鞄屋から仕入れた道具で
踏切を越えたのなら
其処からはもう戻れない
敬謙なクリスチャン達の
祈りが折り重なり
優しい貴方の左眼から
涙が溢れ零れても
てめえが歌うと
ひでえ曲に聞こえる
歌詞が分かんなきゃ
ダミ声おっさんの
ボヤキだぜ
他人のカバーで
あっ、なんだ、そこそこいい曲なんだ
と気づく
そういう意味では
ビートル ....
恥ずかしいと思わない時点で
センシティブではないので
幾ら頑張っても無理だ
背伸びすると
踵が宙に浮いて
地に足がついていないから
ちょっとの力で
転けちゃうぞ
身の丈にあった ....
可愛いカナリヤを
捕まえたと思ったら
なんだ、とんでもないものを捕まえてしまったな…
そう言うと
彼は私の足を縄でくくり
木に繋いだ
鷹には ....
言葉のいらなくなった未来
それでも明日はくるくるって来る
音楽は残り、電気も残り、未だあなたは言葉を紡いでくれる
ピアノから数が溢れ、ギターから平和が流れ、演奏者は歌う
その言葉が心を揺らす
....
こころ
これを現すためだけに
仏像はのみにおのれをきざみこむ
こころ
これに衝かれるためながら
少年は姉からはしりさる
季節の寒暖の表層をおよぐ小魚たちよ
都会の風に恋した枯れ草 ....
探すつもりもなく
期待もなく見上げた空に
おもいがけなく大きな月を
見つけると
不意を突かれて
涙ぐみそうになる
今日は満月でもないのに
晴れた夜空に低く浮かぶ
大きな月
死んだ人の ....
みななんとか生きている
薬飲んだり
入院したり
手術したりしながら
みななんとか生きている
もう早く死にたいとか
ピンコロで逝きたいとか
子どもの世話になりたくないとか言いながら
みな ....
アナタスタシアの陰門に指を入れた。
びくびくっと痙攣した。
思えば、メスとは逃げる性だ。
逃げるってのは、追いかけてほしいからだ。
愛してるときは愛してるっていわない。
....
それを言うと
渡り鳥のことを思い出す
羽搏いていた鳥が
水面に映った自分の姿を認めると
鳥は堕ちる
波が代わりに羽を動かす
と言うのは便法で錯覚だ
鳥が波に{ルビ唆= ....
希望も夢もない時代にあっても
ユーモアは残されている
やらねばならぬ事に埋め尽くされた
時代を裏で支える世捨て人の心体は
限られたほんの短い時間で
沢山のシを生み出さなければならない
その為に残酷な爆弾を用いる
脳が麻痺するリズムの中で
....
こんな俺だからこうなんだ
どこまで我慢したら我慢になるんだ
すべては生き方のために
どんな歩みだしになるとしても
まっしろな紙のうえで転がる石のように
ほっさなう
....
{引用=享楽し、憂愁する人間らしき行為言動を/文学評論 漱石}
ほどほどのかなしみやほどほどのしんみりが
うつくしく売られている骨董通り界隈
秋のなか 求められ 飾られたり 楽しまれたり
....
新宿2 丁目の深夜4時に手を繋ぎキスをする男性カップルや東洋人や白人の若者達
路地にはビートが溢れ肩を組んでさんざめく不思議な人の塊を見つめている俺
生命は科学 を超えていつまでも謎のままでそ ....
東京にいるときゃ
キッコと名乗ったの
逗子では
ブラックマンと
名乗ったの
名前を変えても
変わらぬ残り香が
いつでも
私をマユミにするわ
昔の名前で出ています
嫌になるほど後悔してるけど
後戻りはできないから
前にしか進めないのだけれど
いっそのこと上の方とか下の方とかへ
突き進んで行きたかったりする
言い訳しながら
取り繕って
謝ってみたりも ....
年を取ると
もう無理だ!
チンは
下がりぱなしだ
私の意識の後ろで
踊る私がいる
簡素な服で
裸足で
踊りつづけている
その踊る身体は
現に此処に在る私の身体よりも
ずっとしなやかで
烈しい
私の奥に散る火花のありさまを ....
お伽話
銀河の向こうに君がいた
禁断の実は渦の中
迷い込んだら逃げ出せない
小さな小さな恋のお話しで瞼が閉じて
朝の雫が落ちたとき
ぶらんこに揺れながら笑う君
....
大口病院の類いが
死にかけた
ジジイババアでは飽きたらず
コンビニおでんに目をつけたらと
その無防備な姿を見るにつけ
いつも不安に思う
死なないまでも
鼻くそ入れて
ほくそ笑んでい ....
失ってから本当に大事な物に気付くんじゃなくて
失ったから本当に大事な物に化けるんだよ
なんだじゃあ負けゲーじゃないか
無理ゲーじゃんか
そう ....
日がな一日中
気付けばエロサイトばかり観ていた
我ながら他にする事は無いのかと
無いのか、ならば仕方が無い
まとめサイトを巡り
アンテナサイトで目を滑らせ
リンクからリンクへ飛び回り
....
猫が鳴いている
どこだろう
ここは暗がり
静かな街の端の方
車の下かな
茂みの中かな
もうあれきり声は聞こえず
なのに意識は猫に向く
帰りたくないというのもあるかも知れない
....
ただただ時が過ぎるのを待つ
果報は寝て待て急がば回れ
急いては事を仕損じる
だからこうしてのんべんだらり
デジタル時計は不連続の時を刻む
情緒もへったくれもありゃしない
空は朝から薄暗く
....
161016
モンブランに登ったきり
息子達はまだ帰らない
静止衛星も知らないと言う
3番茶を飲みながらしみじみと語る
和菓子屋の正面にはケーキ屋さん
栗の季節を迎え ....
給料が入ったら服を買いに行きたいです
料理バサミは綺麗じゃない
金を稼ぐことに必死になって、生きていく
だとしたら俺は、瞬間じゃない
最近の論破を練習している
機嫌良くしていられるというのが ....
なぜだかわからないが
今の若者は
ゴキブリを非常に恐れている
僕の近所に住む八十六歳の伯母さんは
素足でゴキブリを踏みつぶしたことがある
無人の待合室で数人の無が座っている
無たちは穏やかに語り合いながら、何も待たずに座っている
僕が待合室に入ったら、歓迎して無の仲間に入れてくれた
夜気晴らしに散歩したら無になれた
無量大数になるよりも無になることは楽しいから、無になれたとき、何もないのは楽しいねって誰かと話したかった
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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