とあるキャバクラの前で
自信満々の呼び込みが
声を張り上げてピーアールしている
客たちは
一度は
振り返るけれど
すぐに
興味を無くしてしまう
(ああ、あの店か)
....
崩落した道を見下ろす
堤防に身体を預けて
夏からの束の間の避難訓練
午後の約束は先延ばしになって
それ以外の予定もなくって
戻ることも出来たけれど
久しぶりにコーラが飲 ....
ぼくの想い
大切に 大切に
水をあげて
ようやく花が咲いたんだよ
でも
きみにはもう
見てもらえないんだね
あたしの秘密を教えてあげる
条件が揃うとね
あたしの涙は宝石になるの
ソファの上
スカートの上
畳の上
ベッドのシーツの上
転がった水滴は固まって まるで硝子玉
多分塩の結 ....
古いガラスのように蒼ざめて鳴り響く
――あれは なに?
掌の海から跳ねる両目を失くした魚
それは
テノヒラ 温かすぎる子供のテノヒラで
....
クラッシクが流れるカフェ 香るホットコーヒー
タバコの煙見つめながら もの思いにふける
本を読んだり 瞳を閉じたり 緩やかに過ぎる時間
カフェの空気に溶ける無口なマスター 波うたないカフ ....
お腹が空いた
もう動けない
干からびてしまいそうだ
このまま朽ちてしまいたい
弱音は尽きることがない
天に目を向けると
まあるいお月様が白く輝いている
不意に一筋の涙がこぼれ ....
砂浜の太陽は燃え上がり
空気の密度が上がって
我々を押し潰そうとする
一心不乱に水をかく
不細工に水面を蹴りつける
魂を少しでも前に押し出さなくちゃいけない
例えばスライムのように
自由自在な味わいなど どうだろう
かき混ぜても かき混ぜても
ミキサーには叶わない充実さを兼ね備えた
魅惑の味
きっと ミルキーもびっくりするような
....
夏の砂浜は賑やか
夏の開放感がそうさせる
人工の砂浜は良くない
天然の砂浜が良い
自然の優しさを感じられる
笑顔が絶えないあなた
波の音が創り出す今
幸せしか感じない
賑わ ....
燃える炎を眺めていると
この瞳が燃えてしまうのではないかと
そんなことを想像してしまう
目蓋に感じる炎の熱は
愛惜しく
覚めないで
消えないで
と願う
この目の中に
その炎を ....
私が愛した始まりが消えてゆく
私が愛したおもいでが消えてゆく
私が愛した時間が消えてゆく
私が愛した幸せが消えてゆく
私が愛した不幸が消えてゆく
私が愛した人たちが消えてゆく
私が愛した私 ....
昼間の灼熱を細くたたむカーテン
ひだのすき間から
生々しく、風
湿気をはらんで
消え入るような声で鳴く
こうこう、こうこうと
或いはそれもまた夢だったのかもしれない
窓ガラスに埋 ....
穏やかな気持ちでいたい
人に優しくしたいとさえ
常に思っているのだけど
些細なことにもどうにも
イラッとしてしまったり
いらいらを抑えられずに
燻りが続くこの心の中を
掻き毟りたいほど歯 ....
スーパーマリオカートというレースゲームの最後にはレインボーロードってステージがあって、まっ黒な宇宙空間みたいなところに浮かぶ七色の床の上、マリオたちが走ったりぴょんて跳ねたりするんだけど、ぼくはマリオ ....
自称詩人は
その程度の実力で
詩人を自称するぐらいですから
恥を知りません
日本人は
何よりも
恥をかくことを
嫌う民族ですので
結論から言うと
自称詩人は日本人ではありません
....
きらきら
という絵本を
君に読み聞かせるのだけど
結晶の写真がきれいで
君のお気に入り
ひとつ 指さして
パパ! と言う
ママ! ととなりの結晶を指さす
次々に 結晶が
....
柔らかい光から逃げようと
藤棚を下から眺める
滝のよう流れる花びらが
春の喜びを押し付けてくる
地面いっぱいに散らばる藤を見て
また俺だけが生き残ったのだと思う
春を感じすぎたのだ
....
しんしんに張った空気が
白い息を粉々に薄めていく
冷たくて暗い夜には
誰だって一人ぼっちになった気持ちだった筈だ
去年の冬を思い出そうとしても
上手く思い出せないでいる
額から汗を滴ら ....
愛の終わりに時計がカチカチと鳴る
珈琲を流し込み
何と言ったら良いのか
白けた時間が過ぎてゆく
何時切り出したらいいのか迷うっていたら
彼女の方から切り出してきた
もう終わりです
....
自動販売機
500円玉が手からこぼれる
行くつく先は暗がりの中
蹴りたい気持ちを抑える悲しさ
転がる 転がる
お金も 人も 人の心も
行くつく先は ....
生きていることが不思議だ
三週間なにも食べていなかった
夜がとても長くて
眠れない夜が続いた
明後日はようやく入院できる
多分お粥に海苔の佃煮で生き永らえるだろう
セブンのチーズリング ....
政策コロコロ スローガン
三つ以上増やせば プラスチック
ノストラダムスと口裂け女
夜な夜なこっそりハーモニー
エイラ、オラーシャ うん、いいよ
女の化粧もナルシストだな
突拍子もなく キ ....
森が鳴っている
人には聞こえない音が、聴覚を
拒んで
分断されることもない
価値のある
地図上の広がりとして
さらけだされた命を包んでいる
照らされなければ何も無いと
錯誤する
....
ホタル星が輝く六月 僕の憧れが浮かび上がる
清流にレスタージョイの船 思い出達が月光の影
口笛でメロディー 思いつくままに吹けば 夜明けのなごり星
Hello!summer Hello ....
ハル あんたはもういない
海のそばで 消えた
道端のヒメジョオンがわたしのすねを傷つける
あんたの笑顔はここにない
だからわたしは風邪をひく
炎天下の通り雨みたいなハルの ....
窓を閉じる音
主人の居ない蜘蛛の巣の夏
自ら内を選んだ羽
硝子のそばから離れない
骨の寺院
どこか低いところから来る雪
小さな本をめくる
風の夢の終わり
....
160721
ちょっとTightな言葉だね
釣り針を無くし困っていると
海に潜って拾ってこいと
海彦が山彦に命じたのは
まじめなテレビは海の味方する
不真面目なラジオ ....
夏になると
私の中の情熱が少年のかたちになって
駆け出す
迸る光と熱のただ中へと
緑かがやく丘の上で
積乱雲の巨塔を見あげ
四方から降りそそぐ蝉の声を
またそれらがふと止んだときの静 ....
きみ、はじく、つめ、のおとまで、あゆみよる
しずかにないた ひぐらしのこえ
よるまではだまっていようこいなのか
くちびるとじる くらやみのなか
わたし、から、だきし ....
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