午前中まで鬱病だった空が
芥子色の北風に
引導をわたされたのか
裏庭のこずえを
誘拐して
近くで 戸惑う
人影をひきつれ
....
視界暗み閉ざされていく止まっていく心臓
立ち上がる声が声が
遠い壁を創っては消え
私は全てを委ね明け渡す
否の許に、否の名の許に
私に喜捨餞別している余裕はナイ
シアンに明るむ空に 私のす ....
桜の木が並んでいる
一月なので花びらはない
部屋に花火がある
一月なので使う気はない
刺身や納豆が美味しい季節
殆ど部屋にいる僕は寒くない
君のことはもう思わなくなった
君のことはも ....
雪が降る
誰も止まらぬ 雪の
雪であることの一つの流れが
現れる それは 雪
まばたきが
夜を夜に迎え入れる
十二月が
十二月の指をすり抜けてゆく
遠く青空は鳴りわたり
音の紋は燃えひろがる
水を駆る光
光をついばむ無数のくちばし
....
愛のカタチは様々で
見ることができない
だから信じることが
とても難しい
でもね、
あなたが今
生きているということは
誰かに
必ず愛されている ....
あの娘の編んだ薄紅のブーケは
とても綺麗で鮮やかで
私はとても満たされて
それが決して届きはしないものであると
思い知らされてしまったのだと思う
雨は夜更けすぎに雪へと変わって
けっこう積もったな
雪かきが大変だ
ここでただはしゃぐかどんよりするかが
子供と大人の境目なのかな
ラジオで
大人になるっていうのは責任を持って生き ....
宵闇 白い息
ナトリウムランプの
並木道
ぼんやり明るい
冬の道
人や車のはけた道を
猫の影だけが
ゆっくり横切る
いいなあ
ランプの精が
炎をジャッグルしながら
....
ピアノを奏でた指先は
詩を書くためのボールペンを握り
最後に送る父への手紙を書き続けた。
父の好きな花達は/何事も無く/式場のライトを浴びて
美しい花びらを/正面玄関に向ける。
ピ ....
淋しいから そっと伏せて
このこころを そっと消そう
悲しくないさ 虚しいだけ
虚しさもいま 消えてゆく
蝶々にも 情がないという
秋桜も 揺れるだけ
ぼんやりとした光景に
ただ ....
わけのわからないことを口にして
君を本気で困らせたならごめんね
群れた羊の子が垂れた乳首から甘い汁を吸い込む
鋭い目つきの梟が二番めの枝からそれを見てる
長い夜を耐え偲ぶには手触りが欲 ....
わたしは優しい人になりたい
パパもママも先生も
「もっと人に優しくしなさい」って
わたしのことを怒るから
優しくすることを心がけることにした
ある日
クラスの友達が泣いていた
....
暗い駅のホームにてかじかんだ手で
自販機から買ったホットコーヒーを飲む
コーヒーとともに朝が費やされる
未来の広がりよりも
過去の堆積の方が圧倒的に大きく思えるのは
いつからだろうか ....
名もいらぬ
我
一個のエキストラ
160118
穏やかな波がマリモを育てる
丸くなるのはなんででしょうと
ワカナさんは研究している
マリモの動きを見ていると
ぐるぐると回転しているのです
その場で回転する ....
しんと凍る大気の中
思わず足を止めた
鮮やかな赤い実は
雪ウサギの目
誰が作ったのだろう
儚げで美しいものだな
いつか溶けることも知らずに
可愛らしく私を見つめている
手のひらの奥から、
沸き立つ海の声は、
私の睫毛を掠めながら、
空に向かい飛んでいく。
私は罪という罪を、
毎日犯している。
誰もが罪と認めないことでも、
私のなかでは ....
お父さんの声
棺を閉じる直前に聞こえた。
離れようとしない私の耳元で。
「ごめんね。ごめんね。」と泣きながら
私の耳元で泣いていた。
「ごめんね。ごめんね。」と泣きながら
私の ....
さよならをいうとき
世界は水平になる
別れるひとはまっすぐ
まっすぐ離れてゆく
いつかまた出逢えるなんて
あるはずがないとおもい
そのひとにそっと
自分の切れはしを贈る
お父さんが笑ってる。
お父さんが笑ってる。
「苦しくなくなったよ。」と語りかけるかのように。
お父さんが笑ってる。
お父さんが笑ってる。
家に帰ることを喜びながら。
「残された時間 ....
あそこの木は どうして逝ってしまったのだろう?
あそこの木は いったい何時この世に生を受けたのだろう?
あそこの木は どれだけの花をこの世にほころばせたのだろう?
あそこの木は どれ ....
世界を締め出して
かすかに囁く予感に 集中する
繰り返し 自分の正気を痛めつけながら 時間を飛ぶ
自分だけが熱くこげる
それでも行き着くことができないゴール
ギャンブルの底の底で ....
これは若さ故の、
若気の至りというか
最終電車が無くなっても
チャリンコで飛ばせば
簡単に会いにいけるんじゃないか
とか
むしろ真夜中でも
ひたすら願っていれば
夢 ....
冷たい草の上を滑っていく夢から
覚め
ると
白い天井に規則
正しく描かれた水玉模様
が乱雑に
降り注いできた
過去はどんどん小さくなり
アスファルトを石で擦った跡も
今はもう見つから ....
虹色の配列をよく覚えていないのと同じように
震災後のインフラの復旧の順番が思い出せない
トムソーヤならどう思うのだろう
のび太くんならどう思うのだろう
配列や順番なんか忘れてし ....
場所が違うだけで
現実が変わることを知ってしまえば
誰が恵まれているのかも
何が恵まれているのかも
分からなくなる
ただ、分かったことは
今いる場所が
自分の ....
探して歩きまわっても
見つからない
昨日まではあったはず
何がいけなかったのか
「前に進めない」
目をこらしてみても
うっすらとしか見えない
手をのばしてもつかめない
どこにい ....
尖った月を見上げて
寒さに首をすくめた
枯れた街路樹の枝のスキマから
冬の夜空が広がる
凍った街灯がぼんやり
あなたの影を映す
鋭い月を背負って
あなた怪物みたい
優し ....
優しさゆえに
幸せになれない気がした人は
優しさゆえに
「幸せやで」って笑う
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