に足をつけて
踏ん張って生きているのだ
わたし ....
始まったばかりだけど
空虚だから
苦しむのは当たり前なんだ
薬莢を使わずに眠れたら
ぼくらはどんなに楽だろう
誰にでもあるそんな引き出しを
身近におもえるようになる ....
キラリと光るものがないと
頑張っても無駄なことが多い
正にきみがそうだが
残念なことに
それを
誰も教えてくれない
何故なら
ほとんどの人は
キラリと光らないから
キラリ ....
ゼロから始まる
終わらないものなど何一つ無いと分かっていたはずなのに
限られた時間を無駄に使ってここまで生きてきてしまった
何か一つでも成し遂げたものは有ったのだろうか
何か一つでも未来に ....
僕のなかの思想が燃える
公園の中を風が吹きすさぶ
穹窿に祈りが刻印される
僕は何者かを求め靴を捨てる
沈黙が時間に色づけする
植物は焦がれている
肺の中を一本の電車が通過する
銀色の ....
空は白い雲に覆われ
山は煙を吐いている
細長い杉が群れをなし
露が垂れる
それでも世界は美しく
それでも世界は残酷で
それでも世界は儚い
波打つ海
靡く稲穂
吹きすさぶ砂塵
....
一日中 のど笛が消えて
卒寿のおひとりさまとなった
いま ひそかに愚痴をこぼしている
無駄口でもかまわない
もっと もっと若かりしとき
声帯を訓練してお ....
野の花に
問うても無駄なこと
そう言って風が通り過ぎる
混迷に一夜を歩き通し
見上げた道の先に明けの明星
それとて
在ることは意志ではない
そう風が言う
ならば何故…
問いを押し ....
努力と根性
には星が捧げられる
たとえそれが
自分のためだけだ
としても
カラコンとメイクで
バッチリ決めて
ありがと のひと言で
不思議不思議
伝家の宝刀になる
って
伝授 ....
うまれいずるものを
おさえこむちからもなく
うまれいずるものは
しずくとなりわたしの腕から流れ出る。
宿命と名づけた
うまれいずるものは
わたしの耳を支配し
目をからめとっ ....
{引用=
×××××××の恋人でした私は
同一の音律で
異なる言葉を紡ぎ続けました
ビタミン剤
青いコンビニエンスストア
小劇場で観たマクベス
同一の脚本で
とても同一な椅子の ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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