「ひとはなぜ生きているのかなぁー?」
「うまれたからさ」
まつりごともかみさまも
しんじないあなたはそういった
戦争に反対するお父さんとお母さん
こどものわたしは
ベトナム帰還兵とおな ....
イリュミナシオン
眩い光の欠片が散らばって
掻き集めたくなるけれど
踏み付けて進む
茨の道はとても気高く
悦びに溢れている
イリュミナシオン
理解など求めてはいない
自己満足してい ....
変わらない場所が
ないってんなら
自分がそうなろう
捨てた車に乗り込む
捨てた場所に向かう
んなもなねーやっても 今は届かねーな
有るが頭から覆いかぶさって
ねーだらけさ
....
俯いたまま弾けるのが
ギターのいいところだ
黙ったままで
音が出る
靴の紐を
見ながら
音でいっぱいの
場所に立っていた
誰かがそこに
いるなんて
思わなくても
さみ ....
おれの素晴らしき我家の隣には狂人が住んでいて、朝から晩までこちらの暮らしに聞き耳を立てている、頭を掻く音、鼻を掻く音、耳を掻く音、歯を磨く音、すべての音に文句を言って、それでまともだと思ってい ....
コップの外側に付いた水滴の
均衡が崩れた瞬間を
ただ首を傾けることしかできず眺めているとき
別になにかがうまれるわけでもなく
なにかをうしなうわけでもなく
そうしたすぎゆく時間に
ひやりと ....
「疼痛発作の周期が短くなっているんですが」
私がそう言えば
「疼痛発作で死ぬことは
前から言っている通りあり得ません」
カルテを見ながら無表情に応える医者
死んで新例作ってや ....
上を向いて歩こう
が
BGMに流れてる
もう
最後の花束は
貴方の胸に飾られた
貴方は
生粋の大阪気質で
ほら おととしの父さんのとき
斎場の菓子パンを
残らず全部持ち帰っ ....
僕の従姉妹は
肩まで手が上がらなくなったので
医者に行ったら
「五十肩です」と言われた
「先生、わたしまだ四十代ですよ」と言っても
「五十肩です」と言われた
僕の近所に住む米寿の伯母さんは ....
藝術としての詩とは生きるうえでわきあがる言葉のことだ。本当の批評は生に向かわせる。
批評は相手を必要とする。誰にもきかれない批評は批評と呼ばれない。批評は相手とその周縁を必要とする。その総体に向かっ ....
僕の田舎は
うば桜がいっぱい咲いている
ソメイヨシノはパッと咲いてパッと散るが
うば桜は一年中咲いている
昔の美しさはないが
笑顔がすてきな桜だ
夕陽は語ってくれる
今日の抒情を余すところなく
そっとほがらかに やがてしんみりと
燃えながら終わりながらやがてほんとに 死ぬ まで
自らの何すらを惜しむこともなくて
この町の誰に向 ....
きみは見ているよね
たぶんその瞳はすみれいろをしている
ずっと追いかけていた きっとこれからも
忘れられない日日があって
忘れない日日があって
見つけたのは私 運が悪かったときみ、諦めて
....
十一月十五日の朝の雨はそとの物語
待っていた初冬の狗尾草もそとの物語
みんないつかしら遠くなっちゃった
どこかしらへ向かっての言い訳を探し始める
かなしくてかなしい私がかなしい
、風に運ばれ ....
脳の誤作動だったのだ
満月がこんなにも喝采されるのは
月は暦を変えられないことの杭を打ち込まれているかのようで
好きになれなかった
あなたの中に住まう狩人は
おぼろげな兎の陰に矢を放 ....
天国では純粋なウオッカを凍らせ
火を付け祈るのが主流らしい
確かめて見たいから逝ってくれないか
俺達はあの扉の向こうへは入れない
幾らテ-ラ-メイドのス-ツを着て
鏡面磨 ....
ネグリジェじゃなくて
ガウンじゃなくて
なんだっけ
バスローブを
思い出すのに
こんなに 時間が かかったよ
その間にも
ふわふわ
もこもこ
夢の中で
幾つもの 雲 ....
わたくしの心にだって情念の火くらいはありますのよと
微笑んで密集した蕪を抜く
抜いても抜いても蕪は密集していて
今日も明日もあさっても蕪の抜き菜がおかずですねと
やっぱり微笑んで蕪を抜く
微 ....
なんだか落ち着かない
理由は分からない
なにを書いてもうまくいかない
綴る言葉の一つ一つが悉く気に入らない
想いが伝わらない
想いが表れない
だのに書きたい
気持ちばかり ....
光を打つものの影が
空に映り揺らめいている
二本の穂の墓
影が影に寄り添ううた
切り落とされても切り落とされても
見えない部位は羽ばたきつづけ
音の無い風が生ま ....
知らないことばかりの世界のなかで、それでもわたしは知っています
ことばには美しいものも汚いものもあるということ。散歩すると気が紛れるということ。善と悪が混ざり合いながら人は生きていくということ。知ら ....
未来に名前を奪われてしまった。
鉛筆削りの音を聴いた
ざりざりと、懐かしい音を聴いた
名前を知らないわたしが聴いた
名前を知りたいわたしが聴いた
鉛筆使って、あるかな ....
言葉を光のようにそそげば
育つだろうか
天使はこの生活や建物や歴史のない地平を
ずっと見ている
愛がわたくしを曳いていくのは疑いがなく
いまいるひとびとのよこしまや
緊張とかうたがいを ....
冷たい雨音を遮りながら
仕事帰りに紺色の雨傘は
静かに溜息をついていた
鉄道駅に着いたので
ちょうど雨傘をたたもうとして
夜空を閉じるときに
満月がみえると本当はいいのにねと
何か反実仮 ....
白い肌
青い血管
金色の髪
赤い唇
茶色い瞳
高い鼻
森の中で
君はコッチを向いて
僕を睨む
その視線だけが
僕の誉れ
鳥が飛ぶ
樹々がさざめく
モンシロ蝶が飛ぶ
....
小雨が止めどなく降りしきる
一一月はかなり寒くて
凍えそうになるけれど
本格的な冬がくれば
もっと寒くなるのだと
覚悟をしなければならない
吐く息の白さに
驚いてなどいられない
震 ....
好きが頬っぺに突き刺さる
授業中肩を叩かれ振り返り
君の指先が突き刺さる
好きが悪戯心をくすぐった
前の席の肩を叩く手の指先は
振り返る頬をへこま ....
発行部数5000部ぐらいの
クソみたいな雑誌で
見たことも聞いたこともない
自称詩人に毛の生えたような奴に
褒められたとか選ばれたとかってのを
得意気に話すものの
それ以上の進展は期待すべ ....
厳しい冬の寒さは
春に満開の桜を咲かせる
東京にゴジラが現れたとしても
北の国ではいつものように雪が深々と降る
明日は猛烈な突風も予想されるからと
二日分の食料品を備蓄して下さいと報道されたが
それは遠くアルゼンチン沖のせいなのだ ....
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