本当に実力があれば
ちょっとぐらいのスキャンダル
へっちゃらで乗り越えられる
ローラを見ていてそう思う
ローラの実力?
そんな問いを
投げ掛けてくる奴には
こう言いたい
見 ....
月見草
銀に揺れている
透明な水流になびき
引き寄せられ
傷んだ身体
俺は引きずっていく
引きずられていく
寒風吹き荒ぶなか
青、蒼、碧
陽光余りに眩しいこの真昼
俺の ....
俺か
って
嘆いて
頭を垂れたか
それとも
土下座したいのか
かつての自分勝手よ
誰に向かう
その冷えた眼の先
湧水の空
荒涼たる雲を捉えようとする矢は
己に滾る赤い涙は ....
あなたがいないこの世は
さびしいけれど
あたしまだそちらへ逝けそうにないわ
墓守りに孫守りもあるから
おとなしく待っててね
そのうち必ず逝くから
早く迎えに来たりしないでね
あなたが ....
潰してきた
気付かぬふりして
舗道の上の
見えにくい蟻を
踏みにじるように
見て見ぬふりして
胸の奥の
後ろめたさを
正当化するために
取り返しがつかない程
多くの時間 ....
見る
見るってことにたいして、私は、最近考え続けています
未熟な私ではそれは難しいことで、
やさしさと温かく何があっても変わらない態度で見守り、放っておくことが
本当に大事だとわかる
自然な ....
いよいよオープン間近の焼肉店「{ルビ喰尽=しょくしん}」!
喰らい尽くすと書いて「喰尽」!
従来の焼肉の常識を遥かに覆す圧倒的コストパフォーマンス!!
なななんと牛・鶏・豚だけでなく猪・羊・鹿な ....
ふいに、とつぜんに
真っ白になったというのか
吹雪にふかれたように、というのか
巻き込まれたように、というのか
ふいに、見失った
大事なものだった気がするのだけれども
それがどんな ....
長いこと彼の声を聞いてない
もう三ヶ月くらい
家の外は寒く
雪が残ってる
彼は普通の顔で
普通の声で
文句を言ってる
きっとどこかの暗い場所にいるのだ
そこは凄く暖かくて苛立っ ....
楽なことばかりやっていると
衰えるばかりだ
年寄りに
楽ばかりさせてはいけない
「一日の最大の難関は
ベッドからの脱出だ!」
獅子文六「可否道」(のちにコーヒーと恋愛)で
主人公のモエ子は
コーヒーを淹れさせたら
ピカイチで
年下のベンちゃんが
モエ子のコーヒーの虜となり
同棲しているという
コーヒー夫 ....
小指ほどの小人が縫い付けているのは、
あかいボタンでした
繕いものは、みるみる整って
小人は、満足げに嘆息しました
小人は、やわらかな綿そのものを布団にしてくるまると
月を見 ....
寂れたバ-の長椅子で
瓶ビ-ルにくちづけを
両腕の入れ墨を切り裂く
刃物傷だらけの喧嘩屋に
絡まれた遠い夏の夜
弱い者は踏み付けられて
もがきながらも逃げ場を探す
....
嘆き
恋に気づいてしまった、そのとき、私は死を思うのです。
恋に落ちてしまったらば、もはや、死ぬしかないのです。
貴方が好きだと知った瞬間、悲しくて、苦しくて、溺れて ....
スツールに置いたスタンドライトの明かりが
薄い紙を透かして
褪せた文字を
一ページさきに触れた指の影に落とす
あてどもなくゆれ 、よぎる
ライオンの夢
ー
眠りが獲物と結 ....
酔った日は素直なことしか喋れない思い浮かばないよっ
任せられた事があるから
やり切るまで君に迷惑を掛ける
ただそれは、
多くの人の人生をささやかに幸せに導けるから
どうしてもやり遂げ ....
壁掛け時計の針が示す時間を鵜呑みにする前にこめかみに鉛筆を突き立てた、そう、それはまさにくたばる一歩手前のギリギリのところだったよ、ついでに言っておくけどそれは二三時を少し過ぎたところだった、 ....
粘土の
少し油臭くて
押せば形を変える
素直で
拘らないところが
好きで
柔らかいけど
ちょっとだけ固く
抵抗する素振りを見せて
ふにゃりと
沈む
そして
どこまでも受け容 ....
「ゴメンナサイ」
「ゴメンナサイ」
相手の顔も見ず
こうべを垂れて
吐き散らかす
「ゴメンナサイ」は
届こうが
届くまいが
本当は気にしてなんかいない
大量生産される
お気楽な ....
オレンジの冬の色
暖炉の明かり
部屋照らし
ホットミルクの湯気白く
曇る窓に雪が舞う
中古だったコートをネットで買って
私は歩き回る 街を
そんな日曜日の弱い日差しの中を
静かで寒い 一番 そんな日が落ち着くのだった
この先 私の人生はどうなるのかは
何もわからない今 ....
あのひとが脱皮するのを見た
鮮やか
に細く磨き上げた手
の甲
の上を走るふくよか
な血管
に見惚れた
美しさ
が屈託なく笑う声
に蹴散らされ
刹那
するり
と剥けた
....
空にはもう
手が届かない
真夜中、
潤いが消失した部屋で
繰り返し観たものは
果てしない砂漠での蜃気楼、の夢
瞳を覆う
色が無い眼鏡の、曇りをふき取っていく
余分なもの ....
言の葉が
この世界に
浮遊し
乱舞し
光り
弾ける
捕まえろ
柔らかな心で
抱きしめ
愛おしみ
生み落とせ
海亀の様に
涙を零し ....
僕は彼女に好みのタイプを聞いた。
そしたら彼女は「子供の食事を盗み食いしないような旦那さんが欲しい」と言った。
人の少ない朝のオフィスでは
電子機器たちが夜を黙想している
バインダーは窓ガラスに這い
闇を光へと代謝している
夜と朝の両方と手を携えて
迫ってくる名もない者たちのために
僕は一本 ....
「血がね、赤ではなくて透明だったら
怖くないのにね
神様は意地悪」
「まぁ、意地悪じゃないよ
赤いのは鉄分なんだよ」
「涙もね、透明ではなくて赤くなったら
とてもひどい事を ....
粉を追えば裏切られ
塵を追えば打ち捨てられる
わたしが蝶に着くはずもなく
蝶がわたしに添うはずもない
わたしには有り
わたしには無い
表も裏も
透り たなびく
....
僕は今「無職」ではありません
「家事手伝い」です
奥様の言うことなら
なんでもやっております
ゴミ出し
掃除
洗濯物干しや取り入れ
風呂洗い
石油ストーブ給油
買い物
戸締まり
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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