あなたは目にうつる白いものを、
すべて青に変えてしまう。
水鏡にうつる足元の世界に生きる、
私たちの空まで。
あなたの青に染められた私たちは、
本当の青を知らなくなった。
ただ、雨の色 ....
淀みなく くるくると回る辛夷の葉が
余りにも大きくて 目を閉じたけれど
バララン バララン ば~ら~ら~ と
黄色の房でも思い出しそうな 激しい音とともに
何処までも 追い駆けてくるから ....
コンビニのドアが開き
ひらひら舞い出たモンシロチョウ
誰も見てはいない
光は雨みたいに激しく額を打ち鳴らし
影はつま先から滾々と湧き出している
こんな日だ
わけもなく後ろから刺され ....
空を覆う電線
窮屈で不自由だ
鳥の糞が落ちてくる
ウンがついてラッキーだ
そんな風に笑う余裕も
今は無い
檻のように
張り巡らされた中で
生きる自分の罪を問う
許しを乞うて長らえ ....
かすんだ てのひらに 唇
揺ら
ら
指をつれて
濁る朝
わしづかみにされた
習性が
ひどく充血したかれの眼を
せめたてる
知られたりはしない朝の ....
ドン底をピカピカに舐め回し
根を剥ぎ取った鬼の形
鎖を噛んで親不知取れた
美に傾いた大衆を殺して
背背背 僕のとかよりせ
窪んだ内臓の中身は血
いかしたゲロ投げてやれ
いかした気違い ....
おかあさん、あなたのいない夏がまた来たよ
そうしていま選挙の時期です
口癖のように歌のように
あなたはいつも
社会貢献できてわたしの人生は幸せよ。
そう、甘ったるく高い声で
誰にも有無を言 ....
雑草の陰から誰かが覗いていた
見つめていた
真昼の情事を繰り返すふたり
野良猫が横切り
伸びをする
汗ばむ肉体
ねじれる肉欲
雑草の陰から誰かが覗いていた
....
青い空に風が通る
白いワイシャツに血が飛ぶ
右手には包丁
目の前に倒れる男の腹に
何度も叩きつける
きっと僕は叫んでる
そいつは妹を犯したんだ
妹はまだ15歳だったんだ
でも、 ....
今頭から離れなくなっているのは雲の巡りの歌。岩だらけの高山の頂を擦過して暗い鉱物に脈動を贈られ、波の荒い大海の巨大な表情でひずんだ音響により膨張し、ありふれた市街地の上空を闊歩して人々それぞれの生 ....
地上に張り巡らされている
電線は電気蜘蛛の糸で
地球はからめ取られている
電気蜘蛛に支配されているのに
人は電気を支配していると思っている
誰も発電所にいる蜘蛛を
退治できないのに
ちっちゃなちっちゃな苛立ちが
筍みたいに
地表に
尖った芽を出したかと思うと
みるみる
大きく育ちはじめて
考えないようにしようと思っても
忘れようとしてもてがつけられない勢いで
肥大 ....
「ばぁばはけっこんしたの?」
「したよじぃじと」
「じぃじのことすきになったの?」
「好きでも嫌いでもなかったのよ」
「どうしてけっこんしたの?」
「皆が決めたの
そういう時代だっ ....
愛が 欲しいよ
僕のこと 見つめて 笑ってよ
恋では ないけれど
好きでは ないけれど
あなたと 言葉 交わすと
微かな 幸せと 勇気
与えてくれたよ
少しだ ....
あの日
薄っぺらい
漂白したような
真っ白な朝が来て
君は18才だった
世界は分かり易く
悪者と
馬鹿な大人に
区分され ....
内なる魂に呼応する音楽はどこへ行った。
夜の帳のその奥に私は何を見た。
全ては私の表面をなぞってゆくのみ。
情熱の欠乏に微々たる感性が泣いている。
瞳は轟炎の中の親子をただ見 ....
線香花火の火花を
ぼんやりと見ていたら
心のなかに響く声
遠い夏へ誘う
眩しい陽射し 虫取り網
三つ編みの君の
麦わら帽子 飛んでゆくよ
そっと風に乗って
何処までも
二人で ....
くだらない演奏会や お粗末なCDを買うくらいなら
パブリックドメインで 無料で聞ける
世紀の名演奏を聞くべきだ
かくいう私も最近知ったのだが シュナーベルの演奏が素晴 ....
あなたのことが好き
私がまだ知らないこと
謎めいた部分が光っている
寄り添い歩けば
街は二人だけのもの
お互いの好きな気持ち
全身で知っている
だから不安などない
アイラブ ....
キンタマ王子が
獣姦文春に
不倫をスクープされた
相手は吉田羊子さんという
牝の羊で
付き合い始めて
三年になるらしい
出会いは
牧場での焼肉パーティで
そのとき羊子さんは
....
何があっても きっと いや たぶん
大丈夫だと思えれば
つらくない
もしかしたら 終わってしまうかもしれないと思うと
眠れないほどかなしい
信じているのは
....
大切な人を
大切にしたいとおもう
そんなとき 近づきすぎて
お互いが傷ついてしまう
大切な人が
大切にしてくれているとおもう
そんなとき はからずも
涙が ....
なにも期待しない
絶望も希望も過ぎてしまった
只、人々を この界を愛している
お前に向かって野球ボールを投げたら
知らない人の家の窓を割ってしまったことがあったな
俺たちが小学校低学年の頃だったね
俺たちはやばいと思って思いっ切り走って逃げた
窓を割ったことがばれるのが ....
夏空に真っ赤な花弁が広がり
老いぼれの私を覆ってゆく
忘れかけた情熱が蘇る
ヘリコプターが燃え堕ち
子犬が吠える
勘弁してくれ!
真っ赤な 真っ赤な花が咲き誇り
情熱の世界がメ ....
地上すべてのウィンドウひかるマンションや画面いっぱいにくだけちってゆくリリックのシルエットマジ超うらやましいしほんとどーでもいいね
それぞれの少年ジャンプの中身がいっしょだから流動的少女文庫本の ....
化石の森の時計塔
ぼくはここまで来てしまったんだ
青白い大きな蛾がクヌギの蜜を舐めている
静かな夜の帳がこの胸に食い込んで
少年期の動悸を想い出させる
その頃は
当たり前だったおでんの屋台 ....
高層ビルの灯りを見つめて 黒いドレスに着がえる
サファイヤの瞳をガードして ソファーに独り寝そべる
孤独を鏡に映して 黒い口紅を舐める そして闇に消えてゆく
セクシーに足覗かせ 白い肌を ....
使われなくなった井戸の底が
モノクロームの記憶を映していた
使われなくなった
フィルムカメラを取り出して
明日は何処に行こうか
錆びれた醤油と漁港のある街へ
釣竿を持って行くのも悪 ....
君が好きだった ワルトシュタイン・ソナタ
もちろんシュナーベルの ふるいSPレコード
もうだいぶ昔になるが 君の家の前をとうるのが
いつも楽しみだった ショパンやモーツ ....
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