「愛されるのなら玩具だっていい」
鉛の兵隊たちは次々に
暖炉の中で溶けおちてゆく
祈りの時間
夕飯のあと僕たちは煙草を回しあう
そしてみなしごの少年たちは愛し合った
誰もが生まれた頃 ....
蒼い月が
乱れた肌を露に
妖しく浮かぶ
宇宙の風は
涙を一滴
そして
又一滴
荒野に花は
咲いたのに
望まない雨を創り
枯らして
枯らされ
慌てて流す
レクイエム
....
冷たい風が鼻を折る
国道を挟んで対面から歩いてくる
久しぶりに見た欅の少年
あれはいつか晴れた日の青空に
いつも手を引かれた二人連れ
くねくねと大きな身振りと直角に折り返す手足
何かを ....
『詩を書くなんて姉さんみたいに自分は患っていないから。』
会話の中に突如ぶっ込んできた言葉
患う、煩う...
ここで初めて自分が「患ってる」
ことを知った
子供の頃作詩の授業で先生に褒め ....
私の雀を買ってください
5羽で2アサリオン
珍しい声で鳴きます
夜は静かに眠ります
寝言は言いません
寝返りも打ちません
夢はよく見ます
汗びっしょりで
目が覚めることもあります
け ....
飛ぶ日まで
それはいつかの晴れた日 君は空を眺めてて
飛びたくなくなったって 寂しそうに愚痴る
どうしようなんて そんなこと僕に聞くなよ
僕に大層なこと 言えるはずもないだろ
けど誰 ....
「個人が核兵器を持てるような
時代が来れば良いなあ」と
あたしが言うと
きっと反核主義者か反国家主義者が
反語として言っているんだとか
思っちゃったりする
おバカさんがいるかもしれませんが ....
静かな時の流れ
空白を充たし
ズレていく思念と思念の
溝を埋める
子供達のはしゃぐ声
花はカンバスに咲き
瑠璃色鳥が跳び出し飛び立つ
続く晴天、遠い ....
ベッドの温もり
これは貴方の熱なのかしら
これは私の熱なのかしら
どちらのものか分からないくらい融け合って
ふとした時には昇華しているのかも、なんて
考えてみても すべて愛おしい
そん ....
言葉にすると言葉にしただけ
そこに意味が生まれてしまう
あらゆる意味から解き放って
言葉を自由に羽ばたかせたいのに
ひとのあいだで暮らしていると
なにかにつけて「君はいったい
なに ....
よかれと思ってしたことを一生悔いていよう
目玉
のようなライトの間隔がとてつもなく短いあの古い型の車の名前を教えてくれ
ちゃんと調べたつもりだから
おれの
目玉
は無論いらないのだ
痛く ....
あれが取水塔。
たどりつけないんだよ。
水辺にはビルが集まりやすいけどそれはきっとみんな押さえつけておきたいからだ、赤ん坊にするみたいに、地面より水たまりの方が怖いから。
砂場では何を作るの ....
あの太陽が眩しくてさ
焦げ付いた向日葵と
背伸びした君が持つ
温もりと唇と
ここならきっと 誰も来ない
見つからない 大丈夫
ママも来ない 猫も来ない
寂しくない 大丈夫
あの ....
溢れる涙は
崩れそうな空と
歪む舗道との隙間に
転がり落ちた
星の音色に踊った夜も
鐘の囁きと越えた朝も
全てを塗り潰して
明日に跳ねた
転がり続ける
時間と意識の
境界線 ....
ながい雨の切れ間から
ちからなく落ちてきた光を
僕はギュッと掴んだ
あなたが笑わないなら
僕が笑う
今日も明日も明後日も
あなたの心に
....
けさも 軍手をはめて
P・C のキーを叩いている
骨・皮・筋(すじ)衛門
卒寿になって
初めて知った
暮しのなかの「偶然」も
....
もう会うことのない友人から
私の元に毎年来る年賀状
この世のどこかにいる二人目の子供の笑顔
私は 別に 知らなくても良かった
異世界の事実を知らせるために
けだるい朝
仕事に行くのもおっくうで
とりあえずコーヒーでも飲んでみる
そういえば
全てのものには重さがあった
部屋のサッシのガラスにも重さがあるし
この蛍光灯にも重さがある
....
草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字の下に刀
はじめに言っておくとこれはキックだ
蹴っ飛ばすことによって動き出す情報の速度を示すための準備だ
テーブルをまわす動作が洗練されていく中華料理店のための ....
悲しみの数だけ微笑みを
そんな願いが虹を創るの?...
神様はいつも何も答えずに
空は捻くれ厚い曇を呼ぶ
今夜も雨がこの街を冷やしてる
正しい温もり持つひとを
試すように降り頻るよ
....
眠れない夜が不気味に笑っている
私は部屋の隅にあった、
鍵穴のような小さな穴を覗く。
ぐりぐりぐりぐり、
視線の針先が穴をまさぐる。
私はその触覚が擦れあう音のような、
快感に歓喜する。
ぐりぐりぐりぐり、 ....
自分の外側にぴったり貼りついている世界を
引き剥がしてゆく
すると
自分の内側にぴったり貼りついていた世界も
剥がれ落ちてゆく
すっかり引き剥がし終え
剥がれ落ち終えて自由になった
と思 ....
愛することにヤマアラシのジレンマを感じ始めたら
その愛は息をするにも辛くなり
手放すことも出来ず
ただただしぼんで枯れていくのを
見守っていなければならないの?
次第に冷えていく愛を ....
故郷
遠く離れて
帰ることのできない場所
ただいま
朧な思出のなかで
ひとり呟いてみる
迎える声が
響くことはない
おかえり
形にならないものたちが
消えてしまわないよ ....
「こんな痛さなら毎日でもいいかも」
雪を踏みしめてやっと校門にたどり着いたら雪玉が顔に飛んで来た…
当たらない様に君に雪玉を投げ返しながらそう思った
雪を含んだ荒れ狂った風がふくとき
懺悔をすることにしている
だれにも聞こえない声で
してしまった罪を告白する
あしはますます重くなり
背中は痛いほど冷たくなるのに
心だけがぽっかり ....
憲法を改正して
1条を
「天皇は神聖にして侵すべからず」にしたい
国民主権や基本的人権の尊重は削除
9条は大幅に変更して
有りとあらゆる殺戮兵器の保有を認め
兵役を義務化したい
核兵 ....
ぎぼうしゅの咲く頃
おばあちゃんを 思い出す
上の橋の欄干には
玉のような 不思議なソフトクリームが
乗っかっちょん
舐めても 冷たくない
それは 真夏の安らぎ
せせ ....
きょうは「大寒」ですと
テレビの気象予報士が言っている
どうりで 昨夜は
ゆめまくらのなかで
ウラノスからの
純白な結晶をむす ....
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