ルルルなんて
鼻歌を唄ってみる
涙が溢れないように
フフフなんて
空笑いをしてみる
怒りを隠すために
スキップして
ジャンプしてみたり
ベロベロバーって
変な顔してみたり
....
「子どものための幻想詩」
子どもらしい子どもにしたがる
大人のためかもしれない
大人になりきれない子どもがえがく
むなしい まぼろしかも
けれど中にはよいものが
目を磨くん ....
女は泣きながら言った。
何で私と同じように愛してくれないの?
何で私が愛するように愛してくれないの?
情熱では、どんな男にも引けを取らないくらいハートは燃えているのに。
....
ほっと懐かしく嘆息してしまう、
それまでの全てが報われる、
そんな濃密な青の色彩だけが独立して
開けた額縁のような窓の向こうに 在った
その青の色彩はよく見れば、
濃密なのは視界の中央部 ....
ふらり
ふらふらと
目的もなく
街をさまよう
烏に慄き
野良犬に脅され
飼い猫に見下され
それでもあるき続ける
すれ違う人は
挨拶どころか
笑顔もくれない
風が吹 ....
町を散歩していると、僕がちっぽけな存在だってしみじみと感じられて、安心する。
僕より大きい樹が、存在を教えてくれる。
大きい樹は、存在以外のことを何も教えてくれないから好き。
僕は自動車より小さ ....
人生には
戦わなければいけないもの
と
受け入れなければいけないもの
とがある
昨日僕は遠くの都会に住む同級生から
久しぶりに手紙をもらった
短い手紙だったけど
手紙の内容が僕の脳裏に広がった
僕も同級生に久しぶりに手紙を書いた
書きながら同級生の顔や働いている姿や働い ....
まあなんと
落ち着きのないことよ
眠れずに
不安が蓄積され
叫び出したくなり
喉を掻き毟るほど
のた打ち回って
想いが
魂が
この身体から飛び出してしまわないように
気 ....
汚れた屋根に降りそそいだ雨が
酷い色になって窓をつたっている
音楽を聴く気分でもなく
本を開くのも億劫な
隣の空地に投げ込まれる空缶
明方には野良猫のおもちゃになる
....
「さんさい」
ピースサインをしながら
息子はごく自然に鯖を読んだ
うん、君は二歳だ
そんな君は、声を出すようになってから
いつしか「いらない」とよく言うようになった
決まってどこか ....
鉄の孑孑が
陽に吸い付く
山羊は飾られ 剥かれ
刎ねられる
空の管が鳴り
青は黙る
三方向に拡がる風景
外のちから 滴の影
淵の淵から
雨が掘り起 ....
もう旅はしたくない、と思った
サンクチュアリ
蓮のかおりがすこし漂っている
誰かがさしのべる手のひらは
あたえられる権利のように
まぶしく見える
でも ....
「お前彼氏作らないの?」と言われて
思わず泣いたその理由が
「あなたが好きだから」なんて言えなくて
青い看板に白い文字で
ビジネス
カジュアル
フォーマル
朝のだだっ広い駐車場
少しくすんだ 慎みの季節が
春に巣立った雛たちの 瞳にも
映って
....
夕方のラッシュに逆ろうて
工業地区行く電車に乗る
降りた駅ですれ違う人たちに
ご安全に 言うて
構内に入っていく
いつもの事や
ほら若い連中がまたはみ出して歩いてきよる
ご ....
生活感のなかに、だいすきな匂いをかぐ
ゆれるカーテンを抱きしめる
そういうとき、私のなかには
愛しかなくて心細いの
透明な血が流れている
母のお腹のなかにいて
私は目を閉じながら目 ....
移転先の
地下に溜まった水が
汚染されているのか
いないのか
それが重要な問題のはずだったのに
いつの間にか
盛り土するって言ってたくせに
してねえじゃんか
という話にすり替えられてい ....
幽かな機械が夢を語っている。
夢みる幽霊が歌を歌っている。
夢みる夢が音楽を奏でている。
夢みる機械が語り歌っている。
死のようにつよいあなた
鯨の神秘的な泣き声に似て、
茫漠として残酷な闇の世界
きらめいているのは、その鎌
農具、革命の象徴でもあり、生活の象徴でもある。
いつも愛してるっ ....
かかわりの中で
愛が生まれる
かかわりの中で
愛が育つ
愛の反対は
憎ではなく無関心だ
子供の頃の私にとっては
ばあちゃんの家というのは
いつ行っても
心やすらぐ場所だった
あの頃を想い出すと
今でもあの頃のやすらぎが
鮮明に蘇ってくる
久しぶりに見る陽光は眩し過ぎて
自らの汚らしさを思い出す
卑屈になって
謙って
疲れ果ててしまったこの心に
暖かな陽差しはむしろ痛みをもたらす
無防備に放り出された四肢は
幾千の ....
水の{ルビ簾=すだれ}がそこかしこに垂れ下がっている夏の部屋に居て、ぼくはもうあの郵便配達夫が来ないことを知っている。ぼくの胸のなかには白い綿毛のようなほわほわした生命体がいつも棲みつ ....
万が一
爆風トランプが大統領に
チンレンホウが首相になったとして
二人が会談したら
恐らくスーパージョッキーの
熱湯風呂のコーナーかなんかにしか
見えないのではないか?
まあ、大統領 ....
愛は始まりを告げなかった
愛は終わりも告げなかった
愛は形も作らず
愛はどこにも現存しなかった
愛は幻のように思えた
愛は煌びやかな化粧をした戯言のように思えた
愛は歌のように高まる感 ....
庭に穴が開いた
直径五メートルほどの大きな穴だ
思いのほか深く底が見えない
家人は怖がって埋めたがるけれど
まあ待て、何かに使えるかもしれない
主人はそれを制止する
試しにいらないものを
....
ふりつもるものはなに
きおくのなかのたびのはじまりは
こもりうたのようにこころをときめかせるものだ
かかとのないくつであるきつづける
ぼくにひつようなものはいちにちぶんのあいと
おきわす ....
時計の上に旗を立てよう。
明日が旗で、時計は進む。
旗は誰のものでもない。
旗が時間で揺らめく。
時計にとっての明日が、なんの変哲もない明日なら、時計は大丈夫。
君にとっての旗が君自身の立て ....
歌が時間を追いかける。時間は歌に捕まえられる。時間が歌に盗まれる。盗んだのはある時間。盗んだ時間のなかで誰かが時間の外に出る。誰かが時間を歌いだした。誰かにとっての歌が時間だって、歌が歌いだした。
1254 1255 1256 1257 1258 1259 1260 1261 1262 1263 1264 1265 1266 1267 1268 1269 1270 1271 1272 1273 1274 1275 1276 1277 1278 1279 1280 1281 1282 1283 1284 1285 1286 1287 1288 1289 1290 1291 1292 1293 1294
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.87sec.