ジャズの調べが今日も聴こえてくる
通りかけのジャズバーからだ
はいってウィスキーをまあるい氷で飲んだ
これがロックというものか
酩酊のなかでジャズのピアノの音がとろけていく
ぼくは異次元 ....
窮屈に気がついて私は朦朧としていた
近くから心地よいざわめきがきこえ
かすかに薫る暖かさが全身に広がっていく
春がおでましかと重たい瞼をひらいた
今日の夕暮れは寂しそう
何故だろう
心がそう呟く
銀鮭の
苔かおる底を、
小河らの肌がすべる 春という時に
生きることができてよかった
灰色の水に 憶えている
歌の果てに燻る 哀しみの螢火
耀 ....
缶の 胚は
ここのつに 今 熟し
むらさきにささける 夜
埃、あかい くらがり
埃、くらい あおやぎ
埃、あおい しらなみ
埃・埃・埃……
埃、あ ....
風の幕をそっと空へ還すように
温かく見守る 吹いてくる知らせ
風は笛を吹く
物心つく頃には耳にできない 笛の讃頌
風の演奏誘うような 最前線
朱華色
鬱金色
それに
....
それは 微妙な気分
夏に 大分帰省と同時に届くように
箱ごと炭酸送ったんだけど
今イチの反応だったことを
思い出してしまった
料理もお酒も 年を重ねていくと
好みが変化していく ....
伝えたい 私の想い
口から飛び出したくて
あばれている 私の想い
なだめすかして 溜飲しても
次から次へと あふれ出す
口止めの 薬を処方して
あ ....
花を育ててください
震災直後の喧騒のなか
被災地から届いたこの言葉に
まだうまく向き合えない
花を育てられない言い訳を探して
それを誰かのせいにして
形だけ怒れる言葉の毒に
無駄に時 ....
私が死んだら
骨と肉で牛丼を作って欲しい
それを吉野家で
参列者に振る舞って欲しい
「あいつ、こんなに味のある奴だったんだ・・・・」
って噛み締めて欲しい
もう一度、あいつを食べたかったっ ....
山口くんが木になった
あれは小学生の頃だった
木にも命があると
彼は言った
山口くんの木は
どんどん空に伸びて
校庭の
イチョウの木よりも高くなった
あれから彼に会っていない
....
何キロも続く海岸通り
コートダジュールのよう
温暖な気候に感じる明るい街
南国をイメージした
建物が並び潮風に包まれる
空気が綺麗でスッキリする
釣りをする人
独りでぼんやり ....
ランプスポットに明かりが灯る頃、
私は常連客に珈琲を淹れていた。
柔らかな音楽が流れ、
店内は優しい暖色に包まれていた。
お客の一人は英字新聞を何かに切り張りしていた。
他の ....
さて、私の航海はこれで何度目だろう。
未だ明けきらない朝に、港の喧騒は透明だ。
果物かごを抱えた婦人が通り過ぎ、
口髭をたくわえた紳士に足音はない。
静寂なのだ。
この神 ....
拙訳
空舞う者
我らが主クリストに
今朝、夜明けの{ルビ族=やから}を見た
光の国の{ルビ御子=みこ}、隼はまだらな暁を浴びて
天の波涛を飛ぶ。その下に風は止まず流れた
....
暗闇で会話する
わたしの鼓動と
悲しくはない?
―かなしくはない
寂しくはない?
―さびしくもない
無理 ....
産まれたくて産まれたんじゃない
生きたくて生きてるんじゃない
誰かが生きたかった明日なんて
知ったこっちゃ無いさ
御愁傷様
死刑になりたいから人を殺す
分からなくもないかもな
自分を ....
「 もう、5年 」
「 まだ、5年 」
それぞれが描いた復興
それぞれが歩んだ復興
少しずつ分かれていく その理想
少しずつ分かれていく その現実
残す
....
母親がくれたジャガイモとニンジンを洗い、味噌汁をつくる。泥がついている。うちの畑でとれたものだろう。でこぼことしたニンジンの表面をゆびさきでなぞっていると、すこし落ちつく。水と野菜の関係は、なんだかと ....
俺って人気者だったんだ
次から次へと
俺の偽もんが現れてくるじゃねえか
10年前の東南アジアの
カラオケでの俺の人気が
思い出されるぜ
オネエチャン同士が
俺を取り合って
取っ組み ....
四年目の夏、私たち四姉妹は四回のお引越しをしましたの。
一つ目のお屋敷には大きな蔵が一つついてましたの。
ただ壁がぼろぼろで一番上の姉が崩れた蔵の下敷きになってしまいましたの。
それで私たち ....
+
枯れ草に香水を垂らし
毒を取り去った美女の白い手
いま、土を染めた雪の
冷たい抱擁がそう見える。
ミルクを朝がきれいに嘗め
吹雪の中で夜を過ごした君の黒髪
あの、頬を ....
あなたの
心と身体が
ひとつずつあるから
名前通り
全身全霊
風を感じたり
海を見たり
光に触れたり
するべき
いろいろな人の
怒ったところとか
涙を流すところとか
....
人生はいつも空回り
理想や目標どおりにはいかない
小説みたいな人生がおくれればいいなと思う
残酷にも現実はそうはいかない
どこへもつれってってくれないのだ
詩を書いても小説を書いてもひと ....
死者はいつでも待っている
あなたの過ぎゆく並木道で
枯葉舞う、からっ風と共に
思いの外
素敵ないたずらを、起こそうと
腫れていた喉に
苦い珈琲を――流す。
少し、楽になったようだ。
時には苦いものも悪くない。
じっと見つめた掌に
透きとほったプリズム
君の望む色を
薄っすら、放射する
心が海を渡る時
2016.3.11.
光と風が結ぶ足跡 心が海を渡る時
見えるよ 君にも 見えたよ 僕にも
"もしも"はやめた "きっと"にする ....
穏やかな日々を
カップに入れて朝を飲み干す
苦みや甘みを口にふくむ
めぐるという
気づかない音色に耳をそばだてる
あれから
かわらないものを撫でる
空を切りわける風に
....
グァバ茶を飲むようになって久しい
しかし女房にはすすめていない
何となくグァバ、グァバになりそうだから
そういう私は
ガスが溜まって、溜まって、キンタマッて
5分おきにメガトン級の
大爆発 ....
1360 1361 1362 1363 1364 1365 1366 1367 1368 1369 1370 1371 1372 1373 1374 1375 1376 1377 1378 1379 1380 1381 1382 1383 1384 1385 1386 1387 1388 1389 1390 1391 1392 1393 1394 1395 1396 1397 1398 1399 1400
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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