風が悲しいため息をつく
かき曇った空に 葉を落とした大木の影黒く
烏が鳴く 惨めな輝きを目に宿して
閉ざした扉は 誰かが叩くのを待っている
開き果てた花薄は 干からびて
土の中で ....
コインランドリーでだれかのパンツが回ってる
そういえばあいつもトランクス派だったよな
そんなこと思い出す夜
だれかが忘れたハンカチとトランクス(
またトランクスかよ)
をよけてどっかりと ....
きょうは鶏祭りだ
去年の祭りからずっと 待ちに待って
ぼくらが普段口にできるのは
食用苔と粘菌くらい
今夜だけは腹いっぱい肉を食べれるから
大人も子供も
みんな嬉しくて嬉しくて
....
背徳の烙印を額に捺された巡礼者の列は
埃にまみれた長い路を促され
静かに歩みを進める
誰も言葉を発する者は無く
無言で己の魂と静かに語っていた
遠くに霞む溶鉱炉のサイレンだけが静寂を乱し ....
ある日
井戸の蓋を開けなくてはならなくなった。
それは石でできた重い物のなのでひとりでは開けられない。
人に救援を頼んだが誰も井戸の存在を信じて呉れず、生憎の悪天候も災いして誰ひとり集まらなかっ ....
脳髄に流入し浸透していく
この響く気ヒビキ残響は
また未定形の透明熱流
(ゆっくり、ゆっくりと 時を育み)
脳水を押しやったり引き戻したり
流動するままに瞬時瞬時
モコモ ....
従順な君は
誰からの意思にも起動して
私へ それを知らせてくれる
その度私が 君を覗き
要不要を見極めて
合図を送るのが
どれだけ面倒なことか
....
出勤前に洗面所の前に立ち鏡を見た
「今日も疲れた顔してるな自分」
とふと笑いがこみ上げた
そんなあきれた笑顔でも
少し元気が出た気がしたのだ
朝は人生のようだ
ようやく始まってもすぐに
終わりの兆しで満たされる
佇む人の内側には
透明な水が鏡を作っている
朝の人間は水でできている
信号灯は消し忘れられ
薄明 ....
スペースインベーダー
歪みながらよろよろ移動する未確認飛行物体の層と、その上を流れる一隻の母艦
ミサイル的中の距離と時間を図りながら、左右に稼働する砲台を操作して、撃て
侵略者は少しずつ ....
洞窟に葬られたネアンデルタール人の傍らに
辰砂と花が手向けられていた
彼はその末裔が途絶える事を識り
強靭な身体で
ホモサピエンスを捕らえては
交配を繰り返し
己のDNAを残そうとした
....
アサシ新聞1月5日付け朝刊投書欄より
「刺青は個人の自由」(キンタマ王子清介 神奈川県教員)
高校生が刺青を入れることを校則で禁止するのは
茶髪やピアスを禁止するのと同じく
教師の好み ....
右手に枯花
左手に造花
冬の雨と骨
水の径のひとつの影
陽の無い朝
海を照らす目
壁に描かれた
絵に消える羽
遅い午後
遠いはばたき
原に散らばる
....
外灯のつらなりを見つめていたいんだ
隠れることができるような闇が街にはなかった
だあれも探してなんかくれてないのに
ありがとう
探してます
丁寧でした
外灯 ....
まだまだ若いのに
叔母さんがいよいよ危ないって
季節先取りの真っ赤な元気出そうな
チューリップの束を頼んで受け取って
花屋さんを飛び出して
息に間に合ったけど
意識に間に合わなかった
チ ....
90㎝×45㎝の水槽を購入した
熱帯魚はぼくには眩しすぎるので諦めて
タナゴか金魚を飼うことにした
本当は岩魚や山女魚を飼いたいのだが
餌の調達や夏場の温度管理などがややこしい
金魚なら ....
コンビニから車の列を見ていた
それは果てしなく続いていた
果てしなく・・・
所詮自分の人生は
自分で引き受けるしかないのだから
強くなるしかない
強くなるには
一人では駄目だ
誰か ....
幼い頃には特別な場所が在った
古い石橋のたもとだとか
椿の大樹の根元だとか
石垣のちょっとした隙間など
ぼくはそんな処に
緑色や赤や青い水晶の欠片など綺麗な石を
お供え物のように隠した ....
念なんて 無いねん!
な~んてな
強いて 在ると するならば
愉しい 想い
敷いて 在ると するならば
ビニールシート
これがないと
座っている間じゅう
おち ....
街頭に立つ
歩きつつ
パンフレットを配る
2人の親子、ニッコリ
笑って受け取った
妻は言う、一人でもいいから
受け取ってくれれば
うれしいと
ぼくも三人のひとに
配布した
「 ....
風、跳ぶ乙女
跳ぶように、ひるがえる
風の乙女
青と赤と白の服を着て
とぶように、目の前を
あちらの方へ
講義は脱線しせんせいの雑談が始まる
いつものこと
冬休み明けだったからか
学生アルバイトのやった英雄的実話
お中元だかお歳暮の宛名書き
(ができるほどの達筆!)
本当に実話なのだとしつこく ....
湯船にゆずが浮かんでいる
まばらに浮かぶそれらは
まるでこの世に
湯に沈むものなどないと
思わせるほど
あたりまえの様に浮かんでいる
沈んでいる自分の体に
そ ....
(この男、殺したい )
私がはじめて、
胸のなかにナイフを握ったのは、
まさにこの瞬間だった。
その男は私に出会うやいなや
(アオイサンテ、
ソノ足ハ障害ナンデスヨネ、 ....
眠れない夜は
いろいろなことを考える
明日のご飯や
さっき読んだ本の続き
ここ最近の心配事や
死んだペットの事。
普段気にしないことでも
眠れない夜だと大事に感じる
きっと目を ....
石ころ蹴って草をちぎりながら歩き
空を見上げながら喉を鳴らす
道を歩いている時
可愛らしい女性とすれ違うほど
苦痛なものはない
挨拶をするのも変
だが目線の置き場に困る
日差しで ....
孤独がコトリと音たてて
薄いオリオン座拝みます
恨みもせず
妬きもせず
孤独がコトリと音たてて
街が滲んで見えるのです
避けもせず
罵りもせず
孤独がコ ....
刹那に大宝塔は天を突き
おんおんと唸り初めた
散りばめられた宝玉が
瞳を圧倒する
金色の眩しさに
怖れをを成し
言葉を失い
胸に呪文を唱える
これは人々が入る墓なのか
転生へと導 ....
なにか に
何かに包まれているこの感触
背中から 気泡幾つも浮かんでは滑り消え
そのたび全身温まり
じわじわジンワリ熱くなる
〈前進しろ 停滞するな〉と
感じるんよ
背後から背後から ....
きつねうどんの
お揚げさんが甘過ぎると
正月早々
ダイエー金沢八景店内の
フードコートにある
丸亀製麺で暴れた
ロックグループ小太鼓のリーダー
ミッキー吉野家こと
吉野幹也(32)が
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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