時間は気にせず
あなたと会話
徐々に盛り上がる会話
仕事のことは話さない
硬い話になるから
しばらく沈黙が続く
その沈黙さえも
楽しむように
会話してあなたをもっと知る ....
真夜中に飲むアールグレイに心は踊る。
記憶の中のバレリーナのようだ。
真紅の液体はほんのり苦い。
記憶の中の初恋のようだ。
煙草を一本。あの頃の記憶が蘇る。
あれは横浜の ....
森の中にひっそりと佇む湖に北風が淡く吹き抜ける。
初秋の風にやましさはない。
私は一人湖岸を歩き、秋の訪れを静かに待っている。
夏が今、去ろうとしている。
私は自分の心と対峙 ....
一人の夜は
とても気楽で
無理に笑顔を作る必要もなく
諍い合うこともなく
気まずい間を埋めるために
言葉を立て続けて放つ必要もなくて
歩くのが面倒くさいといって
寝たまま転がってみて ....
暗がりを映せば鳴る目の水の
緑に散っては集まる姿
標を失い かたちを失い
かがやきながらすぎゆく姿
階段の前に
すっくと立つ影に
目が触れ 揺れる
滾ることの ....
海のすぐそばを通る径に
崩れかけた廃屋があり
それを覆うほどの大きさの
汚い布が何枚も
何枚も重ねてかぶせられていて
浪や風が来るたびにひるがえり
がらんどうの廃屋 ....
小さな古い木の
根元近くの幹にあいた洞から
白く艶やかな瓜のようなものが
ゆっくりと外へ押し出されている
周りに溶け残る雪から
雪と同じ色をした蟻に似た虫が
ぽつりぽつりと ....
迷惑というものが
足元に転がってきたので
これ
あなたのですよ
と元来た方向に蹴り返したら
露骨に嫌な顔をされる
それ
お前のもんだろうが
と
正しい日本語に言い換えて
返してあげ ....
夏が
終わる頃
聞こえて来る
最後の
飛翔のあとの
蝉の
長い命の終焉
時が止まったままの 記憶の片隅には
初恋の思い出が いっぱいつまっていて
ときどきあの人の あの時の顔が浮かんでくる
青春の忘れられない 出来事が
昨日のように ....
言葉と言葉同士を繋げた
未知の世界への扉が
目の前に
数えきれない程 並んでいる
片っ端から開けてみれば
知らない街の匂いがしたり
見た事も無い景色に息を呑んだり
深い七色の森の ....
眠れない夜が好き
(二行目は思いつかなかった)
ペットボトルの水を飲み
ソファで何もしないことをしている
新聞で読んだ伝説によると
こんな夜には黒豹が
宝石を探してうろついているそう
カ ....
あなたは光のように
輝いて
手の届かない存在
ちっぽけな私には
手の届かない存在
でもね
あなたの周りには
たくさんの人
あなたも
その人たち ....
のそのそとなら動く
動きたくないことを
精一杯に表現してみる
声も上げずに
反抗的な目の色を纏い
一歩にすべての体重をかけて
これよりも重い歩みはないことを
なんとか知らしめ ....
君は本のページをめくって
{引用=ネイティヴ・アメリカンは
母なる大地が子をはらむ春になると
モカシンを脱いで
素足で
そっと大地を歩く}
そう君は読んでくれ
私は誤りがないこと ....
新しいばんそうこうを貼って
おもてに出たらば
白いクジラが通り過ぎて
桃も潰れていた
夏休み~
誰もいない家の中
パスタを袋の中で折って
折って折って
折って折って
普通に美味し ....
わあ、やべえ ココ
もしかして 「とってもホテル」?
やべえ.... とってもホテルじゃん!
バリくそ とってもホテルじゃん!
Wow あかん
....
さよなら自分
こんにちは自分
歌っているのは夕空の下の
いまだあの頃 雁行を見上げながら
誰に向かって いつに向かって
泣いているのはやっぱり自分
忘れられない
忘れないから
そう言い ....
季節外れのブランケット
雨音の波を 遮断しきれない
少し薄手のブランケット
ほんの少し 体に纏わり付いて
―――午前二時、
雨を受け止める窓硝子は
淡く蒼い夜の色
寒い訳 ....
ひとつ
ひとつ
思い出を辿る
佐世保女子高生同級生惨殺
名古屋女子大生老婆惨殺
どちらも
殺したいという他に
これと言った理由のない犯行
あの人やその家族は
今頃どうして ....
真っ白な毛に覆われた猫が
黄色い瞳を光らせて言う
走れ
だから逆立ちして見せた
ただそれだけのこと
シャノアは私を威嚇した
尻尾を立て
全身の毛をさ逆立て
黄色い目の輝きを ....
160817
エアコンを弱から強にすると
0.5℃だけ室温が下がります
古跡有事のご子息の落とし胤が
日誌に書き込んで小難しい上司へ
送る
定時連絡だから ....
Lと出会ったのは、まばらな枯れ木が散らばる空地が豊かな森に変わる、街のはずれの小ぎれいなパン屋だった。そのパン屋で、僕は毎週土曜日、夢のようなケーブルを敷設するプランについて話す場をもつため、大勢の客 ....
思い出してしまうことも
思い出そうとしなくても
切ない記憶だとしても
思い描いてしまうことも
思い描こうとしなくても
狂おしい目標だとしても
頑張ることを
がんば ....
さみしい人が
さみしい人に
さみしいですと
手紙を書いた
なんてこと
シロヤギさんより
たちが悪いね
わかりあえない
私たちには
明日のことがわからない
台風が
また ....
詩人たちよ
詩を書くな
風になれ
朝は夢のお告げとともにやってきた。
都市のあらゆる時間の色を濃縮して色鉛筆を
つくり、その色鉛筆をもって描け。この目が
見るものすべてを丁寧にえがきつくすことで
立ち上がる都市。今この場所で、 ....
あの頃、彼の人影は発光した
暗闇に跪き、両手を組んで
あの頃、彼は両手を差しのべた
背後の照明に、照らされて
顔の無い客席へ
歌だけを残して
若い彼が世を去った
あの日から――僕は耳 ....
緑を渡り
砂を運び
波を煽り
渦を巻きあげ
静かな野辺の昼下がり
焼き付けられた青空の下で
見失った行先
迷子の風は
回帰へ向かう
忘れ去られた後悔の渦が
始まる ....
ぼくは 鍵をかけるけど
果たして それは
ドア一枚を隔てた
あちら側を守りたいのか
こちら側を守りたいのか
考えてたら 遅刻した
カゴの中で今日も小鳥が歌う せかい
街の ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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