大学のかえり下り坂
黄色いばらの花びらの
ふるふる落ちる
わたしの恋人が
わたしの親友を
好きになってしまい
それはわたしの愛が足らぬから
夕暮れのななめのひかりは金と黄色と橙で ....
さくりと欠落し淡いひかりを
切り裂く、闇
まるではじめから
無かったかのようで
わたしの発するパルスは
ほとんどが四散して
もう何処にいったのやら
仕事 ....
いつだっていまだって青い
地球は朝で昼で夜だ
なのに地表の隅っこで(あるいは真中で)
いまブルーライトに照らされぽつねんと
もの思いに耽っているわたしには律儀にも
朝昼夜は朝昼夜と巡り訪れる ....
種を剥奪する弾丸
主を冒涜する人間
殺人者が蔓延する戦場の話だ
殺人者を作るのは個人か思想か
500メートル先から撃たれた戦友の薬指には指輪がはまっていた
持ち帰ったのはドッグタグではなく指 ....
深夜番の仕事が終わり
朝方
実家の庭に建てたプレハブ御殿に入ると
布団に猫がいた
目を細めて丸くなってやがる
多分窓から入ったのだろう
開けっ放しだったからな
取り敢えず猫に
何だチミ ....
筆絶した空に浮かぶ星は、
迷路をつくるかのように、
地に落ちていった。
私はその落ちた星たちを、
拾い集めてことばをつくった。
死にながら生きていたことばたちは、
息をしながら低く輝いてい ....
橙のひかり滴る秋の日
おちばほわりとかおる
薄水の空に鉄塔刺さり
いわしがそらをおよぐ
暗い部屋に只今と呟き
えい、おならしちゃう
冷たいコンクリート
吹き荒ぶ風
何処か心地良いのは
温もりを 信じられるから
何処か心許ないのは
温もりを 信じきれぬから
それでも
切れぬ糸を 紡ぎ続けたら
何かの文 ....
あの踊場へ落っこちた心
禁酒を破った頭、くらくらして
窓からぐっと手を伸ばす
亀虫の死骸が畳に転がった
白いのに暗い部屋
生乾きのパジャマの臭い
花瓶に生けたおとうさん、おかあさん ....
腹減る俺、闇夜の帰路の側溝にあたたかに漂う洗剤の香りをかぐ
街路樹が錆び始めて秋の雰囲気が充満する
今年は雪が降るだろうかなんて生き急いでる私は
大多数の人々と同じ仮面をつけて今日も歩く
神による精密な作図によって作られた世界を歩く
秋の夜長に鳴く ....
薄らハゲの頭を
後ろから
ポンポン叩くと
罪を償ったことになる
という間違った情報が
流布したため
世界中の薄らハゲが
後ろから
ポンポン叩かれる
事態に陥っている
「真理など ....
唯物論的なエスカレーターを上る
さっきの人身事故も
きっとこのエスカレーターを上った誰かから始まったに違いない
最後の一歩を登り終えてホームに向かう
ビル群が私を見下ろして空は狭かった
列車 ....
名前を変えると
書いたもんだけでは
誰だか分からなくなると思って
得意気になって変えるバカがいるが
そうだとしたら
おまえの書いたもんには
何の特徴もないか
今まですごく読んでくれてたと ....
◯(言い方)
恩を着せるような言い方が
一番すかんね
◯(キレる)
キレると
それまでの信頼が
一発で吹っ飛んでしまう
◯(まとまり)
まとまりのない組織は
どこも弱い!
....
えへへ
にじんじゃった
時々苛立ちが頂点を極めると
そこらへんのタクシーをとめて
『この世の果てまで頼むよ』
なんて 言ってみたくなるんだ
もちろんやらない
訳もなく感情がたかぶれば
もみじが ....
飲み会は
楽しく飲むのが
一番だ!
たとえ焼酎にタクワンでも
楽しく飲めば
快い酔いが全身にまわる
深い
深い水底に
白骨と化した彼は
舵輪を握り締め
遠くを見据えながら佇んでいた
時折深海魚が目の前をゆらゆらと通り過ぎ
彼の頭蓋骨が優しく頬笑む
艦長は静かに椅子に座り
今は ....
なんだかとても嫌な気分
並んでいるのに横入りされたり
雨が急に降ってきたり
静かなところでゆっくりしようと思ったら
おじさんがずっと喋っていたり
なんだかとても嫌な気分
気圧が気持ちが私の ....
薄い薄い薄い薄い
透明な、点滴のパックを
銀色に遡っていくもの、の
私は(あなた
手放して、
空気の中へ、
あなたは視界の果てで
輝きを受ける、
あなたはあなたの星空の中
一 ....
木を植える
まだ草のような
苗木を植える
時計の針をセットするように
一日を新しく始めるように
この一点に集中する
冷気は言葉を生み出していく
終わりのない長い文章を
だが木は記述され ....
憧れを胸いっぱいに抱いて飛んでゆく私の青い半身。
山を越え、海を渡り、異国の地へと行ってしまった。
時折届く君からの手紙に安らぎを得る。
私にもまだ笑顔が残っていたのだ。
黄 ....
見えない魂という奴を心の奥底からそっと取り出してみた。
どこかに傷がついていないか僕は念入りに確かめた。
どうやら傷だらけですな、主治医がそう言った。
僕はどこにそんな傷があるのかと ....
どこまでも続く砂漠を一人歩いてゆく。
空は厚い雲に覆われ、時間すらも分からない。
この先へ進むべきなのか今来た道を引き返すべきなのか。
どうすることも出来ずに僕は立ち止まってしまう。 ....
書いても書いても気に入らないのは
伝えたい想いが零れ落ちんばかりに溢れているのに
口にすることができない言葉のようで
それらしいことを書き出すことはできるけれど
なんだか乾いている気がして ....
満月をつまんで
ポケットにいれてしまう
冬を待たずに
眠ろうとするひと
わたしは紐を
片手で握りしめ
もう片方の手を伸ばしている
言いたいことがある
寄せたい頬がある
満 ....
疲れだけが
この体に降り積もった
誰の言葉も
静寂に消えてゆく
街灯が
一輪の花の様に見えた
液晶の光が
私の姿をあらわにしていく
隠れられない
隠せない
画面の明か ....
好きな人がすべてだった
彼の言う言葉一つで世界の色が変わった
あたしが今いる暗い部屋も
目を閉じれば桜だって咲き誇るだろうに
それくらい不安定な世界で生きてる
誰かにすがりついて泣いたっ ....
夜の訪れとともに降り出した雨は秋の始まりにしては不自然なほどに冷たく、まだ夏を待ってでもいるような薄着の私はたちまちのうちに凍えてしまう、友達はそんな私を笑い、私はしかたなく笑い返す、自分の身 ....
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