ざらり・ざらり・ざらり。
ぱら・・・・。ぱら・・・・。ぱら・・・・。
父の骨は、少しつまみあげただけで崩れてゆく。
粉々になった骨の欠片
これが人の形だったのかを疑いたくなる。
名前 ....
二人の天使が私のために降りてくる、あの星空の彼方から。
一人は私を引き上げ、一人はそれを支えた。
感情の渦を通り抜け、感性の輪を広げ、創造の平野を飛び立った。
それを逃避だと誰が言 ....
背中に秋の気配を感じさせぬままお前はやって来た。
私の体内時計は正午を少し過ぎたばかり。
もう夏ではない日盛りが私の乱雑な書棚を照らし、
知らんぷりして書き物をしている私にただ時は静 ....
空っぽになったような
この身体だけれども
宙に浮かぶことはなくて
かといって
足が地についている感覚はなくて
それでもフラフラと歩き続けていて
なんの目的もないのに
前に進まなければなら ....
友の家の玄関を開けば、ひょっこり顔を出す
新妻とすでに五才の少年は、知ってる顔!
友がぎたあで弾き語るアンパンマンの唄を
BGMに祝杯のワインを啜る、幸福な夜
....
初老の吉田先生と、四十一歳の僕が
久々に語らう鎌倉の地下の珈琲店
――今、人生の岐路にいます
そっと頷き、眼鏡越しの瞳は優しく潤む
笑っている猫がいた
実際には笑っているようにみえる猫がいた
太陽を少しだけさけて
のんびりねそべっていた地球に
私はいやなことがあって
泣きたくてそこへいったのに
笑っているような顔の ....
最近、セフレを放置していたら、
精神病院に入院したみたいだ。
なぜかは、知らない。
きっとつらいことがあったのかもしれない。
孔子は言った。
女と小人は、離してると怒 ....
過去にあったいやなことが
頭にうかんでくる
わすれられたらいいのにな
どうしていやなことはわすれられないんだろう
いいことはすぐにわすれるのに
あなたがわたしに言ってくれた言葉も
....
自分のことが
大好きで
大嫌い
これが僕の本音じゃなかろうか
誰かが言っていたね
僕は自分にとても繊細な
手術を施さなければならない
ある人が言ってくれた
本音で生きればいいんだよ ....
もう、だめだ 俺は
かつてはあった
座っていながら心拍数が3倍になって
世界がぶれるほどまっすぐに立ちあがれた
いま、は 何にもない
部屋の明かりをつけるたびに
ここじゃない ....
お前が思いつく「面白い」は
笑点レベルだからさ
せいぜい漂白剤入り点滴で
昇天しちゃう爺婆相手で
何とかなっていること
忘れんなよな
横須賀の路地を歩く少女が
黒く長い髪と
....
「死んだ猫の瞳みたいだね」
彼女はそう呟いて猫みたいに眠った。
猫と話すときの人の瞳は生きている。
国が管理する原子力発電所は顔認証システムがあり、全ての入門にセキュリティがある。
その検問を通り、敷地内にある会社へと向かう。
事務所のあるビルは3棟並んでいる中の真ん中にあり、そのビルの間の庭先 ....
階段を上がると宇宙がいた。
「宇宙って割と近くにいるんだ~~」
と素朴に思った。
宇宙人はいなくて、ただ単に宇宙がいた。
変わらないものは何もなくて、
変わらないものがあるとしたら、
全ては変わるということだけだと思ってた。
けれど、今、この瞬間、
ここにいる自分だけは変わらない。
そ ....
詩を一緒に作ったら、初々しい詩が生まれて、その詩はもうあなたとわたしの子どもだ。
その詩はたくさんの人と関わるだろう。あははと笑ったりほろっと泣いたりさせながら、生き続けるだろう。
あなたとわ ....
ミルク
{引用=
あなたの飲むミルクを温め直したい
胸からこぼれたビーズを拾い集めたい
広く高い草原へ
あなたの手を引っ張って
困らせたい
もう、なにを落としたって
....
自分だけの幸せには
常にむなしさが
つきまとう
頭の中にもうひとつ
頭があって
それは
森でできている
涼しい泉のほとり
お姫様が金のまりを落して
しくしく
それとも
赤ん坊がさらわれた木の上で
えんえん
いずれにせよ
....
砂漠の向こうでランボーが
蜃気楼に投網を打っている
やつめうなぎが川底ではぜ
永遠の焦げる臭いがすこしする
酸素漂白濾紙をおりまげて
にがい液体にわたしを落とし ....
浮世、
という
夏の、
ゆらぐ陽のように
濃く、
あまりにも
鮮烈な、
燃えさかる幻が
汗ばんだ肌を
包んでいる
熟れた風のそよぐ
青い夜、
若い男の身体は
激しく鼓動し ....
落ち葉の下で赦しあうものたちが
まもなく眠り つつ 目覚める
踏みしめる靴は謳いながら 明日を知らないで
見渡せる花野が待っているのは綴じられる日
過去の箱舟と名づけてみたい 手帖として
....
海もタワーもみんなさよなら
九月晦日のもうすぐ夜明け
ずっと聴き続けてるバイオリン
冷たい飲み物と空色の携帯
ワンピースとハンドカバーと
どこにもいない誰か と
玄関には自転車と靴
わた ....
夏は遠ざかるばかり
振り返ればやっぱり夏は短くて
夢のような日々だった
九月の砂浜に残る足跡
勢いをなくした陽差しを浴びる
心はまだ夏模様
朝と夜は涼しい
涼しさは寒さに ....
今日は稲刈りの朝。
いつもより早く起きた私に
父は焼きたての目玉焼きを差し出した。
「今日もよろしく頼むよ」と
小さな茶碗に白いご飯をよそいながら。
それから約一時間後
トラク ....
モハメッドアリの代名詞だったけれど
アリが死んでしまった今
大口と言えば
漂白剤入り点滴ジジイ殺しだ
ん?まさかとは思うが
アリも犠牲者の一人じゃないよな?
まあ、気を付けた方がい ....
零れ落ちた夜は
そのまま 夜明けになろうとも
溶けることも 消えることもなく
ただ残り続ける
皆は夜の明ける方へ歩みを進めた
俺はただ一人 夜に籠っていった
....
寂しいから寂しくないふりを
しているなんてお見通しなの
寂しくないならどうして
そんな限界集落の無人駅に
会いに来ないかなんて言うのよ
あなたの孤独を映し出す
鏡のように澄んだ湖はもう ....
本屋にこたえがあるとおもい
休日に探しにゆく
お金があればいいし
収納が得意になりたいし
料理もうまくなりたい
かけたものを補えるとおもっている
補えっこないともおもっている
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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