(食べかけのマドレーヌが、道端に落ちている。)
返信の無いメールとSNSに並ぶ数枚の写真。
私の存在は、何処かに追いやられ視界にも入らなくなった。
「元々、何処にも居なかった。」と
....
青い陶器に詰まった白い骨
その欠片を一つつまんで
ぎゅーっ。と握り締める。
すぐに崩れ落ちた手のひらの欠片は
流れ落ちるはずの涙に代わり
手のひらの上で水滴のように散らばった。
....
真昼のプールに魔が差した
泳げないって言ったっけって
シブキがはねて永久にすこやか
可及的すみやかな人口呼吸で
小学生の夏を塗り潰すクレヨン青い
ヨットハーバーまで歩いた帰り道
思いが ....
木陰って
なんて気持ちがいいんだろう
光があるのを分かってて
遮られる あのドキドキ感
明日 久しぶりに
きみに会える
それが分かってて
越えられない
日付変更線の あのワクワク感
....
書いて 書いて
消せるものは 消せばいい
心にはいつだって
鉛筆と消しゴムがある
あなたとのことは
強すぎる筆圧で
かすかに
残ってしまった
世界は止まらない
法でも止まらない
人心でも止まらない
拘束でも自由でも止まらない
止めようと
止めまいと
止めようと
止めまいと
戦争ひとつとっても
....
150804
イメージの缶詰を足で踏み潰す
踏み潰したら、蹴飛ばしたら
昼のプールに飛び込んで
息を深く吸い込んで
底に沈んだ落ち葉を拾うんだ
まだ5月、冷たい水に飛び ....
どこか遠くできみが
笑っているのを確かめて
ぼくは手に吐き出したエゴイズムを
ティッシュにくるんで捨てる
願わくば死ぬまで
薄暗い愛情をきみに
好きなものの話をすると
なにがいーのと聞かれて
好きな人のことを思ってると
どこがいーのか聞かれる
別にいーから好きなんじゃねーよ
なにかしら受け入れて
生きてると
そんなものし ....
昼過ぎに悪夢にうなされて目覚めた
つけっぱなしのクーラーでのどを痛めていた
そのままソファに寝転がりテレビを見ていた
テレビに文句をつけながらチャンネルを変えていく
まるでパソコンの前に座るこ ....
え、なんだよ。
手、離してよ。
空いた手が塞がらなくて困ってる?
口じゃなくて?
あ、そういう意味じゃないのね。
そう、それは…
手持ち無沙汰だ…
いや、これじゃ、そのままだね。 ....
きこえるものが
みなすいとられていく
みえるものが
みなかすんでいく。
私のなみだを誰も知らない。
ティッシュ箱を並べてみても
素通りされてしまう。
だから私は、
道化 ....
見てご覧
卵みたいな月だよ
見てご覧
オバケみたいに真っ赤な月だね
ちゃんと 見て
あっ 見えなくなった
もう せっかく綺麗なのに
高校時代 母が迎えにきてくれる車の中で
....
こぼれる時間は青い砂だ
と あなたが云う
青い谷に迷い込んだ蝶はわたし
不在しつづけるひとつの青い無名
立ち尽くしていた
凡庸な言葉の出かかるのを ぐっとこらえ
まるでひとつの禁忌
....
優しい嘘が連れてきた孤独
埋もれてしまった君が見た世界は
心に大きな闇をもたらした
あの時聞いた残酷な言葉は
きっと二度と 君の中から消えることはない
何度目かの激情 ....
熱中時代熱中症編を
防ぐには
どうしても
貴女の尿が必要だと言ったら
貴女は私に
自分の尿を提供してくれるのだろうか?
尿を欲しがられるって
愛としては
最高級だと思うのだけれど
....
蟻は汚染された土壌を
歩きながら、
花に出会った。
花は土壌から芽吹いた。
笑顔のまま生まれた祈り。
手のひらに、
流れ落ちる
黒い涙が、
咳き込みながら
抜け落ちた束の間を ....
鮮烈な闇の中で
炸裂する
赤い青空
遙かに千切れさった
芥子粒のような祈り
忘憂(ワスレ)草を身につけた群衆の
漠とした大地の上を
勿忘(ワスレナ)草を胸に抱いた乙女は
咳 ....
見かけはふつう
少し美しいくらい
性格もふつう
少しやさしすぎるくらい
それなのに
嫌われやすく
面倒に巻き込まれやすく
しばしば傷つけられてしまう
そんなあな ....
MacBookが熱くなってしまった
この詩を書いている僕は冷え切っているのに
Syrup16gを奏でるスピーカーも熱い
気温三十四度の中冷え切っているのは僕だけだ
理解者など存在しない
....
頂点に辿り着いたカマキリが
同じ目線で睨みあいをしてる
振り上げてしまったその右手の先
空は相変わらずそこに立ってた
氷点以下と気付いたかな君は
とはいえ変ね 痛みが意図してる
振り替 ....
見ただけで
その人の何がわかる?
雨が去って
夜が去って
嗚呼
今日も
道路は道路のままで
そのことに
私は安堵する
もう
ずっと長い雨が
私を覆う
黒い雲が
急ぐよ
たましいが
しっぽがそこに
....
コンビニも
真夜中のファミレスも
あなたといるとどうして
あんなに
輝くんだろう
ありきたりの
ミニパフェが
あなたと食べるとどうして
あんなに
素敵なんだろう
さみしいと ....
名前を呟いて目を閉じれば
愛おしい顔がすぐに見える。
「会いたい。話がしたい。」と思い
電話帳を開いても
ボタンを押せないまま蓋を閉じた。
(梅雨の空模様。)
ぽつ ....
ぐっ・・・・。と飲み込んだ負の感情。
ふとした時にこぼれて
些細な変化を気付かせた。
「それはまるで、革命前夜のフランスのよう。」
小さな狼煙が上がり始めると
その ....
手を当てて暖めようとしても
冷たい頬は硬いまま。
閉じた目を開こうと話し掛けても
名前を呼ぶ返事は無い。
「お父さん、おはよう。」
朝起きた私はいつものように
挨拶をする。
....
クッキー。チョコパイ。
パイナップル。崩壊。
さっきまで缶切り探してる
フクロウの首で周りを全て
手錠。どくろ。
UFOキャッチャー。
....
感情は結局最後まで 暴れて逃げだしたりはせず
体の内でただ 小さく静かに揺れていた
おかげで私は 私を保ったまま
望んだとおりの形で 消えていくことができる
一度も辿られることのなかっ ....
水気が日に蒸されて
遠くの景色が霞の向こうだ
夏が白く霞んでいる
山にも霞がかかっている
でも山のそれは白ではなかった
山はなんだか青っぽく見えた
きみの周りに ....
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