扉のそとの明るい闇に
つっかけ一つで飛び出すと
石焼きいも屋さんがいた
おいちゃん、わたし千円持ってる
三つあげよう 特に美味しいのを選ぶからね
家には人間は一人しか待っていなかったけれ ....
冬至を過ぎたとはいえ
まだ夕暮れはとても早い
午後と思ってでかけたが
歩き出してほどなく
雲は彩られ
見る間に
黒い塊として
光の名残に縁取られていく
これが
最後の日没だろう ....
それは山頂に降る一滴の雨から始まった
ポタリ ポタリと降る雨が
次第に寄せ集められ
濾過されて
泉となり
やがて谷の流れとなり
山を下り
渓流となり
清流となり
大河となり
海にた ....
夢に描いた箱庭は
とても脆く
不均衡に過ごす幸せを
それと実感することなく
華を掻きむしり
火を放つことを望んだのは
ほかの誰でもない
私自身
誰か別の人に
壊されてしまうく ....
毛受(めんじょ)の火災は壮大だった
宇宙戦艦ヤマトが突っ込んで来た結果の
大火に宅建業者も沢山見物に繰り出して
「火事」は冬の季語ではないのかと
喧(かまびす)しい
上野動物園のパンダまでや ....
誰かが落としたハンカチ
びしょぬれで舗道に張り付く
イルミネーションを飾る 一人の部屋
ひざをかかえて待っている
ポインセチアの鮮やかだった赤は
老人の干からびた腕になった
遠ざか ....
遊びに行こうよ。
種明かしのテレビ
消して
手をつなぐための手
つないで
準備ができたら
どこに遊びに行く?
好きな場所を選んでよ
動物園
遊園地
それとも戦場かな。
一個選 ....
癌治療に対しての研究が凄まじいことになっていて
細胞が若返る研究がラットで、成功していたのですね。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG11HAD_R11C ....
晴天の地中海の風に吹かれ
オレンジを噛みしめ
あの歌を歌おう
飲め 食え 歌え
ピザとパスタを食おう
トマトとニンニクと唐辛子の薫る
オリーブの林の中で
できる事なら
聖な ....
歳は後ろから突然にやってくる
ある朝目覚めたら
俺は六十歳になっていた
俺はいつの間にこんなに
歳をとったのだろう
隣りのおばあさんが言っていた
気がついたら
八十歳になっていたと
歳 ....
三日月の横に
ちょこんとほくろみたいで
セクシーね星
正月の仕事帰りの私
つまらない気持ちを
もてあます
月と星の関係に
あこがれてひとり
息が落ち着かない
頭痛がする
もう2週間ぐらい続いている
真夜中頭痛で目をさました
病院へと車を走らせることにした
居住エリアを入れて脳神経外科、急患、夜間で検索し
....
人の手に触れたら最後は下僕
雨から身を守る為に濡れて
風に飛ばされても探して貰えず
骨が折れたなら拾って欲しい
売れ残ったビニール傘は怯える
父母の愛の巣
僕たちの育ちの巣
たびたび人生の翼を休めに帰った巣
今は親もなく
巣も取り壊されてしまった
跡地に立場
さまざまな思いがこみ上げてくる
一つの時代が終わった気がしてくる
まだ生きている
、
夥しい数の幽霊たちが街をゆきかう
、
様々な商業施設へ殺到する
、
贅沢な食事を提供する店に行列ができる
、
そしてあの世からの噂が
、
たちまち幽霊たちを不安 ....
URLのみによる作品の禁止
憶えた日々があって
それが集積場の
ビニール袋に詰められた
ゴミの山を真似て
連なりあって
積み重なっていって
もう僕の
心のどこにも
楽しい思い出を
置いておくスペースが
見つか ....
目を{ルビ瞑=つむ}り、祈る
自らの内面に加速する{ルビ独楽=こま}を、視る
回転を増すほど加熱する、私の核
この掌は伸びるだろう
天に{ルビ縋=すが}って――まっすぐに
....
窓から新年の陽は射し
部屋は{ルビ暁=あかつき}に染まり
自ずと、両手を合わせる
机上に置かれた
題名の無い本の表紙を
そっと、開く
序章の{ルビ頁=ページ}の余白に現れる
あな ....
海の向こうの{ルビ山間=やまあい}に
新しい太陽は揺らめき昇り
闇のベールで覆われた部屋は
{ルビ暁=あかつき}に染まりゆく
自らが
主演キャストであるという
夜明けの予感に
私とい ....
体温があるということは、
熱があるということは、
誇張なく
命というのは燃えているのだな、
という実感が、
白湯の水割りを飲みながら、
胸を貫いていった。
火がとろ火になっても、
いつ ....
暗闇に蒼白い河原の
小石夥しく静まり返り
流れ動き澄む川は無音
黒く光る水面の異様
恐るべき氾濫を孕み
奥まった沈黙を保つ
決して終わらない不安は
この沈黙という深い謎に
剥き出し ....
2017きらきら〜.。☆
禁煙したらきらきら〜.。☆
だから今からきらきら〜.。☆
とわの明日まできらきら〜.。☆
厳冬の足跡が消えるだけで
乾いた夜空ではきしむ靴音も
かすれて響きはしない
遠隔地から丸聴こえである
嘘発見器の警告音がする
その信号音の哀しい振動は
或る謎を解く鍵なのかもしれない
ち ....
もちいくつ?
{ルビ価値可知=カッチカチ}の表面が割れて
どろり中身があふれ盛り上がり膨らんで――
あといくつ餅を食べるのか
あといくつ正月を迎えるのか
一生分の餅をざっと数えて
....
ストロベリーショートケーキな
エクトプラズム
ムキムキに割れた腹筋の
エクトプラズム
ネバネバ挽き割り納豆な
エクトプラズム
全身餡子で覆った伊勢名物の赤福な
エクトプラズム
重症の潰 ....
子どもの頃は
お正月が待ち遠しかった
「もういくつ寝るとお正月」と指折り数えた
ご馳走は食べられるし
テレビはゆっくりみれるし
中でも最大の楽しみがお年玉だった
ふだん現金というものと縁が ....
人間目標を持つと
目が輝いてくる
やる気のスイッチが入ってくる
「今日の目標」
「今週の目標」
「今月の目標」
「今年の目標」
何かを成し遂げる人は
いつも目標を掲げて
頑張っている
URLのみによる作品の禁止
殺されることもなく
太陽に照らされて椅子から転げ
ぼくは仔犬に看取られた
妻と踊ったワルツ
娘に教えたワルツ
甥に継がせた椅子
この島の太陽は
けなげな生 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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