あの街角にひっそりと立って
待ち合わせの標となっている一体の彫像
あれはむき出しになった街の神経だ
その敏感な裸体をさらしながら
人々の眼差しに貫かれ
あまつさえ人々にじかに触れられ ....
しろい花
しろい花
埋めつくす花の葬列
眩しすぎて目を閉じた
夜の果ては
とても寒くて
眠るような哀しみが
鬼火の向こう
揺らめきながら燃えている
そんな重さを
ひ ....
世界がどうあるかではない
私の魂がどうあるかだ
それと同時に
世界がどうあるかは
私の魂の問題と同義
その時
私は世界と共に生きる
42
教室の床には
紙屑がそこら中にちらばっていた
君たち教室の床はな
ゴミ箱じゃないんだぞって
先生の話も聞かないで子どもたちは
紙を切り刻むのに夢中になっている
あちこちから ....
アンドロメダ銀河にサンダル履きで行きたい
東京をサンダル履きで駈けたい
ワッペン 切片 雪片
朝ごはんといえば
アジの開き、納豆に玉子、焼き海苔、葱とワカメの味噌汁がいい
トーストとベーコンエッグとコールスローサラダに珈琲がいい
出汁の効いた立ち食いの天玉蕎麦も捨てがたい ....
鳥になれ
大空を
はばたいて
往く空の果てまで
ぼくは見つめているから
やがて銀の龍になってくれ
君の瞳に映った世界を見せてほしい
いつかきっと
トイレの電球がスイッチを入れた途端切れた
電球型のLED照明だとなんだか寒々しい
LED照明が冷たくシャープで長寿命な理由はこういうことらしい
- 赤外線や紫外線など無駄な光をださな ....
制服を脱いだら
一体何が
私を
女の子だ
と証明するんだろう
外に飛び出たら
素直な気持ちを伝えたいと
思う気持ちも
霞んでくるんだろう
好きも嫌いも
簡単に言えなくな ....
所用でときおり武蔵野線の、中央線から離れていく方向の
ホームで僕は待っている
武蔵野線はむさし野と呼ばれる原野を駆け巡り
中央線は東京23区の中央を貫いていく
それら鉄のレールがレールと交 ....
ズラ知事が
中国共産党から
金と女をあてがわれて
言いなり奴隷と化していることに
危機感を抱いたキンタマ王子は
キンタマ県民にも関わらず
次回沖縄知事選挙に
出馬することを決めた
ズラ ....
雨と雪が降る重さで
水たまりの世界を
ジャンプする
海に向かって吹く風が
空に土を運んでいく
雨音が
ささやきを閉塞させる
しろく伸ばされた腕の饒舌は
くちづけよりも
切迫して
喉を
羽交い締める。
深海魚のようだ
隔絶された
いきぐるしさで
求めあい
同 ....
憧れの地を目指し
長い旅に出たはずだった
針葉樹林が空を突き刺し
波頭が眠たげにまばたいて
気球に乗った少年が
スローモーションで手を振っていた
漂う筏に寝そべって
分厚い書物を読み ....
■かわいそう
なにをなくしたの
なにもなかったの
泥に汚れたか
波に埋れたか
年もわからぬ顔
何もわからぬ顔
はなつはな
かわいそう
かわいそうねえ
簡単な感嘆詞は
....
今朝はやけにすずめが気にかかる
あまり明るくない雨上がりの湿った土の上を
ちいさくなにかついばんで
むくっとしたり首をかしげたり
尾羽を振ったりして
手のひらにすっぽり収まりそうなすずめが ....
感覚から解放された意識は
記憶を遡行する時流に乗り
浮かび上がり沈み込み
内なる外 外なる内へと辿り着く
(貫入し 浸透し
響き木霊の和音渦巻く)
無数の巨大な星々輝き
私と ....
今日は雨。
HHBで癒して
HHB?
─裸で、ひとりで、ベッド。
ああ。裸で、ふたりで、ベッド、でもHHBだよ?
─それ、HHBって言わない!(笑)
そんなやりとり、ふたり ....
彼女の名前は、林檎といった
日がのぼり 日が沈んで どんなときも
心に 一つの凛した樹、それが林檎だった
パオバブの木は 特別な木ではなく
桜の木は 花見のときだけが桜ではない ....
今日は懸命に働いてきたから
おいしい食事をいただける
だから「はただきます」
今日は寝て過ごしたのに
おいしい食事をいただける
だから「ねただきます」
うちのママは
食事の時にそ ....
「芸人ヨシダリアンの新発見伝コーナーです
先ほど映像、すごかったでしょう
今日はスタジオに、この他動運転自動車を開発した
開発部長の西田さんにお越し頂きました」
「よろしくお願いします」 ....
娘が生まれた日
太陽は明るかった
空気は澄み渡り
ベッドにあなたが居た
娘が生まれた日
あなたの笑顔は綺麗だった
ヘソの尾が切られ
娘は一人になった
娘が生まれた日
両親 ....
幸せってなんだっけ
白みがかった青い空
病室の 天井に浮かぶ
目の中のごみ
火をつける 煙草には
嘘の味ばかりする
けれど
幸せってなんだっけ
生きているって幸せだっけ
白い ....
泣いたって
どうにもならない
恋もある
想いの重さは
同じではないのだから
朝、駐車場の前に
犬の糞が落ちていた
私は舌打ちをして
それをテッシュに包んで
ゴミ箱へ捨てた
二日後、駐車場の前に
また犬の糞が落ちていた
私は憤慨し殺虫剤を撒き散らし
水を入れ ....
夜の真ん中に
グランドピアノを置いて
一人で弾いていたい
誰もいない深夜の空き地で
適当に鍵盤を叩き
一晩中悦に入りたい
そして翌朝には
知らんぷりしていたい
こんなものを
置い ....
京都にいるときゃ
ふぐりと名乗ったの
神戸じゃホーデンと名乗ったの
でも、あたい
あたいはやっぱり
キンタマだもん
キンタマ王子なんだもん!
あたいには
これしか
ないんだもん
....
逢えば必ず
熱いキスして確かめる
お互いの想いを
あなたのキスは甘く柔らかい
私を退屈にさせない
目の前の景色が綺麗になる
忘れられない今になる
見つめ合う時間が
長くなる ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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