開き直って、当たり前のことを言う
そんなの詩人のやることじゃない
文法に縛られ、添削に精を出す
そんなの詩人のやることじゃない
奇をてらって、珍妙な改行、記号の羅列
そんなの詩人のや ....
偶然に偶然が重なり必然となり、
わたしの中にあなたが
入って来た
束の間のこと、
わたしはあなたという人を
その懊悩、その優しさ、その臆病さを
生々しく生き体験した
一つの運命として掴み ....
つかれていたのかもしれません。
夏のさなかに
雪をかぶった連峰をみました
海辺を高速バスで走っているときでした
火事の中で氷を幻視するかのように
見たのです
うたたねの山々は ....
朝の散歩道で石っころと出会い
しばらく親しく話し込んだのちに私は
いきなり思いっきり蹴っ飛ばした
石っころが飛んでゆく そして
「きっと今夜の宙をみあげて
とっても綺麗でまばゆいよ
と ....
夏の間中じっくり眠り込んでいたものたちが
大地をぬぐうように冷たい夢を放ち始める
夢とうつつとが激しくこすれ合う中
秋の虫たちは生まれ秋の草たちは伸びる
夢が散り散りになって燃え果てていく ....
午前三時は翼通貨の時間
懐かしいあの歌がほしくて けれど
私は帰りたいから 売るに売れないこの翼
もう一度、聴いてから 明日に行きたいのだけれど
三叉路が現れて そのうち一つは「昨日方面」
....
気づかないうちにみえてくる
知らない小さな星だから
きみのこと
らしいなんて考えているとよけい気になります
投稿欄から消えてしまったひと
元気にしてますか?
それは ....
夜明けの港でラプラスを待った
単なるゲームだ
俺たちはアホだ
だけどここ何年かの間に
こんなに純粋な気持ちでアホになったことあったろうか
潮の匂いのする風に向かって
俺たちはま ....
考え事に埋め尽くされて
頭が体を超えて行くとき
私はスニーカーを履いて
ドアから飛び出す
目的地なんて関係ない
ただ走る為だ
町を抜けて
川沿いを疾走し
理由も無く走り続け ....
水と油が
分離するように
時折
私はゆらゆらと分裂する
それは
焦点がずれた映像のように
バスの窓から景色を見ている
光の帯が
賑やかな街に伸びて
ひとりの私を過去にして ....
ひび割れていく曇り空から
星の瞬きが姿を現す
雲は星の代わりに
夜空の川となり流れた
夜風に吹かれる度
川は進み
星が輝きながら返事をする
外では鈴虫が鳴いている
彼等の ....
星も見えない
月も無い
私を照らすのは
切れかかった街灯だけ
目を細めながら
ぼやけた夜を焼き付ける
何も無い訳じゃない
手の平の中に
あの日の言葉と
光が残っている
....
若輩者は
ふわふわしたことは言わずに
先人の声に耳を傾け
文句を言わず
5年頑張りなさい
そうすれば
何であろうと
形が出来てくるもんだ
自己流で
楽なこと、楽なことと
チョロ ....
決まった額面の配分に狼狽えて
冷や汗が出て来た から
雑貨のコーナーを見て頭を冷やそうと
綺麗な舶来のポストカード とか
大好きな粉引の器とか
アンティークのあるいはヴィンテージの
あるい ....
沈黙の言葉が語りかける
響き ヒビキ 響き
歩道に落ちた蝉の死骸が語りかける
[生きワタシの命はバトンされタ]
叫びもなく怒りもなく耽溺もなく
只愉しみ求め交わり苦しみ
生き ....
純粋にコマーシャルの陽気な音楽に踊らされたという理由で
白老の海が消波ブロックに砕けている傍を車で
クーラーに何かを充填しなければならなくて
充填しなければ冷房が効かない夏の日
波の音と
風 ....
日曜日はシネマ・クラブの日
イタリアやフランスの白黒映画を観る
つくづくイタリア語やフランス語ができたい
母はあまり関心がないようだ
昔の白黒映画は奥が深い
いつかイタリ ....
せみの声と鈴虫みたいな音がそろそろ合唱になる夕方
せみの死骸は
なんであんなに重量がないんだろう
木にしがみつくあの力を
重さと勘違いしているだけなのかなと
思ったことがある 遠い昔 ....
父が笑う。父が笑う。
もぎたてのきゅうりをかじり、今年の出来は上等だ。と呟いて。
父が笑う。父が笑う。
駆けよった娘達を抱き締めて
大きな手で頭を撫でながら。
父が笑う。父が ....
そりゃあかんが
山積みされた自治会
そりゃあかんの解決方法が
そりゃあかんなのだ
そりゃあかんから
自治会を辞めるぞと抗議すると
そりゃあかんと
役員側が辞める人を抗議する
市 ....
泣き腫らした女の顔は
紅潮していた
ホテルの窓の外に見える
海岸が騒々しくなってきた気がする
月はぼくらの妄想のように
闇夜に浮かぶ
血が騒ぐというのは本当だ
女 ....
街はガラスに囲まれている
反射する さまざまな夢は
灰色に熱くなったアスファルトに
焦がされて 揮発する
空調の快適な 何もない部屋で
ただ死ぬのを待っている 暇つぶし
ガラスの表 ....
山のむこうゆっくりと橙は灰
日暮れて暗く やさぐれて
苦楽の果てに捨てられた
途方に暮れてホウホウ鳴いて
ケルトの老婆アイヌの老婆
とろとろ炙る枯れた掌に
あまいこどものあたまのいたみ
....
格言をひとつ
「殺すも殺されるも無職少年」
強い台風とか
非常に強い台風とか言ってるけどよ
よく考えたら
強くない台風って
台風じゃねえだろ!
そんなことを
言いながらも
今 ....
一枚の紙に、今から100年分のカレンダーが載っている。
想像できるだろう。
このカレンダーのとある日に、きみは死ぬ。
想像できるだろう。
なにもしなくてもきみは死ぬ。
想 ....
詩は創作じゃないよと路傍の花がかなしげに言った
おはよう世界
おはよう世界
ってもう歌わない去年の一年草たち
いまはどこに
わたしはそのどこかに行きたい
今日がどんなに暗く冷たい日でも
明日になれば空は晴れる
君はこの暖かく眩しい青空を見たかい?
台風予報、新しい一軒家、映画の予告、鉄柱、傾いたデザイン。
ビニール袋のがさがさなる音、泣きやむ18年前、立ったままするセックス
男女が対になって鏡をのぞいている、ベビーカーにつけられた玩具、 ....
生きていることをふざけたくはない
君は骨になった
わたしの父さんとおんなじの白い
割れ物の壺に閉じ込められて
息もできない骨骨骨
木の箱のなか
もしか布で包まれて
もしか素のままばら撒か ....
1395 1396 1397 1398 1399 1400 1401 1402 1403 1404 1405 1406 1407 1408 1409 1410 1411 1412 1413 1414 1415 1416 1417 1418 1419 1420 1421 1422 1423 1424 1425 1426 1427 1428 1429 1430 1431 1432 1433 1434 1435
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
7.54sec.