十二月にだけよみがえる、
永らく北欧の丸太小屋に住み着くことになった、
赤い司祭服を着こんだ、聖なるニコラウス風の、
たましい、
つねにその生活の中心になっている、暖炉のさかんな炎、
のよう ....
{ルビ水裹=みづづつ}み、{ルビ水籠=みごも}り、{ルビ水隠=みがく}る、
──廃船の舳先。
舵取りも、{ルビ水手=かこ}もゐない、
──{ルビ月明=げつめい}に、
{ルビ水潜 ....
その殆どが酒精から生まれたものだった
酔えば酔うほどに覚醒してゆく
泥のような言葉を吐きながら
失われた月を待つ
皆の文字列だけが俺を照らし
涙を拭いてくれる
こんな幸せなど無いこの部屋で ....
なにか勘違いしてらっしゃる
知らない言葉を辞書で調べる
とてもお勉強してらっしゃる
話し合いのすり合わせの為、
仕事の為、お手紙書く為、、、
出来た文章が詩のようだ ....
なにか寂しく思ったら
あははと笑っておきましょう
いまこのときは荒れ狂う 心の波は高くとも
5秒後もたてば気付くのさ 笑って済ませた幸せに
街を漂う 水蒸気
誰か ....
覚醒と昏睡のはざまでウオッカをあおった
深海にゆらり ゆらゆらと漆黒を彷徨いながら
エルドラドを求めて沈没船の古地図を探した
否… それは既に此処に在る
言霊の山だ!
ナンバーワンを ....
平安時代の
日本の人、
魂や霊
当たり前のことと
捉えていた、と云う。
憧る、そんな時流の最中に在り
憧れる、という主観的意味を離れ超え
あくまで客観性を持ち魂の肉から離れる ....
きょうび 灰に花に 煙に霞に
忙しくて
あなたの影ができない
光さんざ降る 窓の外にも
薄暗いお家にも
心の 海原にも 大地にも
忘れないで 忘れて 忘れないで
あなたの声が
不快 ....
祖の{ルビ凹=ヘコ}み、{ルビ凸=ナカダカ}く突き上げては
星月夜をつむぎ、乱れ鳴らし、欠いた穴に
穏やかな腐葉土を外した碑が囃子
さかずきを褥にふるい、ふるまわされたり
など、つぶ ....
無償の愛
という象形を額縁に飾り、鑑賞する
両親から与えられたものは
すべからくだろう
しかし、彗星のように降ってきた
この
無償の愛
という生命体の、網膜にも鼓 ....
すっきりと夜空、
ぶるぅぶるぅ
コバルトブルー
ガラス戸開けば、
家々 ぽつぽつ明かり灯り
新たなステージ オゥと拓く
明日にも両足切断されるかも
それは一つの恐怖だ、 ....
○「無常」
人はだれでも老いる
一番だった人も
すぐに一番でなくなる
○「防止」
防止しているものは
表に出ない
犯罪にしても
災害にしても
事件事故にしても
病気にしても
....
暗い道を
歩いている時に
出会えた
光は
あたたかいやさしさ
・
日なたぼこ
ぽかぽか
お日さまありがとう
いのちが
よろこぶ
あまりにも静かだ
軽い欠伸をし
目蓋を開けると
まゆの中に横たわっている
それは刹那に消えた
暖かい
そよ風が柳を揺らし
水面には睡蓮が浮かんでいた
ウスバカゲロウが無数にふわふわ ....
表皮を焼くような冬の陽射しの下で蛇玉のようにうろついた焦燥は冷蔵庫の中で鎮魂歌を求める、その下の段で賞味期限を数日過ぎたグラタンが世界を呪いながら変色していく、何も食べたくないと思いながらボ・ディ ....
電車やバスの中 携帯で通話すること
ヘッドホンから聴いてる音楽の音漏れ
空いてるからといって 優先席に座ってしまうこと
全部マナー違反であることで
それをやったら 他の人から冷たい視線を浴びた ....
始まりあれば
終りもあるのは
自然なこと
私もどの道
終わるからいいね
・
私は
最低の
存在だろう
というように思えば
腹も立たないか
ラブコール
あの子にラブコール
いや
ほんと
ここどこって
そんな気分で
ちばーって叫んでた誰かに
すっげー親しみ感じて
....
さみしさを纏う外套があったなら
輪郭を縁取ることなく
あなたと私の消失点で像を解き
互いの記憶の曖昧さに溶け込んでゆける
夕暮れの色にぼんやり佇むひとたちが
遠く住んでいた場所を忘れ ....
闇夜の坂道に落ち行き
突然に遠く消える君、
僕の想い描いた
理想、吐き出せないママ
逃れいく逃れゆく、
三鷹台というホームに
たこ焼き買い夜な夜な
神田川沿いのベンチに座り
熱 ....
「金じゃ買えない物がある 26歳」を
「金は出すから美味い物を食わせろ 41歳」が惨殺し
「焼き過ぎないレア 年齢不詳」を新たなパートナーとして要望
腕が悪い奴は焼き過ぎてしまうが・・・
....
ほの暗い空に尖ってゆれ動く
銀杏の枝先 路端の枯葉
手袋はめる指先
冷たさ滲み
駅前
ためらうことなく夜を受け入れた街
バスターミナル
無人のベンチ
男物の ....
阿片が微かに香る七月二十五日の秘密の船着き場で一人の男が二人の男に殺され、身ぐるみを剥がれて海に投げ込まれた、雨の前の湿気がそこら中に立ち込めている寝苦しい夜だった、殺された男は異国育ちのいけ好か ....
その川の水底、
ゆらゆらゆらゆら
揺れ動いて
澄んだ水面の影落とし
そうして一層透明になり
底抜け底抜け
師走の大地を震わせて、
笑って居るよ 大口開け
岸に境に座る神 ....
春の道
脇道さまよう
レクレーション
夏の道
脱ぐに脱げない
熱地獄
秋の道
脇見運転
出逢いなし
冬の道
エンジンストーブ
交差点
「明日は黄砂が降るでしょう」
天気予報の声はAI
曇りマークのない混じりけなしの晴れマークなのに
洗車したばかりなのに
布団は干せないなあ
とか 少しばかり
黄砂のことを恨んでみる
....
十二月 早朝
いつものように高台通りを歩いて仕事に向かう
右手の歩道と山側の住宅地の間はなだらかに傾斜して
自然の植生を活かした広い公園になっている
この季節には通りに面した{ルビ落葉松=から ....
初めから、多分ではなくてそのあたりの違いの確信は良いのです。大正までは翻訳は知識ではなくて才能だったとハーバード出の方はおっしゃっていた。私たちのオリジンは内から溢れ出ているのだから。無理だよ
....
中華料理を食べそこねた兄が
急行列車で帰ってくる
僕はまだプールの水底で
習字の練習をしている
兄は僕より背が高く
顔も様子も似てはいないけれど
よく双子と間違われた
習字のはら ....
○「伝え方」
怒ったり責めたりしながら言うことは
いくら言っても
相手の心へ入っていくものではない
骨折り損のくたびれもうけということになる
○「世渡り」
真面目で優秀でおとなしい人が ....
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