○「小銭持ち」
僕は小銭持ちである
一円玉五円玉十円玉五十円玉が
たまってたまってしょうがない
今は木の箱に入れている
なぜたまってしまうかははっきりしている
それは小銭を使わないからであ ....
何でも無い時間の中で
時々僕は 二十年前にいた会社のことを
布団の暗がりの
上野駅の喧騒に
時の流れは早すぎた
そして なぜか 今 時は
時であったことを忘れさせた
だから 自分 ....
カメレオンの眼は
薔薇に似ていなかったかと思い
検索してみたがどちらかというと巻貝
今し方 ハヤシライスを食い
煙草をすい 部屋の暗いあたり
眺め
ほつれそうな体 仮初の ....
あなたは
ふらっとどこかへいってしまったから
またふらっと
こちらへやってくるだろう
ここに ぼくがいて
ここに あなたがいる
それ以上の意味はない
あなたとぼくは グラタンを食べる
あなたとぼくは お昼寝をする
それ以上の意味はない
あなたは 水色が好きらしい
....
やわらかなものの外側にいると
汚したり壊したりしてしまう
やわらかなものの内側にいきたい
胎児みたいに包まれて護られたい
望む場所に行くには
何をどうすればいいのか
その術を考える ....
今朝はとても冷えるから
立ち食いそば屋に立ち寄って
月見でもしながら喰い温ったまり
そろそろ そろそろと出掛けるか
(お婆さんの雨傘が
眼前でとても低く揺れて居る
顔は傾き僅かに覗き ....
実としずくは出会い
抱擁し
いま互いを手放した
実は朱く燃え
しずくは銀光を放ち
確かに交じり合い
なにかを残し
なにもかも忘れ
雨はみぞれに変わり
鼻孔に冬が立つ
も ....
間違って、鳥の巣のなかで目を覚ますこともあった。間違って? あなたが間違うことはない。Ghost、あなたは間違わない。転位につぐ転位。さまざまな時間と場所と出来事のあいだを。結合につぐ結合。さまざ ....
天の理に、救いを求める人々へ
天の理に、救いを求める人々へ
許されるべき者なく 許されるべき者なく
許される者、ありん
天の理に、救いを求める人々へ
天の理に、救いを求める人々へ
愛さ ....
生きものを傷める
永い夏は終り
エノコログサは緩み安堵のやわらかさで
午後の風に踊る
一本一本でありながら
一帯そのまま総体の伸びやかさで
秋空を仰ぐすがた
空は
宇宙の闇と光 ....
僕は雪にくちづけをした
白い白い大地に降り積もる雪は
僕のキスで
紅く
紅く
染まる
君は知っているのだろうか?
ココロに秘めた想い
君への郷愁
僕は寒さに震え
冷たさ ....
谷川俊太郎さんが亡くなられた
十一月十三日二十二時〇五分 老衰のため杉並区内の病院で
谷川俊太郎さんが亡くなられた
この一文はずいぶんと不思議だ
生や死を超えた感じのある方だ ....
消えそうで消えない{ルビ数多=あまた}の古傷が
今夜は特に{ルビ疼=うず}いている
闘いに明け暮れた若き日々
今宵はフラッシュバックに襲われて
モノクロ映画のような夢を観るだろ ....
ぼくは 眠れない夜に
夜風の海を たゆたう
青いくじらを 見た
白い雲さえ 追いやって
星を ごくん と飲み干して
おしゃべりな 雨音とともに
故郷を捨てて 来たらしい
月のよう ....
それは夜
さざめく宇宙の 真ん中で
おれは命の小ささに 顔をしかめる
川の流れが おれの鼓動を押し流す
風の息吹が おれの呼吸を運ぶ
草木はおれに 踏みしめられながら
おれよりも ....
ユキノシタが食べれると知って
そわそわする
4年ほど前、「傾き者になりたい」と言っていた彼
その数ヶ月、後彼は舞台の上で赤い派手な着物を着て
見事、傾き者になってみせた
見る者を魅了させる
粋で艶やかな立ち姿
それから、月日は経ち ....
詩は果てる?
男じゃあるまいし
じゃあ 言葉は気持を超えられる?
女じゃあるまいし、むりだよ
そんなことより
そんなことより眠っておいで
寒くてみじめで、女で男で、大きくて小さくて ....
ギリギリ目標に沿えた
内容はスカスカ
年々吊り上がる目標
本音は
そんなん無理やねん
やってる振りだけ上手くなっていく
上司との面談
業務の成果を
大盛りにして報告する
寒風を浴びながら
カッと眼を見開き
澄んで透きとほるよな
この肉身 冬空の青に曝す
ひろいひろいこの世界の照準に自らを寄り添わせ 、
夜な夜な無機小人の群れ
襲い来て粉砕され埋葬さ ....
木枯らしが街に吹き込んで来て
にぎやかなイルミネーションの饗宴がはじまる
厚着をした早歩きに急ぐ人々のそばを
黄色い大きなランドセルの集団が跳ねまわる
日暮れには
....
○「携帯トラブル」
妻「どうしてすぐ出ないのよ!」
夫「トイレだよ!」
妻「どうしてすぐ出ないのよ!」
夫「運転中だよ!」
妻「どうしてすぐ出ないのよ!」
夫「風呂だよ!」
妻「どうして ....
夜の街燈はいつも
何かを考えている
光を灯すだけでなく
決して暗いことばかり
考えているわけではない
夜の街燈の思考が閃いて
宇宙が一輪の花になる
あまりの果てしなさに
自分の孤独を感 ....
あなたしか、いないんだ
待ってください。
あなたしか、いないんです
時は、流れ、流れ、流れ、つづけ
すべては、変わる、
変わる、
変わる。
もう
ちょっと
....
女性の性的搾取とフェミニストの言う
でも、ホモ漫画読んでるんでしょう?
おかげでLGBTだ
ベーコンレタスバーガーか
精神的にレイプされているケースは
男女を問わない
母親に息 ....
街は今
昨日を忘れた 月曜日の静けさ
誰もが 消えた そこを
弱い流れの川が流れる
みんなどこかに行っちまった
だけど思い出さえ持たない
大人たちは
あれからどこに行ったのだろ ....
ダイナーに置き去りにした昨日の心は椅子の上で干乾びていた、埃を掃うように手で落として腰を掛けると今がいつなのか分からなくなった、せめて注文は違うものにしようと思ったが結局同じものに落ち着いた、なに ....
まるで儚い
これはまぼろし
どうしてなぜ微笑む
愛しいヒトよ
この指先ですら届かぬ想い
貴方に触れることすら叶わぬ
悲しみが胸の奥深くに突き抜け
やがて渇れ果てて砂漠となる
こ ....
あれは欲求の充足が阻止されたことの
一時的な怒りだったのか
なんにも知ってはいなかった幼女の
ヒステリックが沸点に至り
あの時、
一軒家の玄関ドアに嵌め込まれた
デザ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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