じりじりと陽にやけ付く夏の
車のフロントガラスに目を覚ましたとき
高速道路のパーキングエリアは
巨大なトレーラーで埋め尽くされていた
プーマのロゴでプリントされた
スポーツバ ....
心のトビラを開けられる 通行手形
どこでも 通れる通行手形
なんでも聞こえる通行手形
一方通行でも
戻れなくても
非難を受ける道へと続いても
それでも欲しい
....
昨日の嵐で砂浜に投げ出された流木
それと
古釘を踏み抜いて駄目になった俺の靴
クラブハウスサンドイッチの奇妙な後味と
昨夜の残骸が浄化される海岸線
約束は ....
裁きを待つ場所で
命を絶つことを
約束して
罪を贖う人間がいる
その人間による
真実の死によってでさえ
本当に世界の均衡なんて
保たれることは
ないのだろう
断頭台までの足跡は
た ....
150822
あの山越えて、野を越えて
芳子先生が好い気分で歌いだす
平均律の授業の時の楽しみだ
先生はオペラ歌手を目指してた
美声だったので
声域が広かったので
少 ....
時は過ぎて
ゆくでしょう
人のこころは変わって
しまうでしょう
それは仕方が
ないでしょう
あらがおうとしても
運命(さだめ)には逆らえず
それは仕 ....
咀嚼そしゃく噛むカム
咀嚼そしゃく噛むカム
印の無いカフェで食べるランチにはジャコ
が入っていた十数個の目玉(すべて片目)
に見つめられながら食べる三品はおいしい
かい惜しい貝は入ってい ....
君からもらった言葉が
小さな箱と
淡い青の紙に
包まれて
ひきだしの中に
しまわれる
悲しい時
泣きたくなる時に
ひきだしから
一つ取り出して
大事に大事に
抱きしめてい ....
ひさかたの
氷水
君だけに
伝えたい比喩
わかるかな
かわるかな
千年に
一度の平日
一年に
千度の平熱
燃えない
ゴミの日
誰かの心に
凧が上がる日 ....
つまるところそれは逆剥けた羆の喉元に突き立てた異臭を放ちされど眩い光を放つ閃光の中で、最善の解を未だ探し求める狩人の真似をした偽物のようでいて、されど真と振る舞う事すらも怠り、ささくれた指先に、しかし ....
不発弾処理がどーしたこーしたと
画面が賑わっていた頃
あなたがかの地へ向かっているとは
知らなかった
無事に動いた列車の中で
どんな思いをしていたのか
今では 繰り ....
銅線で
脳神経を
キリキリと
縛り上げていく
のは快感だろうから
この夏の夜に画策する
までもなく
渦巻くハンマー音の波
ラバー壁に弾き返され
夜半過ぎに獰猛な咆哮
で復讐を開 ....
時代には風がある
水色の風
赤い風
青い風
黒い風
白い風
黒い風は戦争の風
死の風 不幸の風
こんな風は二度と
吹かせてはならない
白い風は
爽やかな風
平和の風
....
喉がぴったりと張り付いている
水を飲んで 目を覚ます
クーラーの音が なっている
陽光はもう 部屋の隅に
居座っては 目に刺さる
洗面所は茹で上がっている
じっとりと 重いシャツ
食 ....
貧しさってどんなこと?
夜、お母さんがいないこと?
お金がないような気がすること?
否定のことばでしか繋ぎとめることが出来ないこと?
砂漠の砂を数えるようなことをめんどくさがる ....
時を放って
昇っていく夕日について思考する
青くときに淡い時代の切れはしのよう
葉が呼吸をする間に語り合う
そっと息を止めたりして
手紙に書くように丁寧に話をして
愛はとくべつ
....
墓参りに出かけて
墓石の前にたたずむと
墓石に映った自分の姿が見える
墓石に映った世界はあの世のようで
私はあの世からこちらを見返している
あの世は墓石の暗い色で覆われ
いつま ....
ふぐちょうちんとクネクネが
殴りあって
ダブルノックアウトになった瞬間に
乗り込んで
昔みたいに占領しちゃいましょう
隣の馬鹿は大爆発とバブル崩壊で
それどころではないので
今がチャンス ....
言えばよかった 過ぎ去ってみてから気づく
言えばよかった 過ぎ去ってみてから後悔を噛み締める
過ぎ去る随分前から
きっときっと後悔するのだと
わかっているのに
動けた例がない ....
きみの夢は軽いけれどもきみは重い
人間ひとりってたいそうな荷物だ
きみを背負うには僕がかぎりなくかるくなければならない
すべてのものをかかえて吊り橋は容易には渡れないものだろう
僕 ....
重みをなくした
他愛もない 愚痴を
オブラートにつつんで
嫁いでいった 一人娘に
しばしばメールしている
卒寿となった おひとりさま
だが 一人娘は 多分・・・
言外 ....
きみ、おちた
黒いひとみだけが さいごまでしずかだった
河の底、四月は冷えて
瞑っていなければ 声がでないのであれば
こわくないところへ連れていって
深い水音が ずっとずっと ....
変態は少ないチャンスを狙っている
普通の人が
そんな時間にいるわけないと思っても
そんな時間だからこそ
いればこっちの思うつぼと考える
じっと息を潜めて
その瞬間を待っているのだ
変 ....
あなたには、
打たれた記憶しかなかった。
言葉の手のひらで、
私の頬や背中や足を、
あなたは何度も打ってきた。 ....
小さな島々が集まって
絶景を生み出す
同じものは何処にもない
朝昼夜と変わっていく景色
小さな船大きな船が行き交う
時間の進み方が緩やか
都会の早足な感じはない
笑顔が多い島 ....
西瓜の産地が
北上していく
夏が通り過ぎるのを
毎年スーパーで見かける
多分、今年最後の
西瓜を食べながら
高校野球の
決勝を見ていた
季節というのは
うまく出来ていて
....
綴る 言葉は
うちなるもの
枠の無い無限の大地も
心には持てるものを
空でなく
海でなく
大地でなく
私は 貴方という
果てしない宇宙を
心に綴ってゆく
海は掴んだわたしの足もと
喜べよ波しぶき
明日も生きるわたしを
まぶたが腐り落ちるほど泣いた
朔が満ちて三日後には丁度半分
世話焼きよってたかって混ぜ込んで
できるはあなたへ向かうまじない
善意の蠱毒だ吐くまで喰らえ
あたしの優しさ愛情友情すべて ....
まだ、
ここがどこかわからずに
過去のあなたをまっている
朝顔のうすい花弁をさわって、
甘いような気持になっていたあなた
履きつぶした靴ほどにすべてを好きだった
1493 1494 1495 1496 1497 1498 1499 1500 1501 1502 1503 1504 1505 1506 1507 1508 1509 1510 1511 1512 1513 1514 1515 1516 1517 1518 1519 1520 1521 1522 1523 1524 1525 1526 1527 1528 1529 1530 1531 1532 1533
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.59sec.