できていますか
不幸になる覚悟は
昨日の夕焼けは
今日の朝焼け
午前の雨空は
午後の晴天
どれも同じ空だから
一枚の絵のように
スケッチをするように
折りたたんだら
胸ポケットへ
....
アパートの
大家さんのところに
3号室の鳥井龍夫さんの
部屋から
異臭がするという
苦情が
寄せられた
異臭は徐々に
強くなっていった
タイのスーパーの
山積みになった
ドリ ....
わたしはきっと見たことがある
祖母の灰色の目をとおしてだけれど
B29がつきぬけるように真っ青な
雲一つない空をはしってゆくのを
疎開するため
汽車で広島を出るとこだった
ちいさな伯母 ....
おばあちゃんが携帯ショップに
苦情を言いに来ていた
「かけ放題二千円なのに料金が五千円になっていた!
どうなっているのか不安で来た!」
「お客様は盛んに104番にかけていらっしゃいます、
1 ....
風を捕まえることはできない
元通りにならない風景が悲しい
乾いた青空にひび割れた枝先が伸び広がり
鳥たちが飛ばされ流されて行く
凍てつく川面に浮かぶ白鳥が餌を啄んでいるが
枯れすすき ....
もうてん
してるけるは
はんみのざしょう
しぐなるべらべら
べっきんのちんぴ
かんばんゆるふわ
まいしんがくがく
のたまころてんす
しきてんはねりむ
うくすたいみんぐ
びーるかみつ ....
軽やかに頭を垂れながら
逃避行の挨拶はこっそりと
カメラに背を向けた
二人きりのエレベーター
秘め事にもならないな
車のキーが揺れていた
流れていくフロアの景色
わたしたちは大丈 ....
※
太陽が冷たい大気をとおして
八角形にかくばっている
冬の朝
道路は人びとのいとなみに活気づいている
みなの吐くしろい息が揺れている
むこうの馬小屋のひらかれた窓から
茶色 ....
怒るとき俺は錨を下ろす
しっかりと座標を定着させ砲撃を始める
船を密着させ海賊共をターザンのようにあーああーと渡らせけし掛ける
だろだっでにだーなーなら 縄につかまって宙に浮いているときにしっか ....
臨機応変さの無い萎びた石灰岩の頭で相談に来るな
端から人の意見を受け入れる気も無い寝ぼけたセンスのジコ野郎
瞬発力も発想力も耐久力も無い全く刺さらない言葉で俺の時間を奪うなウンコ
お前の体は消滅 ....
愛されないとわかると
憎まれる行動を取るようになる
愛されもしない憎まれもしないことが
一番耐え難いことだから
文章の欠片が部屋の隅で笑う
僕の脳内で言葉に白髪が生えてきて
杖のない単語がよく転んで痛がってしまう
今日は元旦
「あ」から始める餅つき
「け」「ま」りで祝う祈願成就と健康第一
「 ....
父との思い出は
手元の写真よりも鮮やかに
私の脳内でアルバムの1ページをめくる。
三回忌と言う名の一区切り
悲しい/寂しいと呼ぶ感情を
前よりも薄めてゆくために。
葬儀の日と同じ白 ....
月が未明に
ひだりしたにだけ
亀裂を走らせ
音もなく
ざわつき
かがやき
それとは関係なく
オリオンは南天から北の裏側に
(天体とはそういうものだ) ....
{ルビ時間=とき}がまるで水平に
音もなく それは未明
さながら砂の川のように
流れだけは純白のひかりを放って
どれだけの無意識が心底
逆らいたいと願っても あるいはたとえ
存在のみな ....
さっちゃん
その絵のお空 きれいね
うん
見えるとおりにクレヨンぬったの
心を持った先生だった
さっちゃんのその画用紙は
全部が青色だけで塗りつぶされていた
#
園庭の、 ....
小さい頃に手を繋いで歩いたあの歩道は、いつの間にか立ち入り禁止になっていた。
立ち入り禁止の表示とチェーンが張られたその一角に、子猫が3匹かたまって此方をじっと見つめている。この道の先には、古い洋館 ....
絶望は
自分を轢死体へと
誘うだけだが
希望は
自分に無駄な生命力を
与える一方で
他人を疲弊させ
困窮へと導く
しかも絶望と希望とは
背中合わせであり
昨日まで
生きるため ....
ごごお ごごおうと
轟く風の音が
窓の向こうで響く
ごごお ごごおうと
寒さを連れてくる
世界を揺らして
ごごお ごごおうと
草木を散らし
猛々しいほどに荒れ狂う
自分の中に決め台詞があると
生きやすいのではないかと思う
イキオイは
指先にではなく
足先にあった方がいいとも思う
年が明けてすぐのせいか
理由がないと歩けない
冬の光に抱かれて
こくり と 眠るように
夢の浅瀬を渡るように
用事はすっかり忘れ
身ひとつ
見知らぬ風景
懐かしい街を往くかのように
身を切る冷たさ
かじかむこころ魅かれるま ....
誰がいるかもしれないダンスホールで
奥底を知っているはずの
あなたが無邪気にはしゃいでいるから
私は何にも言えなくなって
黙り込んでシャンパンを飲んでいるだけだ
音に体を揺らしもせずに
....
青。
青いひまわりが在れば良いと思った。
空に向かって咲く姿は、今とは全く違う趣なんだろう。
青ではなく、太陽の強い日差しも跳ね返す、美しい黄色の花は。
宙に浮かんでいるように見えた。
ふら ....
ぼかぁ、馬鹿なんだよ
ぼかぁ、馬鹿なんさぁ
白い丘から見下ろす風を、身体全体で感じ取って、
僕は、只々、自分を見下している
僕の心の中に住み着いている奴らに、
必死で歯向かおうとして ....
こころはぜんぶ涙の結晶になって
ころり、ころりと
私のものから離れてゆく
私のもとから離れてゆく
逃げないで
置いて行かないで
私だけのものでいて
こころを忘れたくないか ....
痛む目頭を押さえ
溢れそうな感情を抑えている
救いは目に入らない
意識が捕らえたがるのは
真面目に選ぶ事も無い悲しみや焦り
何故?
どうして、
繰り返され ....
もしも背中に翼があったなら
成層圏の彼方まで
冷たい風を受けて
青い地球を見てみたい
見果てぬ夢はこの胸を轟かす
もしも背中に翼があったなら
遥か億光年の銀河まで
ぼくは飛んでゆき
....
3時になったら起こしてねと言って寝室へきみは行った、それからだいたい三年が経ったように思う。
元旦、朝は曇っていたが東の方から掃くように雲は流れ、正午には空は真っ青な顔をして、気の早い蝋梅が ....
この町には海がないから、手放せない荷物だけ持って町から出よう
沈黙という会話のなか、星屑が空へと降っていく
海に向けて言葉を投げるあなたは、いつかの朝日みたいに輝いていた
地平線から、ひかり ....
たとえばあなたが
わたしを忘れたとしても
並んで眺めた夕焼けは
ふたりを覚えているだろう
夕日は残る
とある非常口のむこう
あなたが立ち去った後にも
わたしらが消え去った後にも
....
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