窒息しそうなまどろみが
くるしそうにあえいでる
私、窒息死しそうな
やわらかな匂いにまかれる
不安定な琉球の風に
たちどまれない貧弱な足首
ねぇ、窒息しそうなまどろみが私を追いかけ ....
馬頭
タナトス
お餅
僕と友達は小さい頃から
ずっと一緒にいて
色んな人から仲がいいとか
虫が合ってると言われる
僕達は人間なのになぁ
ああいけない
こんなことをやっている場合じゃないのに
気持ちが向かない
嫌なことというわけでもなく
後回しにしようというのでもない
単純に気が向かない
その気にならない
ゲー ....
靴をはく
玄関の外は世界だ
裸足でもいい世界だ
靴はコンドーム
ほんとうはつけたくないのに
つけるのがやさしさだって
諸悪の根源の源泉
掛け流しの社会
靴がなけりゃ
痛い痛い
靴が ....
ジョンナムがジョンウンに殺されたらしいと
私の友人の
アメリカ海兵隊員ジョン・ジョンソンから聞いた
ジョンソンが言うには
刈り上げくん豚足味は
中国が
中国と太いパイプを持つジョンナムを
....
祖母の横顔を眺めて
かきもちを一つ頬張った。
今年もまた無事に誕生日を迎えることが出来て
もうすぐお迎えが来る。と足を擦り
時々小声でつぶやく祖母を思い出しながら
私は祖父の遺影に
感 ....
飛べないガチョウは
ただのジジイだ
(ん、そもそもガチョウって飛べんのか?)
ただのジジイならまだましだが
うだつが上がらないくせに
デマゴギストで権力志向が強いときている
しかも俺ってユ ....
耳元に
毛細血管の危うさで
流れゆくのは
私の心臓
体中を駆けめぐる
火照った愛撫が
暴れ出すのを
待っている
水の臭いは排水溝へ捨てた
吐息を微かに白くして
私の心臓は
....
豆腐くらいの冷たさの風
味噌汁ほどの温かさのこころ
まっすぐなこの気持ち
浮かんで浮かんで消えて浮かんで
肩のちから
抜く
飛び降りた
それでもぐちゃ ....
現状維持は
現状更新を通じて
現状行進を通じて
成り立っている。
現状更新がなければ
現状行進がなければ
現状維持はおろか
現状後進は避けられない。
....
縁側の机は
祖母の為にひと時のやすらぎを作り出す。
孫と語らうお茶の時間。
本を読みながら転寝をする
晴天の昼下がり。
一日が無事に終わりました。と
マッサージをして迎える夜半
....
見上げる蛍光灯
ぶら下がる 何か
宙ぶらりんの想いも
飲みこむような夜が
じわり じわり
だけど 確実に
一日一回
廻って 来るよ
その時刻になったら
地球の裏側に ....
話がしたい、話を聞いてもらいたい、と思ったら
泣きたくなった。
今は一個のどら焼きを
一人で食べている。
分ける人が居ない
半分のどら焼き。
間違えて淹れそうになったお茶に気が付いて
....
孤独に紐をつけ
手繰り寄せられる
冬の無燈の部屋には
たどり着けない夜
銀の鍵
月光に照らされ
それを不思議そうに
見つめる
雑踏に流され
ふらり ふらり
足跡を辿れば ....
私が笑っている時
誰かが泣いている
私が泣いている時
誰かが笑っている
私が産まれた時
誰かが死に行き
私が死に行く時
誰かが産まれる
心曇る現実の中で ....
サラリーマンの味方のビデオボックスで、
うちへ帰るまでの時間を潰そうと、
60分グッズ付きで、1050円支払い、
適当に見つくろったエロDVDを持って個室に入る。
俺は自己目線モードのエロ ....
米寿のバアちゃんたち二人が
氷点下でも夜明け前に散歩している
星空の下霜柱を踏みながら
毎朝僕の家の前を
話しながら通る
「どうしてこんなに早く散歩するんですか」
と尋ねたら
「眠れない ....
好いて好かれて好かれて好いて
恋焦がれしも添えるか添えぬは
ひとには分からぬ浮世の定め
永久なる硬き契りを交わしても
いつかは千切れしこの世の定め
惚れて惚れられ来世も共にの
誓い ....
過ぎ去った時間の遥かさを
たやすくとびこえる色がある
枝葉のさまざまなありようは
忘れてしまったのに
あの日
落ちかかった滴のことだけを
覚えているのはなぜだろう
人生の岐路で
も ....
もし、余命を宣告された
不治の病であっても
まだやるべき事があるから
死ぬ訳には行かないのだ
全力で 死なない為の努力をさせて頂く
君と僕の二人しか知らない
長い長い体験と ....
過ぎた日は
ブーメランのように
青春歌謡曲とともに
今にもどってくる
懐かしさやほろ苦さを引き連れて
過ぎた日は
ブーメランのように
古いアルバムとともに
今にもどってくる
懐か ....
篝火
単射
お醤油
呼吸をすること
雲の形をなぞること
耳をふさぐこと
花を摘むこと
水を飲むこと
きらきら光るアスファルト
濡れた唇
螺旋状の階段
柵越しの落陽
吊るされた制服
皺だ ....
淡々と進む
学校の授業中に
別の先生が入って来て
私を呼んだ
おじいちゃんが死んだと
小声で囁いた
今日の朝も
いつもと同じように
朝ご飯を食べると
洗面所に走り
制服に袖を通 ....
流れた血の意味を考える
原因ならば幾つも有る
素手で硝子を強く持ったからだ
悔しくて握りしめた拳の先に
切っ先の鋭い物体が飛び出していたからだ
或いは その涙の色が
部屋の赤玉に 呼応 ....
半開きの瞼に
白々と夜が明け始めた頃
白い月が剥がれ落ちる
半覚醒の壁にもたれかかり
思いがけず振り向けば
通過した秒針が湾曲する
眩しい陽の光が差し込み
脳裏から羊は追い出され ....
世界が世界であるかぎり
わたしたちは夢を見るのだし
なんどでも夢からさめる
放りだされたさいころみたいに
つめたい体を転がしながら ときどきは、
咲いたりもする
咲いたふりをして逃げた ....
死んだ方がいい人がいる
もう充分生きたのだから
死んだ方がいい人がいる
しかし、生きるか生きないかは
その人の自由なので
誰も生きることをとめられない
やめられない、カックセイザイ
....
今はもう
友達がほしいとは思わない
ひとりがいい
だれかにあわせたり
あわされたりしたくない
なにを想っているのだろう
考えるのは無駄だと知ったから
同じ理由でペットも飼わない
....
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