腹立ちまぎれに
太陽に目がけて投げ入れた叫びは
放物線をかいてじゅっと蒸発し
陽と一緒に水平線に飲まれて消えていく
海辺の彼女は
「だからいったのに」というそぶりを見せ
つまらないもの ....
もしこれっきり何も書けなくなって
ただの一片の詩も落とさずに
残りの人生を生きてゆくとしたら
それはそれでその幸せを祝おうか
シ ....
自称詩人が腐りました
アパートの一室で腐りました
このところの暖かさで
腐りやすさに拍車がかかったので
あっという間に腐り果てました
大家は
自称詩人だとは知らずに
部屋を貸してしまいま ....
数え切れるだけの思い出だけ
携えていた筈なのに
あの日に引き戻すような 風の強い晴れた日は
懐かしいメロディが耳から離れなくて
どうしたってまた
君に戻る
どこをどう探せば ....
がらんどう
でなけりゃ鳴らない
灯りはいらない
隙間から射し込む程度
《{ルビ外面=そとづら}はいつだって焼かれているさ
がらんどうで
鳴かねばなるまい
万華鏡を回す要領
青白 ....
今夜のぶんだけワインを買って
うちへ帰りたい
きみに仮借した表現でいえば
69本は余裕があるけど
そういうことじゃない
点滅する光の端と端をぐっと握って
無理やりむすんでしま ....
朝のひととき
幸福感につつまれる
ふわふわと
浮かんでいる
忙しくしていれば
世の中の荒波にもまれ
消える定め
気分なんてそんなもの
何時までも続かない
朝のひと時
....
吐き出して
吐き出して
ごみの様な山を築く
偽りを
おもねりを
並べては遊んでいる
本当はない
魂の叫びも
輝きもない
言葉を並べ立て
自己満足に浸り
時をついやして ....
冥王星を掠めて絶対零度の孤独が錐揉みして墜落しお前の四肢を痺れさせ乱反射する寂寞が大海原に揺蕩って
見よ!
エジプト王の灼熱の眼!
楊貴妃の世界を抱擁する胸!
ナポレオンの歓喜に震える ....
おひとりさま は
毎晩 毎晩
寝台のマットレスに
卒寿のからだを沈めるとき
青い年 赤い齢の
灰分となった 乏しい想いが
天井から 舞いお ....
自動車教習所で
縦列駐車は教えてくれるが
渋滞したときの行列駐車は
教えてくれない
クルマは急に染まれない
週末
昼下がり
喫茶店
行き交う喧騒は
文章を精錬するには
ちょうどいいくらいで
束の間
孤独を忘れ
勘違いをして
夜の闇
仄かに放たれる
月明かりを
忘れそうになり
懐かし ....
「対話と圧力」じゃなくて
「金」でしょう
多くの血を流すよりは
金がいいでしょう
揺れる心を歌うには夜がいい。
闇鳥のハミングなど求めはしないが、
自分の影法師が闇に沈む時
初めて人は自分探しの旅に出る。
色々な人や物に出会う旅。
惑いの日々はやがて過 ....
心は
ころころ変わる
死にたいと思ったり
死にたくないと思ったり
天気のように
ころころ変わる
人生は苦である
苦を少なくするのが
修行である
修行が生きる目的である
あるきっかけで
蘇ってくる過去のこと
リアルに美しく
嫌な過去は
黒ずんで見えたり
暗い色が混ざって見える
初恋の相手は今何をしているかな
淡い淡い柔らかな色彩
家族みんな ....
白い線の上を歩いてみる
この線がどこまで続いているのか分からないけれど
腕を拡げずに
ふらつくことなく
あまり下を見ず
できるだけまっすぐに歩く
一歩くらい踏み外したからと言って
何事も ....
髪の毛でふざけるのに飽きたら
諦観をもってこちらにおいで
シャンソンはもう進化することはない
ただただ伝統のなかで呟いているだけだ
アンティークな森の向こうで遠雷が聞こえる ....
誰も名前を呼んでくれないから
自分のこと
さっちゃんて呼ぶように
自称詩人は
自分のこと
詩人って呼ぶんだよ
うわっ、チョーさぶっ!
チョーーーーーーーさぶっ!!
ホントに ....
夕暮の路 小石を蹴り
空に小言。
きれいじゃない
靴を見て歩く。
前はみない。
どこからか聞こえる
各々の箱型から かほる灯と火。
夕げの支度
カチャカチャ、ジャー ....
二年前にこども医療センターで行われた
ダウン症をもつ書家・金澤翔子さんとお母さんが
講演する写真が、廊下に貼られていた
(写真の隅には、ダウン症児の
息子を肩車する僕と、隣の椅子に座る妻)
....
「
喜びは、去らないよ。
喜びは、君の中にある。
僕たちの15分間は、永遠だ。
砂の中に埋もれたサメのように、
埋もれ埋もれて、そして愛される。
許された存在。
深刻なほど、 ....
「私」はクリーニングされた折り目正しいまっしろなシャツ
「わたし」は金色に輝く産毛のように柔らかで
「ぼく」は遠足の前のワクワク、ワクワク
「僕」は雪舟が書く水墨画で
「おれ」は少年の日焼けし ....
これは架空の国
Abekobe Landのお話
Abekobe Landの王様は
反対意見が大嫌い
メディアにおふれを出しました
「『中立・公平』な報道をするように」
自分が信 ....
から だった
前進しようと思えば未だできたが
から だった
寝ても覚めても
あんまりカラカラと鳴るばかりで
もう嫌気がさしちまった
(なのに夢の空はまた
淡い淡い紅に染まり
何 ....
乾いた滴の跡が幾つも
木板の上につづいている
溝の流れから逃れた子蜘蛛が
葉に残る滴を見つめている
遅れてばかりの日時計に
忘れた夢がよみがえる
水彩の音
水彩の ....
妻は歩道を歩いている
妻はお茶を飲んでいる
妻はポスターを見ている
妻は児童公園で休んでいる
巨大な虫がいる
全長3メーターもあるようなカマドウマだ
ふすま挟んで居間にいる
触角をと ....
踊りを踊るには
こうするんだよ
といって
知らない男が窓から入ってくる
ひょろ長い腕が床にまで垂れ下がって
体がやけに白くすべっこい
黒い薄衣のようなものを羽織っていて
その下はまったく ....
面倒みいい面倒くささの
掛け合い
こんとんとんと
とことんとんと
精液は爪やすりと同じ
骨になったばかりの薫りには 面倒は居無くなり
冷えた灰からは ....
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