鬱病になった友人を外に連れ出すことに成功したから
バンドメンバー4人で通っていた小学校へ行こうと思うんだ
最寄りの駅で降りたら畦道をゆっくり歩きながら
バックナンバーや自分達の曲をスマホで鳴らし ....
誰かがポケットに手を突っ込んで
枕元を通りすぎてった
灰に染まって焦げた声が
何度も胸に染み込んでく
誰かの言葉が混在している
夜明けと夕暮れは
一瞬だけ同じ
誰かを好きにな ....
風の強い日にも蝶は飛ぶ
気流に乗って巡り
波を越えたり潜ったり
泳ぐようにすり抜けては
喉を潤す 揺れるクローバーに佇んで
ヨットのバーでカクテルでも飲むように
洒 ....
橋立… と 聞いて
直ぐに浮かぶ 有名地
普通ならば 天橋立
此処ならば 橋立の翡翠峡
どっちかって言うと
姫川沿いの 小滝の翡翠峡の方が
有名なのですけれども
....
やわらかな森に、
ゼリー状のものにくるまれて、
ふるふると
うみおとされた
永遠という名の
海鳴り。
俺たちのまえを、
泳ぎつづけるイルカがつきつける
とがった夏の言葉。
そのさ ....
与えられた絶望
真新しい傷に落ちる冷たい涙
嘘だと言って
思い出にならないでと
あなたに叫ぶ
砕け散った心を寄せて
気がふれるまでここにいたい
苦しいだけの現実
....
線路がつづく理由について
かがやかせる目には、とおくうつる夕日
あなたのものでもないようにわたしのものでもないよ。
虹がきれいすぎて過ぎ去った雨とか
誰かを知ることが傷つくこと ....
肉にめり込み
脳髄に沈み刻まれる
鋼のビート
反復も新たに
冬の鳥は踊り出す
声無き音響の時空を
可憐に哀しく我を忘れ
冷酷に愛しく飛び跳ね
自然に苦しく姿を消し
肉 ....
送別会の帰りにみた満開の桜の樹をおぼえている
というよりそれしかおぼえていない
その日にぼくはケータイをなくした
いわゆる静かな生活がはじまった
目を覚ましてもとくにやることはなく ....
ありがとうを封印してた、
こわさに飲みこまれて
いなくなるばかり考えて
からまったトンネルに吸い込まれていく
からまったとんねるにすいこまれていく
先の細いトンネル
出口までは ....
仕事帰りにめまいがして
錠剤を呑む
俺はもう俺ではなくなった
俺から仕事を抜き取ったら何も残らない
俺はもう何者でもなく
こんな簡単な仕事ですら
調子を崩してしまうなんて
....
いろんな感覚が錆びて
緩やかに死んでく
街に出れば疲れて
ヤキがまわった、なんて
ぼんやり思う
頭に魔法の欠片が残ってて
誰かに秘密を教えたくなるが
その呪文はおそらく
言 ....
世界のはずれの藁葺きのコテッジで
遠く草原にかかる月をのぞむ
( かつてこの月をめでた青年達が不毛なたたかいで旅立ったことも )
フィヨルドと火山を巡り
カレワラの世界にあそび
シベリウ ....
完璧を求める心ほど
少しの歪みが許せずに
破壊的になるけど
人は
曲がったり
間違えたりして
整わなくても良いんだ
整わないから
かすかなたわみの中で
呼吸が出来てい ....
世界には
無数のルールがあって
その
ルールの狭間で
私たちは生きている
お愛想、お願いします
そういったら
友人にたしなめられた
それは違うらしいよ
お愛想は
お店の人 ....
落とし物が入った箱をあさる
あたしがどこにもいなくて探しているんです
みんなが帰っていく雑踏
夏祭りの終わり
あたし達は
もうおしまいだね
みんなどこにいってしまったんだろう
光がな ....
イグニッション
そしてまた君は 飛び立つ宇宙船に手を振って立ち尽くした
また会おうね。って約束も 端から果たせないと諦めてる
そして頭上には 何事もなかったように空っぽが戻ってきて
小 ....
バスに揺られて教会に着いた
教会のそばに咲くタンポポに
虫の影が
まぼろしの縁取りのように過ぎていった
駅舎で見知らぬひとと待ち合わせるようにバスを待った
髭を生やし ....
駅からアパートまで
の道すがら
晩ごはんの買い物して
ディスカウントを覗いて
そういえばストーブ
冬までには買わなくちゃ
1DKだから小さいので十分
って
気がつくと
また考えて ....
真夜中から
目を覚ます夜明けは
地球のどこかで
随分と消えていたはずの
絶望やら希望をも
まだ柔らかく包んでいる
颯爽として
朝食の準備をしながら
太陽の日射しがからっと音を
立 ....
脂ぎった唇を
払拭するために、
ことばを書くのなら、
極上の肉を喰らった味も
記憶の底に埋葬することになる。
まだ、 ....
あなたが私の毛に触れた
あの時の感触が忘れられない
何故こうなってしまったの?
返事はないのに
繰返し問い掛けてしまう
あなただって真剣だった
それだけは信じてる
だって
....
僕の頭の中を
くるくると舞う君は
僕の頭の中を
ぐるぐると回す
“君”とかいう誰かの為に
あなたが書いた詩を読んだ
あなたが言う“君”はきっと僕じゃない
僕は君じゃな ....
突然の雨
目指すは君
沈んでいる君を
助けるために
走っている最中に
君のローファーが
横断歩道に脱ぎ捨てられていたから
もう時間がない
いつの間にか雨は止んだ
今日 ....
群竹を抜けてきた風が 木戸を開けた
重い飛行機雲は 丸い山をかすめてたなびく
TVでは 認知症の軍事評論家が勝手なことを喋り
狭い路地の向こうから 野菜売りの声が届く
ご先祖様 ....
どうしよう
仕事以外
お料理も
身体を提供することも
できないのに
年だって
ゆびをたくさん
折らなきゃならないくらい
違うっていうのに
わたしはといえば
若返るわけもなく
年相 ....
サイレンが鳴って校歌が流れる
テレビの中で夏の甲子園が終わっていく
あの時打てていればなんて思ったりする
何年経っても同じように思うだろうけど
日々あの時は少しずつ色あせて
寂しい色に変わる ....
「ありがとう」が
必要なくなったって
ニュースは聞いたことがないな
「あいしてる」が
必要なくなったって
ニュースを聞くことはないだろうな
自然に溢れる
「あ ....
その視線があったことで、どれほど心高鳴ったことだろう
その優しさがあったことで、どれほど心高鳴ったことだろう
その声があったことで、どれほど心高鳴ったことだろう
その温もりがあったことで、ど ....
2015年のデロリアンを知っているかい
昔の映画で タイムマシーンとして造られたメカさ
たくさんのミニカーの中でも いちばんサイケな奴
こどもの頃から あけることのなかった引出しから
....
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