誰一人隣に立たないホームで
北風に吹かれていた 骨の体
私は屍 どんなときでも
死の言葉が不意に口をついた
まだ蕾とも見えない 小さな突起の
春を待っていた梅の枝は 雪の重みに折れる
うららかな鳥の声を聞くこともなく
清冽な香を漂わせることもなく
淀みに映った空は 日に日に冷たく
緩や ....
電線にとまるカラス
黒い数珠のように
とおくで丸く連なる
夕暮れの黒に
まぎれようともせず
ひとりがすきなくせに群れている
だれかが羽ばたけば
みんなとんでゆく
その連なる黒い ....
誰だプールにピラニア放ったの
俺の金魚が喰われちまってる
金魚のハナコが喰われちまってる
同上ガール右に同じ 異論はないとも屁のカッパ
金が無くなり横領し 思わず飛び込む水の音
お気楽自堕落面目破格 強情籠城付和雷同
多くもちっとも語るまい 言葉は話すが交わすまい
良いんじゃないオ ....
チュウ)
咲いては閉じる花
降り注ぐ雨
吸い込んで
壁抜けて
待って
壁抜けて
待って
行って
壁
壁に穴をあけて
乗り込んで
なんて?
きいて!
え ....
しんしんと降りしきる雪のなか
そうっと手を伸ばしてみるけれどからっぽをつかんで
クソっ! って舌打ちしたとき、ふとひとりで戦ってるともだちのうたがきこえた
彼は世界を暴くために言葉を ....
風を読もうとして
青空の中に人差指を立てた
風上から風下へ
紙飛行機は滑っていった
時を堰き止めたくて
夕焼けの中で小指を絡めた
川上から川下へ
笹舟は忘れ去られた
水面に ....
悲しみで染まる紫陽花
雨を切り裂く国道の音
溜め息で回る風車華麗に
壁に囲まれた部屋薄暗く
孤独の影作る液晶の青空
眩しくて眩しくて
ナイフを捨てた少年
傷付いた心を抱え ....
あばら家、破れ屋、壊れ家 晴天
差し込む陽光、隙間だらけの板壁から
床に降り積もった雪、凍り付き
裸足で滑る、裸で踊る
絹糸束ねた光の帯
肉身に巻き付き熱と化す
内から沸き出す熱流、合 ....
幸せって
実は
どこにでも転がっていて
「幸せになりたい」
なんて
上ばっかり見ているうちは
それを見過ごしてばっかりで
幸せを
見つけられないんじ ....
【燃える一週間】
大切な行事のための火は尊いけれど
大事に至ってしまった火もまた うるわしい
漆黒の空に 炎の ....
静止していない観覧車
鉄骨の隙間からまばゆい光景が届く
夕日に包まれ 光輝く建造物
流線型の美しさを再認識させてくれる
渚における砂と海水の攻防
自然の移ろいに身を任す
広い隙のない部 ....
まんげつがほほえむから
とてもはずかしくなった
ほしくずがまたたくから
もっとくずになった
したにはしたがいるとおもい
ちじようをみわたしたら
いがいとこのまちはきれいで
はずかしくては ....
私の誰も隣には座らない
私は電車の中で
私は私のスマホをいじっている
私は そして 誰かのことを知る
初恋って初めて人を好きになる、
人生でたった一度だけの恋だと思っていた。
でも、違うんだね。
恋の相手が変われば、
またその恋は初恋になる。
今まで好きだと思ってい ....
え〜国民の皆様が期待したとおり
今度の予算委員会ではオウムが質問に対してちゃんと答弁するらしいね
見事な関西弁で詩を朗読してはネットワークを驚嘆させた
三色に辛子色の毛帽子を被るあの密航鳥 ....
はちみつを 貰った
ハチならば 日長いちんち 頑張っている
そんな姿を眺めながら
少しずーつ 大きくなっていくような住処を
憎々しげに眺めることは 無い
こちら側に 進出して来な ....
しんしんと しんしんと雪
しんしんとしんしんしんしんと雪
しんしんとしんしんしんしんと雪
さわったらじんじんとじんじんと
じんじんとひやい雪 しんしんと雪 しんしんと雪
おりじなりてぃに ....
凍りついた私の心は
あなたの暖かさに包まれて
やがて涙となって
ぽたぽた ぽたぽたと美しく
それを私は掌ですくい上げ
やがて指の隙間から
ぽたぽた ぽたぽたと儚く
地面に ....
ときに、視界からはぐれてしまう魂は、だけど
気がつくといつも「そこに来たばかり」といった調子で息を弾ませている
消化試合のようなくだらない時間のあと、身体を、身体を休めて
ウィリアム ....
動かなくなった電車
赤羽のマックでコーヒーを飲んだ 私
寒空の下を歩く女子高生 今日も 赤羽の
窓の向こうで 素足を 跳ね上げて
それはそれとしてだね と独裁者は切り出した
今度の三連休は皆なにか予定を立てているのかな?
福井の実家へ墓参りですと文部大臣が答え
彼岸に行きそびれていたもんでと肩をすくめた
私は熱海に温 ....
カレーやシチューのなかの、
人参を退けるように、
誰もこの胸のなかの、
核心に触れてはくれない。
鋭い針は持っている筈なのに、
射し込む場所を間違えている。
それはそう、
嘗てのあの人も ....
大好きな人が子供を産んだ
僕の子供ではない
もう会えないといってきた
会いたくない、相手に迷惑をかけるから
それが貴方の別れの言葉だった
そんなことはわかっていた
いや分かっていなかった
....
カマドウマは笑う バスルームに人はいない
カマドウマは糞をする バスルームに水音が響く
カマドウマは眠り、目を覚まし呟く
わたしは哲学者だ と
キッチンの片隅のカマドウマは妊娠している
....
どこからか声がする
赤ん坊の笑い声のような、泣き声のような
どこかの空の下、割れんばかりの歓声が包む
海を越え、人種を越え、国境を越えて
地平を朱に照らす夕日は、どこかへ受け継がれて
今 ....
静かに静かに降る雪が
埋め尽くしてゆく
なにもかも
街も
空も
心も
全てが純白のヴェールをまとい
しなやかに
ひっそりと
....
探せば、
どこにだって見つけられる。
匿名希望の
姿に着替えた
弾く指先で
雲の模様は
今日も流れる
賛否両論の
風に乗って
線を引くけど
空か海かの
拘りはない
ただ何気なく
着地してみる
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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