私は猫になりたい
気ままに暮らし
餌には不自由しない猫になりたい
人間は嫌いだが
たまに寂しくなると擦り寄り
撫でてもらえる猫になりたい
凍結した大地、
彷徨する雄の白熊
雌の匂いを頼りに、
年に一度の交尾を求め
蒼白い氷山の突端、
雌雄は獰猛に唸り
出逢い対峙する、
選択の余地はない
生き残って来た意志 ....
ハーネスを付けた老犬が
散歩している
ヨタヨタと…
仔犬の頃から
遊びあった犬
散歩中に私を見つけると
尻尾を回し飛びついてきたのだが
「マリリン」呼んでみる
近寄ってこない
....
無理だと思うよ
妖精が云う
あなたは人間だから
でもわたし
もうすっかりあきらめているから
それならなぜ
妖精が云う
あきらめているとできることが
それはなに
期待をしないこと
....
追い風にのって 走るはしる時速50キロ
晴れてるときは 鬼に金棒
もっとでるけど 速度違反
渋滞の車たちを 軽く追い越す時の
気持ちよさ
....
おぼろ月が泣いている
雲に隠れて泣いている
貴女に会えないこんな夜は
潮騒枕に眠り行く
おぼろ月が泣いている
私を見てよと泣いている
夢に破れたこんな夜は
....
わたしの愛しいお月さま
借り物の光で身を装いながら
あなたは女王のように天を渡って往く
わたしの愛しいお月さま
ちょっと見わからないが肌は荒れ
あっちもこっちも傷だらけ
わ ....
スキップしたい
大手を広げて
ジャンプして
身体全体でこの
喜びを表して
満面の笑みを
あなたに捧げる
分かってる
そんなタイプじゃ
ないけれど
夢に置いて行かれた大人たち
ライバルに置いて行かれないように
綺麗に並んだ椅子を奪い合う
口寂しくて火を付ける煙草の
先端は丸く風船のようで
西日が差し込む窓辺の側に
夕陽と炎の赤いパ ....
私は私
取り繕っても
私は私
背伸びをしても
モノクロ写真に納まる
あの日のまま
私を肯定し
誰とも比べない
私を愛おしむ
私が可哀想だ
私 ....
地下10,000mに眠ったなら
誰も私に触れることは無いでしょう
珪酸化合物の化石となって
洞窟の底で
那由多の刻を過ごします
澄み渡る地底湖には
金粉の小雨が降ります
時折見る ....
もう誰にも会いたくない
こんな顔見せたくない
独りこの傷が癒えるまで
この部屋で眠りたい
俺が悪いのか
繊細な心は両刃の剣
鈍感にはなれない
全てに反応するセ ....
その男
生まれたときは貧相で、猿にも似た面立ちで
決して可愛い泣き方もせず、
その男
幼児となって生意気に
おさがりは嫌だと駄々をこね
その男
友も作らず師も知らず
世話を ....
一日中ゲームをしていたいが
働かないと電気代も払えなくなり
ゲームが出来なくなる
かと言って働くと
一日中ゲームをすることは出来ない
このジレンマを解決する方法はないか?
数学者でプロゲー ....
指先から出血が続く
痛みはない
皮膚が薄くなってしまって
軽く擦れただけで出血する
紙やハンカチ、紙袋などに
血が滲まないように
必死になる
握手などできない
理解して欲しい
痛みは ....
青空に噴き上がる
虹色の水柱
空をゆくものから
落ちてくる何か
午後の曇の下
少しだけ歪んだ時間に
終わった後の祭りが映る
誰もいない径を
どこまでも揺れて ....
金のことを語るのは下品だ
と思っている奴がいる
貧乏人の自称詩人に特に多い
確かに金のことばかり言うのは
どうかと思う
しかし、本当のところ
金は他人の命より
圧倒的に大切だ
それはア ....
無風に花瓶、押し倒れ
転がる転がる、少女の手許
受け止める幼手、花瓶は砕け
甲高い笑い声、さも当然に
さも当然に、笑い声響くなか
花瓶は完璧に粉々に、亀裂走る円卓
少女は意識し ....
どんな噂をたてられようが
雨は お構いなし
降る時は降る
降らない時は降らない
誰ともひっつきたがる酸素は
水素に恋をし 焦がれて
この地球を覆っているのか
酸素と水素の出会いは恋 ....
きみ
そこに大したドラマがあるとは限らない
きみが期待するものがあるとは限らない
きみが期待するものは
おまえが自分で作り出せ
ゆめのなかでゆめを見るな
現実の中でゆめを成せ
....
雨の原宿シティー
傘の花が踊る
人の群れに咲く
喧騒をBGMに
不揃いな拍子で揺れる。
地球がおかしい 日本はもっとおかしい
大きな地震が多い ひどい豪雨が多い
夏の暑さが異常だ 39度が普通になった
地球が怒っている アリのような人間が
排気ガスを出し続け ....
平熱の日々には
ひとの軸が熟していく
高熱のうめきも低熱の苦しみも
何もないので表面はなだらかであるが
ひとの上へと落ちてきたものは
どこまでも着実に収蔵され
ひとを通過する静かな ....
都市を横に連ねたような貨物列車が駆け抜けたあとに
鳥のエサほどに分けられた轢死体ひとつ
十六の少女、と夕方のニュースが声をひそめて告げた
そんな歳で絶望なんか本当は出来るはずもないの ....
目覚め
口の中の乾きを覚え
非日常を知り
異空間で過ごす数日に
不安を覚え
朝食を摂らず
外出する
見慣れない物
すれ違う人たち
初めての音を伴う
言葉が行き交う中
孤独を覚え
....
わたしかなり年を取ったら
おばあちゃんみたいな
きらきらに
透き通った灰色の
髪の毛になろう
それからもっと年を取ったら
転んで足を悪くするかな
そしたらわたし
茶色につやつや光る ....
朝、制服
うすい雨のなか
ビニール傘をさして
バス停まで
拒食の脚であるいてた
傘の向こう
こまかな雨粒の向こう
紫陽花が鮮やかに
青色ににじんでけむる
ブラウスが肌にはりつく
....
レレレのれんほーが
恥事、もとい知事に
立候補した場合
オッパイに泡を付けて
グラビアを撮った過去を
ほじくり返され
日本のチッチョリーナ的
扱いを受けるのは明白だ
(リオでもやれと言 ....
誰もいない空におもうこと
記憶をもったどうぶつたちが
今日についてはなすこと
エンジンは吹かしてはいけないし
風は時おり止まないといけないね
誰もいない空におもう ....
意識 開かれていく
音の響き自在な界に
眠りの底 オオゥオオゥ
覚醒の内 ォォイ ォォイ
子音は母音に溶解し
回遊するシの言葉ガ
音像の絶えざる変形に
至福の在る形態、歌い創る
( ....
1305 1306 1307 1308 1309 1310 1311 1312 1313 1314 1315 1316 1317 1318 1319 1320 1321 1322 1323 1324 1325 1326 1327 1328 1329 1330 1331 1332 1333 1334 1335 1336 1337 1338 1339 1340 1341 1342 1343 1344 1345
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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