ふみこんではいけない
ひとのきもちは
このよにたくさんそんざいする
だれひとり
ふれてはいけない
じぶんだけのよるは
このよにたくさんそんざいする
しかしあるひ
じぶんのよるを ....
病人が自己慰安で
書いたもんが
良かったためしがない
大体、書かれたもんに
病的なところなんか
これっぽっちもない
クソ女々しいか
猫撫で声のどちらかだ
病人にもランクがあって
....
3月に入る前のふぶき
一晩が明けてブルーの大空に変った
卒業生が丸めた証書を持って談笑しながら通り過ぎる
きょうのひを刻みこむことを照れかくすようにして
たしかめ合うには
言葉も ....
伊勢湾の一辺をになっている
(比較的 温和な風と光にめぐまれた)
知多半島は
丘の稜線から
いま 伊勢湾の貨物船を望遠してい ....
人として生まれた生き物は
生涯人を捨てることはでき無い
どのように生きようとも
どのように考えようとも
キムチトーストにはまっている
いまさら短時間高収入の仕事に就くすべもなく
ちぎられた時間のなかでファーストフードならぬ
簡単な食事と全自動洗濯機
電子レンジとオーブントースター
せまい部 ....
道路はよこたわっているのではない
限りなく渦を巻いては
自動車たちを加速させている
建築は直立しているのではない
限りなく燃え上がっては
過ぎる風を減速させている
世界の心臓は血液 ....
誰も知らない山路で
酸っぱく甘い梅の香り
ふわりふわりと匂っている
静まり返った藪の中
にわかに騒ぐ猿一匹
がさがさがさと音を立てる
山間に炊飯の煙を眺め
雲雀の声を耳にして
....
オバマの愛称が
オバチャンだとしたら
オバチャン大統領じゃ
何も変わらねえじゃねえか!
しかしリベラルとか何とか言う奴は
どいつもこいつも
学校の教師みたいな風体で
どうしようもねえ ....
鳥は傘をささない
あめにうたれてなにかを待っている
たったひとりで待っている
どうして高いところにいるのか
まちびとは空からやってくるのか
そろそろ私の首は疲れた
鳥はひとりで ....
いつからだろう、
胸になにかができたのは。
胸のなかの何かは、
柘榴のように真っ赤に青い。
柘榴のなかにはちいさな
部屋があって、
その部屋のなかには、
ちいさくなった私がいる。
....
しとしとまあまあ
ぱらぱらさあさあ
ざあざああらあら
朝から雨で皆傘で泳いでいる
おばさんひとり
両手でちょうど
すっぽりふわりポリ袋
風になびかせて被ってね
ひょいひらふかぶか
き ....
アラームは既に
スヌーズたぶん二回目
め
をあけても
すべてあけられない
からだぜんたいが
ひとしくねむい
む
無理やり
上半身をおこし
腰をひねる
ひねる
ゆるいあたまで ....
多摩動物公園行きのバスに乗って
通わなければならなかった学生時代
イケメンゴリラに似ていた私は
逆サファリパークだと
みんなから揶揄されたものだ
(当時イケメンゴリラはいなかったので
宇宙 ....
ホールデン・コールフィールドは
大人の世界のすべてをフォニーと呼んだ
それは間違いなく
ぼくらすべてに向けられた言葉のはずなんだ
そしてまた
遠い日にぼくらもそう言っていたんじゃなか ....
とにかくすべてがおもい
だからつかれてなにもしたくない
となるとだんだんとわたしはしょうめつする
よるにうかぶちいさなわくせいよ
いつのまにかそんなとおくにわたしが
いるなんて
このわ ....
たぶん人生って
悲しくて
情けなくて
つらくて
しんどいものかも知れないよな
だけど俺はつながりを求めていく
大空と
太陽と
大地と
大海原と
草と
虫と
樹と
花と
....
三月三日【雛祭】を、決行いたします。
現代詩フォーラムの雛祭りは、一日くらいは
誰もが 読者の方の反応がある日があっても
良いのじゃあなかろうかという発想で企画しました。
三月三日に投稿 ....
昨日、コゲラさんに出会う。木を、こんこんしてらした
街からすこし離れて浮かんだような
この小さな白い部屋を
うすむらさきの夕暮れが染めて
そして還ってきたあなたが居る
私の知ることのできない
どんな世界を いくつ巡ってきたの
それをあなたが ....
消防車が大通りを埋め尽くす
けたたましく鳴るサイレンの音のなか
たくさんの赤いライトが点滅する
何事かと人集りの方へ行ってみると
一軒家が燃えていた
炎は唸り声を上げる
周辺だけ灰色の ....
冷たい風 淀んだ光 潮のかおりをうけ
霧がかった海に浮かぶタンカー船はゆっくりと横切ってゆく
私は風に身をまかせ感慨深く眺めていた
眠りに落ちた瞬間 わたしは意識から ....
海の背中にゆらゆらと
揺られた事も
ありました
砂浜で
長い睫毛の瞬きに
よく似た波の
崩れ落ち
退き波を眺めて私
遠ざかる
....
♪しあわせ~って なんだっけ×2♪ と
歌いたくなる 瞬間
倖せだなぁって 感じながら
活きたい瞬間を 切望し続けた
ロバのヒズメが 胸に詰まる
耳で響くは スズメの 囁き
....
明日を生きることを辞めれば
私は現実を見ることができるのだろうか
現実は淡い霧の中に
木漏れ日の陽光が漏れる場所
明るさは角度に反射し
暗さにより大半の視界を覆う
私の視力は世界を見るため ....
手塚治虫が死んだ歳まであと十四年だ
一日十八時間起きてるとして
十八時間×三百六十五日×十四年
まだ九万二千時間もあるじゃあないか
これからの人生でいちばん大切なこととは
....
生理前になると
ムラムラしてきて
つい、下着の中に
手を伸ばして
一番敏感な部分に
触れてしまう
背中から頭にかけて
電気が走るような感覚
あなたに分かりっこない
終わった後 ....
開け放たれた門の前を
数匹の猫が退屈
そうに通り過ぎた
門の内側で金切り声をあげる
子供達の服に
ざらざらとした灰が付着していた
門を叩く音がするが
気にする者はいない
まだ少し早かっ ....
傷つけられて
救いを求めた時
ある人はこう言った
「救うべき苦しみの中にいるのは
君ではなく相手の方だよ」
と
私はその言葉に
救われた気がしたのだ
久しぶりに友人に会い
飯を食い
歌を歌い ビックエコーを出ると
それから 入った 飲み屋では 歌わずに
酒を歌っていることを考えながら飲んでいた
昔話のようなことを話しながら ....
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