夕暮れとも夜明け前ともつかない薄暗さのなか
元実家近くの空き地の脇を通り過ぎようとした時
焦げ茶色の雲が空き地のすぐ上に浮かび揺れていた
静まり返った薄暗闇に浮かぶその雲は
眼を凝らしてよ ....
星座は☆の数ほどあるけど人は愛の数だけいるのかな?
この音楽は一つだけだと思いたかった一瞬
窓越しに見える空が青くなったり黒くなったりする輝き
るりいろのうみは、そのたいをふるわ
せこもりうたをうたう。
わになってあさとよるがつなが
るとき、
くおんがてすがた
をあけらわす。
しすなやかにのいずがふぇーどする。
たそがれがそらを ....
呼応する
今朝見たシリアルのコンテイナーよりも
深く
囚われた私は
招かれるままに身を委ねる
がらすは
硝子のようなそれは
きらめいて、時に泳ぐもの達を展示する
ああ わたしも一層 ....
五月の終わり
夏と同じ気温になる
台風が来たり
梅雨入りが遅れたり
いつも通りではない
控え目な夏模様
まだ早いことをわかっていて
落ち着かず辺りを彷徨う
夏の手前に梅雨が ....
溶解する脳内の炉のなかで、失われてはならないものがあった、それは長く俺の中にとどまり続けたものだったが、思い出すことさえ出来なかった、脳下垂体の下部に据え付けられたそれは、終始俺の思考にき ....
明日、その日は来るのだろう
運命と呼べる瞬間が訪れるのであろう
運命は何時だって気紛れだった
何故なら、何故、私がここに居る
何故なら、何故、私はここで泣く
何故なら、何故、私はここで復活す ....
運命を呪うというのは
自らの遺伝子を呪うということ
運命を愛するというのは
自らの環境を愛するということ
私は地球の申し子であり
あなたの息子である
あなたの息子と同時に
独立した個 ....
努力を
努力と思って
努力し続ける人は
努力を
努力と思わずに
努力し続けられる人に追いつけない。
勉強を
勉強と思って
勉強し続ける人は
勉強を
勉強と思わずに
....
失われた時を還せ
死んだ夢を呼び覚ませ
きみのうなじの産毛が好きだから
僕の名前を風に聞いてくれ
最期の銅鑼が鳴り僕たちのバンドは退いてゆく
黄昏の中へ精緻な夜へと官能をつなぎとめる
....
真っ白い炎が
咲き乱れて
花ちるさと
凍えるような涙で
殺菌する、
浴衣の模様を
黒地の頬を落ちる涙、
昔、
夏祭りに出かけて
一緒に金魚を網ですくった思い出がある
うちのお父 ....
その人が孔雀になったと
連絡が入ったのは明け方のことだった
一晩中鳥の羽ばたきのような物音がするので
合鍵を使って部屋の扉を開けてみたところ
室内に人影はなく
孔雀がうろついていたという
....
インプットする準備時間を
インプットするための時間を
とれたてのインプットは
鮮度のいいインプットは
できるだけ早く
アウトプットした方がいい。
咀嚼しにくいインプ ....
今日
私は知った。
私は私であり
私ではない。
明け方の
山の彼方にゆらめき昇る
あの太陽により
産声をあげた日から
棺に入る日迄
我が心臓は、脈を打つ
....
遠い山々の緑がくっきり浮かぶ
夜明け前
烏等は唄を交わし始める。
旅の宿の眼下に広がる風景
明るみゆく教会の隣に
洋風の家があり
朱色の屋根の下に
昔――亀井勝一郎という
文士がい ....
物事にインスパイアーされて
ひきこまれてしまう
なかなか抜け出すことができない
奴は追いかけてくる
まるで強迫観念
やめたくてもやめられない
心象をスケッチして
....
もう
見上げすぎて疲れたから
ふたり
アスファルトに寝そべって
あの
君の頭が
重いんですけど
ボクの抗議は
完全スルーで
北東ってどっちだろう
言った矢先に
すっ と
....
つかれた朝
寝覚めの一杯のコーヒーが
すべての原動力で
たった一人の孤独な人間のための
たった一杯の孤独なコーヒーが
とてもかなしい
もっと人と交流しなさいと
もっと温かく人に接 ....
ふきすさぶ風のなかで
わたしは落し物を探していました
ロマンチックなはじまり
ではありません
財布がないのです
携帯も
さっき買った
にがりのきいた豆腐も醤油もレシートも
メモ帳もモバ ....
閉ざしてないかい
聞こえる 言い訳
目に映る 真実の絵
感じる誘惑
迫る足跡
通り抜ける風の鳴き声
閉ざしてないかい
つまらない男を
新大阪駅の新幹線ホームで
見たことがある
つまらない男でも
それなりに押し出しがよく見えたので
へえ、なるほどね
さすがイオンの息子だね
と感心したもんだ
一方、つ ....
月がすごかった
君がうつくしかった
あの色はなに色
にんげんでもない
どうぶつでもない
ただのたましいだ
泣きそうな顔が
通りすがりの怒り顔
こ ....
三角が貫入する、
静けさの皮膜に包まれ
わたしの意識は落ち着き払い、
自らの不均衡を捉える
薄黄色の光芒、横断する斜線
揺れる葉の緑に私は内側から語りかけた
[もう充分生きた ....
低い空の斜め左に
かがやいては煙となる光
煙が煙でなくなるまで
煙は光を昇りつづける
流れ星が流れ星にぶつかり
祈る間もなく 消えてゆく
けだものの夜
やわら ....
あの日 子守唄を歌ってくれたのは大好きなキリンだった
泣き止まない私にすっかり困った末の
ほんとはお父さん
遠いあの日
あの日 子守唄を歌ってくれたのはやさしいライオンだった
ふざけて眠 ....
風見鶏が風を懐かしむ
正気の証し
私は午前九時に
靴の消滅に気づき
足の寛解を望めぬまま
五月は終わらずに
立ち竦むための
言い訳と
木香薔薇の
繁茂がかなう
塀を求めて
愚図り ....
ん、まま、ん、ま
んまんま、うんま
なんだか疲れた
ん、まま、ん、ま
んまんま、うんま
でも休めない
ん、まま、ん、ま
んまんま、うんま
まだまだこれから
ん、まま、ん、 ....
私の中にある
形にならない感情や
まだ芽を出さない言葉の種
これらすべてを伝えきれたなら
その時 何を感じるだろう
すべてを伝えきった時
そこにあるのはなんだろう
満ち満ちた感覚だ ....
ニューヨークのグリニッジビレッジのレンガの道を歩きながら
あの日私が描いていた 夢 しかし
秋のことだった よく茂った
まだ緑色の葉が揺れる
私は一人で木陰を歩いていた
思考は正確性と客観性を失い
分裂的な生真面目さを完全に喪失する
私は今、循環している
私は今、循環している
目の前にある景色に
耳に響く騒音と噂話に
掌の感覚とドラマのように過ぎる場面 ....
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