庭の片隅に
見知らぬ動物がいた
大きさは子供のカバほど
象のような顔をしているが
あれほど鼻は長くない
気になるのは目
いつでもうるうるうるおって
いまにも涙があふれそう
暴れるでもな ....
遠くから犬の遠吠えが聞こえる
きっと寂しいのかもしれない
私は鏡に映る醜い自分の顔を見つめ
この顔も芸術作品ひとつだと妙に納得する
この世の全てはアートだ
髪 爪 胸の膨らみ 腰 ....
彼らはゲームを楽しんでいるのではない
生きるために餌を追い求め
真剣な勝負をしているのだ
魚食をあまり好まないUSAをそのまま飲み込むことで
何となく格好良くなりたいのか知らないが
刺激 ....
石鹸は温かい紅茶だ
ぐるぐるオレンジ色にくるくる溶けていく
カーテンが柔らかく揺れた朝。ラジオ体操をする老人の笑顔が眩しい
ニコニコ生放送で若い女の子が踊っている
肌を露出すれば一定数のファンは獲得できた
男って単純
八ヶ月後彼女は望まない子供を妊娠する
ビッグエコーでカンパリオレンジを飲み過ぎたのだ
自分の肉体 ....
「あすは曇りがちで
午後には雨となるでしょう」
そういう 予報を耳にして
その日は 予定を変えたのに
水無月の気圧はあまのじゃく
俗にいう梅雨の晴れ間がのぞきこ ....
撮影が終わるように
またビジネスが始まっている街に雪が降る
もうインディアンは見失ったブランケットを捜さないだろう
トンキン湾に展開している米国第七艦隊は何処にも着弾しないミサイルを満載し
....
ー 宣教師を刺殺した ー
DMM.COMの最新作を調べると
ずらっと義母モノが
並んでいることがある
そこに何らかの意図が隠されていると
宣教師カルロス・フェルナンデスは疑ったが
疑惑 ....
夜へと漕ぎ出す小さなボートに
キミとふたり。
ウイスキーの波に揺られて、揺られて
キミとふたり。
闇夜の空は真っ暗闇で
星一つありゃしない。
同じく海も ....
一章 血
黒人の肌からは
真夏の匂いがする
この血はどこから来たのか
それを辿ることができるのは
魂の道筋があるから
来るべき主語の行方があるから
主語のない国へ僕は行こう
....
・祝祭
白い犬がいる。犬は座ったままじっとぼくを見ている。静かな観察だ。
()
ぼくはそれを打ち間違える。そっと立ち上がって、と書かれる。静かな観察は静かな祝祭に変わる。
(白い犬がい ....
木の上で生活し始めてからもう三日も経つというのに、兵士たちの姿は消えない。消えた、と思ったときには、また別のところから、姿を見せている。鳥たちの羽ばたき、猿の鳴き声のリズム。私の走りはちょうど重なる。 ....
一次元はわかる 二次元はわかる 三次元はわかる
四次元はこの世界
このふえた次元の 時間がわからない
時間はちぢむことがあるという
星ぼしの光は 遠い過去のものだという
その星 ....
たとえばこの声が届いたとして
たとえばこの夢が叶ったとして
僕らは絶対のシンデレラ
死ぬことすら許されない硝子のヒールに苦しめられて
ねえ 知っていて? 慣れない靴は足を傷付けるの
ねえ 知 ....
貴方は貴方の醜い部分を認めない
自分が真面であり神聖であるように振る舞う
貴方は僕を馬鹿にする
自分が同じものであるにも関わらず
その目を塞いだのは誰なのか
それとも見えているのに見えないふ ....
ごめんね神さま
いますぐにゆるす、がほしい
この{ルビ心音=こころね}の証しに
樹海に奔って自爆したい!
男は女に幻想を持ち
女は微塵も持たない
男が絶望したとしても
女は決して心中したりはしない
少年だった頃に
すでに月から降りて来る物を
知っているんだ君たちは
三角ベースで野 ....
真夜中に響く鴉の鳴き声に慄く
翼はためかせる音に恐怖する
鳥目だろうに
この闇夜を翔け抜けて行くのか
それとも大鴉よ
お前の翼がこの世の闇か
また鳴くのか
私を呼んでいるのか
二度とあ ....
リハビリをさぼり始めて
二十日ほど過ぎた
理由はある
誰にも云わない
誰も聞かないし
知りたくもないだろうし
わたしが彼の世に持ってゆく
ダイヤモンドを鏤めたマグカップに注いで
表参道で下車し
迷わず骨董通り界隈の路地裏に滑り込む
ことのできる哀しみを
誰かうたったことがあっただろうか
{ルビ時間=とき}の迷子たちがいつも
喪服を選び歩く路
解放的なカフェには ....
緑の繁栄を聴いている
ただ、ただ、
聴いている
ひとに
負担をかけないような
当たり障りない言葉たち
ひとの
望みを絶たないように
むやみに明るい言葉たち
緑の繁栄が ....
僕は欲しい
君が大事にしているその空っぽの鳥かごが
フリーズドライ加工した僕の青い鳥を
崩れないよう軽やかなシルエットで詰め込んでみたい
そしてそれを密閉空間の中心に吊るして
三角座 ....
行倒れの男のように
靴が片方 ぽっかり見上げている
我慢しきれず漏らしてしまう
重苦しい空はぽつりぽつり
悲哀をくすぐりながら
見定めていたはずの世界を沈め
アトランティス
瓶の蓋 ....
薄っぺらなスクリーン
目を瞑るよりも暗くない部屋
フィルムの回転が切なくて切なくて
エピローグで音のない涙を零す
次に泣けるのっていつなんだろう?
....
飽和状態の頭を冷ましたくて
ビールを喉に流し込む グビグビ グビグビ 流し込む
疲れが泡となり流れて行く
ビールの泡と一緒に流れて行く
柿の種 ひとつ ふたつ ポリポリ ポリポ ....
目玉焼きを満足に作れないあなたが、
一番好きなものは目玉焼きだ。
手元がみえないあなたは、
いつもフライパンの外に卵を落とす。
あるいはフライパンの縁に卵を
重ねて落として、
出来上がる頃 ....
*
(或阿呆の一生)が、それでも
まだかなりの時間 残ってる。
所詮は、
断章に過ぎずとも
初恋の
Cleopatra の鼻すらも、
もう思い出せもしなくとも
地球の表情は、いった ....
最近夜が来なくなった
いつもなら外は暗くなるのにまだ明るい
夜はどこへいったの?
そういえばまだコンバンワも言ってないような気がする
夜はまだ来ない
ゆとりが生んだ詩人の叫び
平成3年ゆとりを逆手にとって
生きてきた1人の人間
嘘に愛された隠滅の神様
ショーンKも顔色が変わる
前科は無く、元気もない
知り合いのあの子はいつも長袖
腕の ....
抒情に濡れて
汚れた舌
にじむ眼から
出る排泄物
傷のなめ合い
陳腐な同情
湿った質感に
馴れ合うな
粘液質の血肉の詰る
皮一枚
ドライな体表
内なる流体
....
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